GEN事務局会田の大同活動日記

中国黄土高原でのGENの活動や、現地の人々の生活をお伝えします。

専門家調査団最終日 南街①

2007年08月16日 | Weblog
専門家調査団の日程も本日で最終日となりました。そして私の今回の大同滞在もとうとうあと一日。午前中は陽高県に来ています。陽高県の県城に程近い場所にある南街と呼ばれる場所に、明代の木造建築が立ち並ぶ通りがあります。何度も県政府で保存が検討されてきたそうですが、予算の関係で結局実現しませんでした。

南街②

2007年08月16日 | Weblog
来てみるとほとんどの家が取り壊されていました。中国の各都市でこのように再開発のために古い建造物が取り壊されています。なんだかとてももったいないですね。木造建築があるということは、この地に木の文化が存在したことの証明だったのですが、その証明がまたひとつ消えていきます。

盧溝橋事件の後

2007年08月16日 | Weblog
南街の一角に日本軍により殺された市民を慰霊する記念碑がありました。1937年7月7日の盧溝橋事件以後、日本軍は重要な燃料産地である大同を落とすために、いわゆる山西作戦を展開し、大同各地で虐殺事件を起こしました。ここ陽高県の中心地でも数百人が犠牲になったそうです。
昨日は終戦記念日でした。もう同じ過ちは繰り返しませんと慰霊碑に手を合わせました。

墓参りグッズ

2007年08月16日 | Weblog
道端でお墓参りグッズが売られていました。中央には「百万元」札などがずらりとならんでいます。中国のお墓参りでは、ご先祖にお金を送るためにこのようなお札を墓前で燃やす習慣があります。これが特に一年で一番乾燥している春先4月4日頃の清明節の墓参りでの山火事が多発する原因になっていますが、古くからの風習はなかなか変えることはできません。

スイカ売り

2007年08月16日 | Weblog
ここ数日、路上にスイカ売りが増えました。地元産のスイカが収穫され始めたからです。すでに価格も下がり、現在は8元/kgで売られており、ひとつは約5元(80円)くらいです。安いですね!

守口堡の万里の長城

2007年08月16日 | Weblog
陽高県の県城から北上し、内モンゴルとの境界の町、守口堡にきました。ツアーでも良く訪れる守口堡の万里の長城です。てっぺんまで登ると、向こう側は内モンゴル。尾根を長城が走っている風景を見渡せます。
ここでも自分の変化を感じました。連日の登山の結果、いまや山を目の前にすると、頂上から何が見えるのかわくわくして、身体が自然と登ってみたくなってしまいます。以前この長城を登るにも、息も絶え絶えでゼーハーゼーハー、ようやく頂上にたどり着くという感じだったのに、いまやピョンピョンと飛びはねるように、すいすいと登れるようになりました。山に登るって楽しい!歳は毎年確実にとっていますが・・、私の身体はまだまだ進化中。「なぜ登るのか」と問われ、「そこに山があるから」と答えた登山家の気持ちにほんの少しだけわかった気が!
でもこれからは、頂上からの景色だけじゃなくて、「山でどんな植物と出会えるのか」を楽しみに登るようになりたい。

汚染

2007年08月16日 | 農村の風景
守口堡の村を流れる河。この河は内モンゴルから大同市陽高県、大同市を南下し霊丘県、そして最終的には北京へと注ぎます。。以前は透き通る水が流れていたのに、いまやまっ茶色に汚れています。ここ陽高県でも山の至る所で鉄鉱石の採掘が行われ、その鉄鉱石選別の際に河の水が使われています。鉄鉱石に混じり、マンガンなどの有害物質が下流へと流されています。またこの水は、春先の灌漑用水としても使われています。水の汚染と同時に、土壌汚染も深刻です。

