地すべり地形は人間の一生に例えることができます。
若い時期には表面に”張り”があり、青年から中高年にかけて活動するたびに侵食谷・亀裂などの”しわ”が増え、やがて腰が曲がるように平坦になり、(人の一生と比べると桁違いに長い時間ですが)最終的には消滅します。
http://www.kankyo-c.com/lanslide.html
今回の岩手・宮城内陸地震で発生した荒砥沢ダム北側の大規模な地すべりについて、国際航業株式会社は、地震前後の詳しい地形解析結果を発表しました。
岩手・内陸地震速報
http://www.kkc.co.jp/social/disaster/200806_iwatemiyagi/pdf/sokuhou1.pdf(特に20ページ)
これを見てみると、かなり高いところに今回の地震以前にも”地形の凹み”があったことがわかります。ふつうに考えると、山は高くなるほど険しく急になります。でも、この地形をみていると、今回の地すべりと同じように、過去にもだるま落とし、または”ヒザカックン”を食らって落ち込んだような形をしています。
こんな地形ができるのは、おそらく地震によるある地層の急激な液状化であることが確実です。地震が繰り返された歴史は、活断層だけに潜んでいるのではないように思われます。
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