防災ブログ Let's Design with Nature

北風より太陽 ソフトなブログを目指します。

当たり前のこと

2009年07月30日 | 防災・環境のコンセプト
牛山先生のブログから

「あまり知られていないが、昨年は台風の直撃がなく、例年と比べて降水量も被害も記録的に少ない年。死者や行方不明者、建物の全半壊などのデータからも、『大した雨が降らない』年だった。(児童ら5人が流された)神戸市の都賀川で起こった事故の衝撃が大きかったために、注目を集めたと言える」

 ―国が検討会を設置するなど、本格的な対策に乗り出しました。

 「都賀川の事故で、安全と思っていた公園で小学生の犠牲者が出るという衝撃性に、焦点が当たったのだろう。事故以来、ゲリラ豪雨は『特殊な自然現象』という認識が生まれたが、本当は『起こり得る当たり前の現象』。外力のせいにして思考停止するのは問題だ。人間側の対策で被害は軽減できる

 「自然現象に目を向ける以前に、いる場所の地形や地質、気候、人口など、土地が持っている性質を知っておく必要がある。この場所でどういう災害が起こり得るのか。地の脆弱(ぜいじゃく)性を知ることは、あらゆる災害対策の第一歩。過去にどのような被害があったのか。既にある情報を最大限に生かすべき。指定された危険個所やハザードマップなどを確認することが重要だ」

※ただし、指定された危険個所やハザードマップにこそ、地形・地質的背景、土地の成り立ちを充分に踏まえた定性的予測を含めておくべきなんです。

 「04年以降の風水害の死者を調べると、用水路や田畑の様子を見に外出して流されるなど、自らの意思で危険な場所に接近して被害に遭う『事故型』が22%以上を占めているのが分かる。大雨警報と土砂災害警戒情報、記録的短時間大雨情報の3情報がセットになると危ない。豪雨のメカニズムを知ることよりも、自分がいる場所の特性をよく理解した上で、災害情報を知る心構えが大切になる