発展には道理がある

2007年08月16日 | 農村の風景
昼食をとるために、獅子屯郷の郷政府を訪ねました。獅子屯郷の入り口に大きく掲げられた看板。大都市の写真をバックにトウ小平の写真とともに「発展には確固たる道理がある」のメッセージが。発展して豊かになるんだという意気込みを感じます。
しかし23の村がある獅子屯郷は、やはり今年はどの村も10年来に一度の厳しい干ばつに見舞われているそうです。春先以降、4月、5月はまとまった雨がほとんどなく、5月末、7月、8月にそれぞれ一度ずつ、合計41mmしか降っていないとのこと。例年だと郷全体の一人当たりの平均年収は約1,800元(約3万円)ですが、今年は一人当たり1,500元に下がる見込みだそうです。
中でも一番貧しい村の一人当たりの年収は900元(1万5,000円)です。
今では街に出稼ぎに行き肉体労働に従事すれば、一日60元から70元を稼げるため、若者はほとんど村を出てしまい、今残っているのは60歳以上の高齢者ばかりです。


六竜山①

2007年08月16日 | Weblog
午後、獅子屯郷から南下し、大同県、渾源県、陽高県の県境に位置する海抜2,020mの六竜山に向かいました。最後の植生調査です。先ほどの獅子屯郷から途中、道路が工事中だったためここまで来るのに3時間かかりました。

六竜山②

2007年08月16日 | Weblog
今年の夏、最後の大同での登山、がんばろう!ここはシラカンバを中心として、ハシバミ、ヤマナラシ、ハギ、ミズキ、カエデなど様々な樹木が生えています。

六竜山③

2007年08月16日 | Weblog
それにしてもこの山はトゲがあるものが多い!枝を掻き分けながら登るも、全身いろいろな枝のトゲが刺さっていたいのなんの。でもカササギの森もいつかはこの山ように緑に覆われる日が来るでしょうか。
霊丘自然植物園の李向東さんや周金さんたちに、北部の植生を見てもらうため、そして種を採取するために、近いうちにこの山に来てもらうことになりました。

最後の一滴は・・

2007年08月16日 | Weblog
大同県から市中心部に戻る途中、道路脇に掲げられた看板。「人類が水資源を大切にしなければ、あなたが目にする最後の一滴の水は自分の涙かもしれません」大同市水資源管理委員会。

大同の夕日よ、さようなら~

2007年08月16日 | Weblog
夕日に向かって帰路につきます。あっという間の一ヶ月弱でした。先月の24日から今日まで毎日この太陽の強い日差しに照らされ続けてきました。強烈な紫外線との格闘の日々でしたが、早々に敗北宣言し、おかげさまですっかり焼けてしまいました。この仕事に就いたにすでにこうなることはわかっていましたが、なかなか往生際の悪いわたし。。
明日の正午の列車で北京に戻り、明後日帰国します。また改めて今回の一ヶ月間の滞在を総括したいと思います。
まずは簡単に御礼まで。今年の夏もたくさんの方に大同でお会いしました。素敵な出会いがたくさんありました。そしてブログも毎日たくさんの方に見ていただき、とても励みになりました。はるばる大同を訪れてくださったみなさん、コメントを寄せてくださった皆さん、このブログを訪れてくださったみなさん、本当にありがとうございました~!

専門家調査団4日目 白登苗圃

2007年08月15日 | 白登苗圃
今日も朝から強い日差しが照りつけています。今日の予想最高気温は32℃。例年だと8月8日の立秋が過ぎると大同では徐々に涼しくなり、8月下旬はすっかり秋ですが、今年は立秋を過ぎても厳しい暑さが続いています。こちらは標高1,000mなので日差しが強く、気温よりも暑さを感じます。
今日はGENの緑化拠点を回ります。午前中は白登苗圃とかけはしの森。白登苗圃にはこんなお花畑もあります。ちょうど苗圃入り口付近に位置するこのお花畑は、技術責任者である馬さんのお客様を迎えるための心配りであるとともに、様々な観賞用の花を試験的に育てる役割も果たしています。