○近未来×予測テレビ-都市に急増!!新型災害徹底解明スペシャル
昨日この番組をみた感想は、オーバーナレーションというか、そこまで大げさなムードを作ってよいものかということでした。
例えば、なんと東京23区内にがけ崩れの危険箇所が約600箇所!!え~こわーい、、、
まあ急傾斜地崩壊危険箇所の点検を主な生業としている私にとっては、笑うしかなかったのですが、、、もうちょっと大人の番組が作れないものか、、、ってこの番組に限ったことではないですけど。
しかし、キャッチコピーの新型21世紀型災害というのは頂けません。
なぜなら、私たちの防災技術者の間では、イロハのイの段階で出てくる昭和33年狩野川台風から今年で50年。都市災害のさきがけであり、小説『細雪』(今はドラマにもなってますね)に書かれた昭和13年阪神大水害から、ちょうど70年なのです。宅地開発が崖に向かって進む一方で、ライフスタイルも変わるから被害を受けるものやパターンが新しくなるだけ、崖のやることは急激な地中水の増加によって自重を支えきれなくなって落ちるという永遠のワンパターンです。
ここで、私の会社の宣伝を一席。http://www.kankyo-c.com/soil_hazard.html
斜面は崩れるものです。水は低いほうに流れることと同じくらい、自然にとっては当たり前なんです。
もう一度いうが、いくら専門外とはいっても、もう少し大人びた番組作りができないものか。
でも、よく考えたらこれは私たち専門技術者が、あまりにも公共事業の方を向いてきて、その恩恵を享受すべき住民の皆さんの方向を見てこなかったという反省点があります。
でも、知識のひけらかしや講習会ばかりでは、やっぱりいかんのであって、京都大学防災研究所の河田先生が防災産業を作るべしとおっしゃっているように、そいいったビジネスへの志をもって取り組むべきなのでしょう。http://www.drs.dpri.kyoto-u.ac.jp/staff/kawata.html
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