源氏物語歌集-悠山人編

『源氏物語』中の短歌(和歌)のすべてを、
原作の順序にしたがって、紹介する。→日本初!

30藤袴03 いもせ山

2008年05月30日 | 29行幸~32梅枝
源氏物語歌集 400
巻三十 藤袴 03 頭中将

    いもせ山 深き道をば 尋ねずて
    をだえの橋に 踏み迷ひける


2008-0530-ysg400
Kad05-113

□・・・、あきらめ侍らぬは、いとなかなかなる事多くなむ」と、
ただすくよかに聞えなし給ふに、まばゆくて、よろづおしこめたり。
(頭中将)「いも・・・ける よ」と恨むるも、人やりならず。□

30藤袴02 尋ぬるに

2008年05月29日 | 29行幸~32梅枝
源氏物語歌集 399
巻三十 藤袴 02 玉葛

    尋ぬるに はるけき野辺の 露ならば
    薄紫や かごとならまし


2008-0529-ysg399
Kad05-107

□・・・ 道のはてなるとかや、いと心づきなくうたてなりぬれど、
見知らぬ様に、やをら引き入りて、
(玉葛)「尋ぬ・・・まし かやうにて聞ゆるより、・・・□

30藤袴01 同じ野の

2008年05月28日 | 29行幸~32梅枝
源氏物語歌集 398
巻三十 藤袴 01 夕霧

    同じ野の 露にやつるる 藤袴
    あはれはかけよ かごとばかりも


2008-0528-ysg398
Kad05-107

□・・・、(夕霧)「これも御覧ずべきゆゑはありけり」とて、
とみにもゆるさで持給へれば、うつたへに、思ひ寄らで取り給ふ御袖を、引き動かしたり。
(夕霧)「同じ・・・りも」 ・・・□

29行幸09 寄るべなみ

2008年05月27日 | 29行幸~32梅枝
源氏物語歌集 397
巻二十九 行幸 09 源氏

    寄るべなみ かかる渚に うち寄せて
    あまも尋ねぬ もくづとぞ見し


2008-0527-ysg397
Kad05-098

□姫君は、いとはづかしき御様どものさし集ひ、つつましさに、え聞え給はねば、殿、
(源氏)「寄る・・・見し
いとわりなき御うちつけごとになむ」と、聞え給へば、・・・□

29行幸08 恨めしや

2008年05月26日 | 29行幸~32梅枝
源氏物語歌集 396
巻二十九 行幸 08 内大臣

    恨めしや 沖つ玉もを かづくまで
    磯隠れける あまの心よ


2008-0526-ysg396
Kad05-098

□・・・、「限りなきかしこまりをば、世にためしなき事を聞えさせながら、
今までかく忍びこめさせ給ひける恨みも、いかが添へ侍らざらむ」と、聞え給ふ。
(内大臣)「恨め・・・心よ」とて、なほ包みもあへずしほたれ給ふ。□

29行幸07 唐衣

2008年05月25日 | 29行幸~32梅枝
源氏物語歌集 395
巻二十九 行幸 07 源氏

    唐衣 また唐衣 唐衣
    かへすがへすも 唐衣なる


2008-0525-ysg395
Kad05-096

□・・・、(源氏)「あやしう、人の思ひ寄るまじき御心ばへこそ、
あらでもありぬべけれ」と、憎さに書き給うて、
(源氏)「唐衣・・・なる」 とて、・・・□

29行幸06 わが身こそ

2008年05月24日 | 29行幸~32梅枝
源氏物語歌集 394
巻二十九 行幸 06 末摘

    わが身こそ 恨みられけれ 唐衣
    君がたもとに なれずと思へば


2008-0524-ysg394
Kad05-096

□御小袿のたもとに、
例の同じ筋の歌ありけり。
(末摘)「わが・・・へば」 御手は、・・・□