覚え書きのようなもの・・・分室

私の好きな音楽のこと(主にクラシック)や日々の出来事、思ったことなどをつたない言葉で記してみます

カイルベルトとバンベルク交響楽団の来日公演

2007年02月15日 | 音楽
・1968年にカイルベルトとバンベルク交響楽団が来日した際の公演をNHKがライヴ録音したCD。数年前に発売されて以来ずっと気になっていたのですが、「こういった録音は一度廃盤になったら中々手に入らないかもしれない」と、先日ふと思い立ってネットで注文していたものが届きました。

・一枚はブラームスの交響曲第4番がメインのもの。そのほかにはR・シュトラウスの「ティル」とワーグナーの「マイスタージンガー」前奏曲が収録されています。もう一枚はベートーヴェンの「英雄」がメインで、ウェーバーの「オイリアンテ」序曲とベートーヴェンの「レオノーレ」序曲第3番が収録されています。

・毎度の事ながら私の拙い鑑賞力ではこれらの演奏について詳しい説明はできません。とにかくどの曲も誠実、実直な演奏。まさに正攻法。派手なところはありません。「ティル」だってそうなんです。しかし、これらの演奏から伝わってくるエネルギーの大きさは半端なものではありません。

・ブラームス、前半は淡々と進んでいきます。ちょっと物足りないくらい。ところが後半からじわじわと熱くなってきます。圧巻は終楽章。速めのテンポでグイグイと徐々に熱を帯びて進む音楽に、いつしかすっかり引き込まれて思わず手に汗握ります。「オイリアンテ」も「英雄」も「レオノーレ」もそう。曲が進むにつれてどんどん熱くなっていくんです。何か耳を引くような特別な事をしているようには聴こえないのですが、聴き手はいつしかその音楽に巻き込まれて熱くなっている。こういう演奏はありそうで中々ないような・・・。

・スタジオ録音の「英雄」やブラームスの4番も以前から印象に残っていた演奏でした。その他ではブルックナーの6番や9番も。ライヴではバイエルン放送響とのブラームスの2番。あの終楽章にも圧倒されました。カイルベルト、心に深く残る指揮者の一人です。
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