現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

歴史は書き換えられる

2010-08-02 10:51:12 | 戦国武将と城
来年のNHK大河ドラマ は『お江』。

戦国時代は「織田が餅突き、秀吉がこね、家康が喰う」と
しか見てこなかったが、最近は、浅井長政に嫁いだ信長の
妹お市の執念「浅井の血が天下をとる」という切り口で
描かれるようになってきた。

お市の長女「淀」は、秀吉の側室となり、秀頼を生んで
一時的にせよ天下人となった。その妹「お江」は、徳川
秀忠に嫁ぎ、その子家光が3代将軍に、娘和子は入内して、
その娘は明正天皇になっているのだ。まさに「浅井の血は、
将軍と天皇にまでなった」のだ。

ひと昔前の歴史小説では「戦国の世に犠牲となる女性」と
いった憐れむべき存在として描かれていた女性が、今は
実にあざやかに 男をあやつり 翻弄してきたか の視点で
描かれるようになった。

女性が歴史の表舞台に踊り出てきたのだ。


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歴史は夜作られる

2010-08-02 09:47:56 | 戦国武将と城
『歴史は夜つくられる』そんなタイトルのアメリカ映画が
あり、時々冗談まじりに使われる。たしかに云いえている。

重要な「御前会議」などは、たいてい深夜に行われていた。

日本の合戦は「夜討ち朝駆け」が多い。信長の桶狭間も、
川中島も、関が原も、赤穂浪士の討入も、新撰組の名場面も、
夜のシーンが決め手となっている。

「夜つくられる」という もうひとつの意味は、妻方や娘の
嫁ぎ先などの女系のつながりが、歴史を動かしていることだ。
まさに「事件の影に女あり」だ。

徳川二代将軍秀忠は恐妻家で、妻の「お江」の云うなりだった。
側室も持てなかったが、一度だけ女中「お静」に手をつけて
懐妊させてしまった。妻の「お江」にバレては大変と、穴山梅雪
の妻に託し、さらにその子は信州高遠の保科正光に預けられた。
正光の妻は真田昌幸の娘だ。
こうして、女共の働きで「会津保科松平家」が誕生した。

おかげで正光の嫡子となっていた弟の正貞は廃嫡となり、諸国を
流浪の末、飯野藩主となる。もう一人の弟正重は、松平忠頼に
預けられ、後北条氏の後を継ぐ。そんな数奇な運命の影には、
桑名藩主、久松 松平定勝の母(家康の生母於大)の存在もあった。

そこで思うのは、徳川家康もそうだが、各大名や、旗本、家臣の
家族構成、縁戚関係まで知り尽くし、世継ぎの決定、次男三男の
処遇、養子縁組、娘の嫁ぎ先まで、口出ししているのだから驚く。

幕末、千葉富津の小藩 飯尾藩が会津保科と関わりのあること
まで、誕生したばかりの明治政府の役人が、よく知っていたと
感心するのだ。



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