源氏物語歌集-悠山人編

『源氏物語』中の短歌(和歌)のすべてを、
原作の順序にしたがって、紹介する。→日本初!

53手習04 うつし植ゑて

2009年06月30日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 770
巻五十三 手習 04 妹尼君

    うつし植ゑて 思ひ乱れぬ をみなへし
    憂き世をそむく 草の庵に
 

2009-0630-ysg770
Kad10-162

□・・・、人に似ぬ人にてなむ、
(妹尼君)うつ・・・庵に」
とあり。□

53手習02 我かくて

2009年06月28日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 768
巻五十三 手習 02 浮舟

    我かくて うき世の中に めぐるとも
    誰かは知らむ 月の都に
 

2009-0628-ysg768
Kad10-154

□・・・、つくづくとうちながめて、
(浮舟)「我か・・・都に」
今は限りと思ひはてし程は、・・・□

52蜻蛉11 ありと見て

2009年06月26日 | 49宿木~52蜻蛉
源氏物語歌集 766
巻五十二 蜻蛉 11 薫

    ありと見て 手にはとられず 見ればまた
    ゆくへもしらず 消えしかげろふ
 

2009-0626-ysg766
Kad10-137

□・・・、蜻蛉のものはかなげに飛びちがふを、
(薫)「あり・・・ろふ
あるかなきかの」と、・・・□

52蜻蛉10 宿かさば

2009年06月25日 | 49宿木~52蜻蛉
源氏物語歌集 765
巻五十二 蜻蛉 10 薫

    宿かさば ひと夜は寝なむ おほかたの
    花にうつらぬ 心なりとも


2009-0625-ysg765
Kad10-132

□・・・、さだめ聞こえさせむ」と言へば、
(薫)「宿か・・・とも」
とあれば、・・・□

52蜻蛉09 旅寝して

2009年06月24日 | 49宿木~52蜻蛉
源氏物語歌集 764
巻五十二 蜻蛉 09 弁の御許

    旅寝して なほ心みよ をみなへし
    盛りの色に うつりうつらず


2009-0624-ysg764
Kad10-132

□・・・、にくく侍り」とて、
(弁の御許)「旅寝・・・らず」
さてのち、・・・□

52蜻蛉08 花といへば

2009年06月23日 | 49宿木~52蜻蛉
源氏物語歌集 763
巻五十二 蜻蛉 08 中将の御許

    花といへば 名こそあだなれ をみなへし
    なべての露に 乱れやはする


2009-0623-ysg763
Kad10-132

□・・・、のどやかに、いととく、
(中将の御許)「花と・・・する」
と書きたる手、・・・□

52蜻蛉07 をみなへし

2009年06月22日 | 49宿木~52蜻蛉
源氏物語歌集 762
巻五十二 蜻蛉 07 薫

    をみなへし 乱るる野辺に まじるとも
    つゆのあだ名を われにかけめや


2009-0622-ysg762
Kad10-132

□・・・、思ふ身ぞくち惜しき。
(薫)「をみ・・・めや
心やすくは思さで」と、・・・□

52蜻蛉06 荻の葉に

2009年06月21日 | 49宿木~52蜻蛉
源氏物語歌集 761
巻五十二 蜻蛉 06 薫

    荻の葉に 露ふきむすぶ 秋風も
    ゆふべぞわきて 身にはしみける


2009-0621-ysg761
Kad10-126

□・・・、思ふ身ぞくち惜しき。
(薫)「荻の・・・ける」
と書きても添へまほしく思せど、・・・□