竹内先生の技術の関連でいうと、水ミチと暮らしとの関連のお話を伺いました。
いくつかの地すべり地で地下水は面的に存在すると思い込んだ自然観によって、過剰に地下水を抜きすぎて、井戸が枯れたり、家が不同沈下を起こしたりする例が見られたとのことでした。
心ゆくまでの調査が認められたならば、地下の構造と水の流れを詳しく調べて見たいものです。
例えば、竹内先生の地温探査法では、地下水脈(水ミチ)の分布をある程度正確に把握できるものの、竹内先生も1mといっていおられるように、結構浅いところに限られます。
弾性波探査(地震探査)や電気探査、自然放射能調査などを併用して、地質構造をしっかりと捉えることが重要となってきます。
弾性波探査(地震探査)は、弾性波動の伝播特性を利用して、地下構造を推定する物理探査技術です。利用する地震波の種類や測定形態(震源や受振器の設置場所)によって、いくつかの方法に分類されます。地表あるいは地下で発生した地震波(地震探査の場合は、人工地震波)は地層中を直進して行きます。しかし、地層境界など、地震波の伝播特性が変化するところに達すると、そこで、反射、屈折、回折などの現象を起こします。
自然放射能調査は、可能深度数mから数十m程度の範囲で破砕帯など空隙に富む部分の検出が可能で、硬い岩盤向きの弾性波探査の弱点を補完しています。
しかし、結局すべりの引き金は水なわけで、竹内先生はこれは足で稼げとおっしゃっているわけです。
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