河野太郎の再開したブログ記事は内閣に取り込まれることを確信犯とした、安倍内閣の飼猫になるという宣言

2015-10-09 09:13:54 | Weblog


 昨日のブログで河野太郎が入閣に当たり、今後国会や記者会見で口にする発言との整合性を問われる場面が生じないよう、自身の公式サイトの各コーナーを閉じたことをネットの新聞記事を頼りに取り上げたが、要は河野太郎が今までブログで発信してきた発言・主張が閣僚として発信する発言・主張と異なることになることを前以て承知していたことになる。

 異なることを気づきも考えもしていなかったなら、何も過去の発言・主張を隠すことはないし、隠す必要も生じない。

 そして過去の発言・主張と閣僚としての発言・主張が異なることを前以て承知していたということは内閣に取り込まれる状況になることに備えていたことになる。

 つまり内閣に取り込まれることを確信犯としていた。

 公式サイトの一つのコーナー、「ごまめの歯ぎしり」は10月8日、再開されている。だが、過去の記事についてはアクセス出来ない状態になっている。

 内閣に取り込まれることを確信犯としていたことはこのニューアル最初の記事にも現れている。全文を引用してみる。

〈2015年10月7日に宮中で天皇陛下から官記を賜り、国務大臣に認証されました。
 また同日、官邸で安倍総理から第75代国家公安委員会委員長、行政改革担当、国家公務員制度担当、内閣府特命担当大臣(防災、規制改革、消費者及び食品安全)を拝命しました。

 この他に、特定秘密の検証・監察、死因究明、公正取引委員会、公益法人制度など、あわせて11の指示をうけました。

 これまでは、与党とはいえ政府の外から自らの主張を訴えるだけでしたが、国務大臣として、政府の中で自らの主張を訴えることができるようになりました。

 政府の中で、しっかりと主張すべきことを訴えてまいります。

 私のすべての主張がそのまま政府の政策になるわけではありませんが、一つ一つ、実現に向けて努力をしてまいります。

 また、憲法68条3項に「内閣は、行政権の行使について、国会に対して連帯して責任を負う」とあるように、国務大臣として政府の一員になる以上、政府の外に向かっては、政府の政策を擁護し、訴えていくことになります。

 その意味もあり、河野太郎の情報発信の窓口の一つであるホームページをリニューアルいたします。

 メルマガのバックナンバーやフェイスブック、ツィッターその他については、そのままにしておきますので、ご参照ください。

 虎穴に入らずんば虎子を得ず、しっかりとがんばります。

 ご期待ください。〉(以上)――

 〈これまでは、与党とはいえ政府の外から自らの主張を訴えるだけでしたが、国務大臣として、政府の中で自らの主張を訴えることができるようになりました。

 政府の中で、しっかりと主張すべきことを訴えてまいります。

 私のすべての主張がそのまま政府の政策になるわけではありませんが、一つ一つ、実現に向けて努力をしてまいります。〉は単なる前置きに過ぎない。

 〈憲法68条3項に「内閣は、行政権の行使について、国会に対して連帯して責任を負う」とあるように、国務大臣として政府の一員になる以上、政府の外に向かっては、政府の政策を擁護し、訴えていくことになります。〉が、河野太郎が言わんとした本題である。

 国家公安委員会委員長、行政改革担当、国家公務員制度担当等々の自身に与えられた役目に関しては〈政府の中で〉、つまり内々で〈しっかりと主張すべきことを訴え〉るが、内閣の一員である以上、その主張は〈政府の政策を擁護し、訴えていく〉――言い替えると、政府の方針に外れない、その範囲内にとどまるとしていることになる。

 例を挙げると、一つの省で大きなムダ遣いが発生していることを発見した。行政改革担当相としてそのムダ遣いを徹底的に追及すると、最終責任者である主務大臣に責任が及び、引いては任命責任者たる総理大臣に責任が波及しないとも限らないといった規模・性格のムダ遣いであった場合、内閣を擁護するためにそのムダ遣いを内々で処理するということもあるということでろう。

 内閣の存立を擁護することが政府の政策を擁護することでもあり、両者は一体のものである。

 河野太郎が内閣に取り込まれることを確信犯としていなければ、新しく国務大臣に就いたに過ぎない段階で自身が言いたいと欲している主張を抑えて、内閣の一員として内閣の方針に従うことを本題とする記事を書くことはしないだろう。

 確信犯としているからこそ、ブログから今までの記事を閲覧できなくした。

 自身が言いたいと欲している主張を抑えて、内閣の方針に従うことが入閣の条件だったのかもしれない。

 例え条件であったとしても、自身の発言・主張を抑えてまで内閣に取り込まれることにするかどうかの最終決定権は河野太郎自身にあった。

 ブログ記事を一言で片付けると、安倍内閣の飼猫になるという宣言でもあるはずだ。


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