防災ブログ Let's Design with Nature

北風より太陽 ソフトなブログを目指します。

事業仕分け - 建築研究所の仕分け、国総研や土研との統廃合も

2010年04月30日 | 防災・環境のコンセプト
ケンプラッツの記事より。長いので興味のあるところだけ抜粋します。

建築研究所の仕分け、国総研や土研との統廃合も
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20100428/540994/?P=1

評価者 国交省内に一つの研究機関を設ければ、建築研究所と同じ役割を十分に果たせるのではないか。

説明者 建築研究所にはプロの研究者が四十数人もいる。行政官とは立場や専門分野が違う。実験装置もいろいろと必要になる。国交省内に設けるよりも、今のままやる方が・・・・・・。

評価者 省内とは、(場所を移すのではなく)組織内に移すという意味だ。建物や設備、研究者の陣容を全く変えずに、看板だけ独立行政法人から国交省に掛け替えた方が、管理費が浮くのではないか。その分を研究費などに回せるのではないか、という質問だ。

説明者 建築研究所が国立の研究所になるという意味か。ご指摘の側面はあるかと思う。研究効率が確保されるならば、(省内に移すことを)否定する気はない。ただ、我々は現在の組織体制で研究効率の向上に努めている。職員のモチベーションも高いし、それなりに業績も上がっていると思う。



評価者 建築も土木も全くの素人だが、両者の境目はどれくらいのものか。統合することで、管理部門以外のメリットも出てくるのではないかと思うが。

説明者 建築と土木は近いようでも違う。例えば、大学では建築学科と土木工学科は分かれている。ゼネコンでも組織が分かれている。なぜかと言うと、土木はダムや道路といった巨大インフラを国土に整備する。一方、建築は住宅などの日常生活を対象にしている。対象やスケール、手法、成果の生かし方などがかなり違う。



評価者 基準をつくることと、基準をつくるための研究をすることは、ある程度分ける必要がある。前者は国交省や国総研がやっている。建築研究所はそのサポートをしている形だが、この機能は国交省がまるごとやった方が整理しやすい。一方、後者は本当に建築研究所しかできないのか。ほかにも研究機関はたくさんあって、競争的な入札などができるのではないか。

説明者 最近は民間の研究機関もレベルが上がっている。しかし、民間は収益性の向上を目指した研究をしている。建築研究所の研究のように、公益性を目指した研究ではない。基準づくりのための研究は収益性に結びつきにくいことが多く、民間の参入意欲が低い。民間はプレーヤーで、国や建築研究所がアンパイアとしてルールをつくっている。ルールはプレーヤー自身がつくるよりも、公的な第三者が中立的な立場でつくった方が適切ではないか。そういうわけで、建築研究所の研究をすべて民間に任せるというのは限界がある。

評価者 ルールづくりは、国交省などがしなければならないことだ。民間がつくってもいいとは誰も言っていない。一方、ルールづくりの前提となる研究を民間がやれば、うそをつくのか。科学的な研究だから、うそなんかつきようがないでしょう。

説明者 我々は大学や民間の研究成果を踏まえたうえで、基準化していくときに欠けているところは何なのか、足らないところは何なのかという点を抽出して研究している。だから、よそでやった研究成果を必ず使っている。よそでやっているからいらないというのではなくて、基準づくりに必要な最後のキーポイントの部分を研究している。


最新の画像もっと見る