源氏物語歌集-悠山人編

『源氏物語』中の短歌(和歌)のすべてを、
原作の順序にしたがって、紹介する。→日本初!

45橋姫03 なくなくも

2009年01月21日 | 45橋姫~48早蕨
源氏物語歌集 621
巻四十五 橋姫 03 若君(中君)

    なくなくも はねうち着する 君なくは
    われぞ巣もりに なりははてまし


2009-0121-ysg621
Kad08-098

□・・・、ひさしく書きいで給へり。
(若君(中君))「なく・・・まし」
御衣どもなどなえばみて、・・・□

45橋姫02 いかでかく

2009年01月20日 | 45橋姫~48早蕨
源氏物語歌集 620
巻四十五 橋姫 02 姫君(大君)

    いかでかく 巣だちけるぞと 思ふにも
    うき水鳥の 契をぞ知る


2009-0120-ysg620
Kad08-098

□・・・、恥ぢらひて書き給ふ。
(姫君(大君))「いか・・・知る」
よからねど、・・・□

45橋姫01 うちすてて

2009年01月19日 | 45橋姫~48早蕨
源氏物語歌集 619
巻四十五 橋姫 01 八の宮(古宮)

    うちすてて つがひさりにし 水鳥の
    かりのこの世に 立ち遅れけむ


2009-0119-ysg619
Kad08-097

□・・・、涙をうけ給ひて、
(八の宮(古宮))「うち・・・けむ
心づくしなりや」と、目おしのごひ給ふ。□

44竹河24 流れての

2009年01月18日 | 41幻~44竹河
源氏物語歌集 618
巻四十四 竹河 24 薫
    流れての 頼めむなしき 竹河に
    世はうきものと 思ひ知りにき


2009-0118-ysg618
Kad08-082

□・・・、みづから思ひ知らる。
(薫)「流れ・・・にき」
ものあはれなるけしきを、人々をかしがる。□

44竹河23 竹河の

2009年01月17日 | 41幻~44竹河
源氏物語歌集 617
巻四十四 竹河 23 女房(大君付)

    竹河の その夜のことは 思ひ出づや
    しのぶばかりの ふしはなけれど


2009-0117-ysg617
Kad08-082

□・・・、内より、
(女房(大君付))「竹河・・・れど」
といふ。□

44竹河22 紫の

2009年01月16日 | 41幻~44竹河
源氏物語歌集 616
巻四十四 竹河 22 藤侍従

    紫の 色はかよへど 藤の花
    心にえこそ かからざりけれ


2009-0116-ysg616
Kad08-078

□・・・、わが心にあらぬ世のありさまにほのめかす。
(藤侍従)「紫の・・・けれ」
まめなる君にて、いとほしと思へり。□

44竹河21 手にかくる

2009年01月15日 | 41幻~44竹河
源氏物語歌集 615
巻四十四 竹河 21 薫

    手にかくる 物にしあらば 藤の花
    松よりまさる 色を見ましや


2009-0115-ysg615
Kad08-077

□・・・、世の中恨めしげにかすめつつ語らふ。
(薫)「手に・・・しや」
とて、花を見上げたるけしきなど、・・・□

44竹河20 生ける世の

2009年01月14日 | 41幻~44竹河
源氏物語歌集 614
巻四十四 竹河 20 蔵人少将

    生ける世の 死は心に まかせねば
    聞かでややまむ 君が一言


2009-0114-ysg614
Kad08-076

□・・・、かごとがましくて、
(蔵人少将)「生け・・・一言
塚の上にもかけ給ふべき御心の程と、・・・□

44竹河19 あはれてふ

2009年01月13日 | 41幻~44竹河
源氏物語歌集 613
巻四十四 竹河 19 大君(髭黒長女)

    あはれてふ 常ならぬ世の 一言も
    いかなる人に かくるものぞは


2009-0113-ysg613
Kad08-076

□・・・、やがてこの御文の端に、
(大君(髭黒長女))「あは・・・ぞは
ゆゆしきかたにてなむ、・・・□