源氏物語歌集-悠山人編

『源氏物語』中の短歌(和歌)のすべてを、
原作の順序にしたがって、紹介する。→日本初!

34若菜上20 光出でむ

2008年08月28日 | 33藤裏葉~36柏木
源氏物語歌集 478
巻三十四 若菜上 20 明石の入道

    光出でむ 暁近く なりにけり
    今ぞ見し世の 夢がたりする


2008-0828-ysg478
Kad06-085

□・・・、水草清き山の末にて勤め侍らむとてなむ罷り入りぬる。
(明石の入道)光出・・・する」
とて、月日かきたり。□

【編者注】この一首を、依拠本は一首に扱わないが、『国歌大観』は扱う。だから後者の付番も 478 である。以下、この形式がときたま出る。

34若菜上17 老の波

2008年08月25日 | 33藤裏葉~36柏木
源氏物語歌集 475
巻三十四 若菜上 17 明石の尼君

    老の波 かひある浦に 立ちいでて
    しほたるるあまを 誰か咎めむ

2008-0825-ysg475
Kad06-080

□「あなかたはらいた」と目くはすれど、聞きも入れず。
(明石の尼君)「老の・・・めむ
昔の世にも、かやうなる古人は罪許されてなむ侍りける」と聞ゆ。□

34若菜上15 身にちかく

2008年08月23日 | 33藤裏葉~36柏木
源氏物語歌集 473
巻三十四 若菜上 15 紫の上

    身にちかく あきや来ぬらむ 見るままに
    青葉の山も うつろひにけり


2008-0823-ysg473
Kad06-066

□手などのいとわざとも上手と見えで、らうらうじくうつくしげに書き給へり。
(紫の上)「身に・・・けり」
とある所に、・・・□

34若菜上14 身を投げむ

2008年08月22日 | 33藤裏葉~36柏木
源氏物語歌集 472
巻三十四 若菜上 14 朧月夜

    身を投げむ 淵もまことの 淵ならで
    かけじやさらに こりずまの波


2008-0822-ysg472
Kad06-063

□・・・、花の陰はなほなつかしくて、
(朧月夜)「身を・・・の波」
いと若やかなる御ふるまひを、・・・□