防災ブログ Let's Design with Nature

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Design with Nature その2 レイヤーケーク

2008年04月08日 | Design with Nature
Design with Nature を理解するうえで重要な見方として、『レイヤーケーク』という考え方があります。この考え方については、以下のサイトに解説されています。

http://www.dbj.go.jp/japanese/download/pdf/review/rp04.pdf

レイヤーケーク(Layer Cake)というのは、いろんな「層(layer)」がケーキのように重なっていることから来ているのではないでしょうか。

森林植生や街並み、地形や地質の状況など、環境を構成する要素のうち地図に描ける要素を何層も重ねてみる。余談ですが、上の記事のよると、イアン・L・マクハーグ氏はかなりの親日家であったようです。

湿潤変動帯に位置する日本の自然は、多種多様かつ繊細です。ケーキのように簡単なレイヤー構造とはいかないとは思いますが、それでもそれぞれが理にかなった生息環境を構築してきたわけです。

さらに、湿潤変動帯であるということは、地震により山は高くなり、雨は洪水となって土砂を運び、その都度人間も含めいろんな生態系の生息環境が変わってきたということです。いろんなレイヤーケークができるなかで、100年に1度も変わらないもの、毎日変わるもの、ダイナミックに変わるもの、繊細な変化を繰り返すもの、そのなかに安住の地を見つけ出す努力の積み重ねは、防災と環境保全の両方に通じるテーマなのです。