11月5日(土)9時10分に起きる。少し肌寒いが、空は穏やかな秋晴れと喜んでいた
ら、午後になって気温が下がり始め、足元がスースー寒くなってきた。
コロナ第8波の兆しが濃くなってきた。5日の発表では、全国の感染者は7万4千人を超
え、前週の土曜日より一気に3万人増えたという。全国的にお天気に恵まれ、外出規制も
なかったので各地のイベントも盛りあがり、人出も多かったから感染者も増えるかもしれ
ない。テレビで観ていると、マスク無しの人も目立ち、伸び伸びした表情が溢れていた。
コロナ初期のようなピリピリした緊張感はないが、感染症の怖さは変わっていない。新種
の性悪で強力なウイルスがいつ現れるか、警戒が必要だ。
ところでマスクが日常化して3年たち、マフラーや手袋と同じ感覚で着用、外したくない
と思う人もいるようだ。人前でマスクを外すのは、下着を脱ぐのと同じで恥ずかしいと感
じる向きもあって「顔パンツ」という人もいるとか。
男にとってもマスクは「顔パンツ」だねえ。むさくるしい髭を剃らなくても、鼻毛がバ
サバサ出ていても、マスクで隠して堂々と外出できる。その「顔パンツ」、今年の流行語
大賞の候補に挙がっている。
「色の白いは七難隠す」というけれど、昨今のマスクは何を隠す?
この分ではコロナが終息しても、マスクは日常生活の必携アイテムになるかもしれない、
パンツのように。
6日(日)9時10分に起床。雨戸を開けると冷たい風が入って来て、季節の移ろいを実感
する。
新聞の日曜版を見たら「活字」のことが出ていた。今でいうデジタルフォントのことで、活
字は印刷には欠かせなかったが、今ではほとんど死語になっている。本を読まない人が増え
ている世相を「活字離れ」、極端な本好きを「活字中毒」や著作物の「活字文化」など残っ
ているが。
活字は鉛と少しの錫(すず)などを混ぜた金属で鋳造したもので、新聞社の心臓部だった。
新聞社には、馬の背の形をした活字ケースがあって、1号(初号)から8号まで区別して、
何万もの活字を収納しているフロアはまさに活字の海、圧巻だった。因みに1号は記事な
どに用いる基本活字で、通称ベタ活字という。
新聞社に勤めていたころは、編集から組版・印刷まで急速にコンピュータ化され、100
年以上続いた「活字文化」が姿を消す歴史的な時代だった。今では新聞社でも鉛の活字を
見たことがない人がほとんどだろう。
退職するとき、記念に「活字」と活字を鋳造する鉛の塊「インゴット」(延べ板)をもら
った。机の中を探すと出てきた。ズシリと重い。これがゴールド(金塊)だったらなあ!
鉛時代の活字とインゴット
「顔パンツ」自画像