今日8月4日は渥美清さんの19回目の命日、仏教的には二十回忌ですね。
様々な作品で様々な役を演じた渥美さんですが、良くも悪くもやはり「渥美清=車寅次郎」のイメージが強烈です。
今でも毎週土曜日には「土曜は寅さん」(先週で29作「あじさいの花」)、CSでも毎月二本ずつ(今月は「ハイビスカス」と「かもめ歌」)が放送されています。
こんな世知辛い今だからこそ、「寅さん」シリーズのような人間味溢れる(現実味はないけど)人情喜劇が必要とされているのかも知れませんね。
僕は年に数回柴又詣でを欠かしません。行く時期や時間帯もあるので絶対とは言い切れませんけど、最近若いカップルが多い気がします。通りすがりの方々の会話を耳にすれば、「ほらここ〇〇作目のあのシーンで...」等、未だに柴又を訪れる方々の心の中には寅さん(渥美さん)がいるんでしょうね。
なんだか無性に柴又に行きたくなってきました(笑)
閑話休題。
ウチの子どもたちも大好きな「寅さん」シリーズ。高一の長男は「リリー四部作」、中一の次男は「紙風船」と「殿様」、小四の三男は「我が道をゆく」と「夕焼け小焼け」がお気に入りです。
自宅のハードディスクには全作品が入っているので、ヤツらヒマがあればちょくちょく観てるようです。最近は忘れちゃったようですが、一生懸命口上を暗記していた時期もあります(笑)
こうしてこのシリーズと渥美さんの魅力は次世代へと引き継がれていくのですね(^^)
「寅さん」シリーズに関して言えば、僕はもう順位はつけられません。強いて言えば名優と呼ばれる役者さんたちと競演(共演ではない)した作品(というか競演シーン)がマドンナ云々より好きなのかも。
では順不同で...
志村喬さんが出た各作品、東野英治郎さんの二作目、森繁久彌さんの「純情篇」、宮口精二さんの二作品、船越英二さんが最高だった「相合い傘」、宇野重吉さん「夕焼け小焼け」、嵐寛寿郎さんと三木のり平さん「寅次郎と
殿様」、小沢昭一さん「紙風船」、片岡仁左衛門さん「あじさいの花」、三船敏郎さんと淡路恵子さん「知床慕情」、淡路さんでもう一本「心の旅路」。この辺の役者さんに一歩もヒケを取らない渥美さんの飄々とした演技はたまりません。
他にも長門勇さん「口笛を吹く寅次郎」、芦屋雁之助さん「浪速の恋の寅次郎」、武田鉄矢さん「寅次郎我が道をゆく」、米倉斉加年さんや大滝秀治さん、すまけいさんやイッセー尾形さん、笹野高史さんが出ている一連の作品、もっと言えば...キリがないので割愛(笑)
ウチのお客様でも相当マニアックにこのシリーズをご覧になっている方が多く、良くディープな話をしています。
で、話の行き着くところは渥美さんの話芸(特に"寅さんのアリア"と称される独り芝居)、立ち姿や歩き方(特に後姿)なんかに感心して終わるんですが、やはり僕にとって渥美さんはスティーヴ・マックィーンとブルースに並ぶ永遠のヒーローです。
追伸。
現在休館中のこもろ寅さん会館が一日も早く再開されることを祈っています。
『寅さん』シリーズの合間に山田監督が作った作品に特別出演している渥美さん(特に『キネマの天地』の喜八っつぁん)も大好きです(#^.^#)