・HMVの商品紹介ページに「圧巻!驚異の合奏性能」と書いてあるが、まさにその通り。繊細な弱音から余裕たっぷりの強奏まで、溜息が出るほどに見事なオーケストラだ。往年のウィーン・フィルやコンセルトヘボウ管のような個性的な音色の魅力は無いかもしれないが、弦のシルキーな音色は十分に美しいと思うし、有名な金管軍団の余裕綽々な吹きっぷりは爽快ですらある。もちろん、うるさくなるわけではない。この曲に儚さや切なさを求める方には物足りないかもしれないが、これほど立派で充実した響きの「未完成」の演奏も少ないのではないだろうか。ショルティとシカゴ響の魅力はマーラーのような大編成の曲だけではないことを証明する演奏だと思う。
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交響曲第8番ほか
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