GEN事務局会田の大同活動日記

中国黄土高原でのGENの活動や、現地の人々の生活をお伝えします。

研修三日目

2007年11月25日 | Weblog
 今日は研修最終日です。今回は天候にも恵まれ、調査も順調に進み、今日残す場所もあとわずか。ということで、お昼前にはあっという間に作業も終わりました。
 作業終了後、今回調査に使った七つ道具を、また二年後の調査まで保管しておくために整理します。学生さんが最後までまじめに作業に取り組んでいます。

調査道具

2007年11月25日 | Weblog
 これらが調査の道具。測定用メジャー、ノギス、白マジック、黒マジック、かなづち、ラベルなどなど。これらの道具はすべて兵庫県伊丹市で園芸店を営む方が、2年間保管してくださるそうです。

調査地散策

2007年11月25日 | Weblog
 後片づけも全て終了した後、まだ時間に余裕があったので、調査地を散策しました。山の中はどこも厚い落ち葉に覆われています。歩くたびに「カサカサ」鳴るのがとても心地いい。
 日本の山ならあっという間に分解されて、「カサカサ」から「しっとり」に変わって土に還るのでしょうね。大同の霊丘自然植物園にもかなりの落ち葉が積もっていますが、年中乾燥しているので、長い間「カサカサ」のまま積もっています。それでも少しずつ分解され、ゆっくりと時間をかけながら、あの痩せた土壌の黄土が、香り豊かなしっとりとした腐葉土に変わってきています。自然の力はすごい。

不思議な仲間②

2007年11月25日 | Weblog
 とても真っ白なきれいなきのこ。なんだか幻想的。倒木からにょきっと伸びていました。きれいだけど、食べたら危なそうです。この他にも何度かきのこに遭遇しましたが、今年は例年に比べて雨がとても少ないそうなので、きのこも少ないようです。

これは?→ツルシキミでした。

2007年11月25日 | Weblog
 これは何の実でしょうか。学生さんはみんなで「あれじゃないか?これじゃないか?」と熱心に観察していました。えらいです!
 私は芸術に走ります!こうしてみると、自然の色って本当に美しいです。あまりの赤の美しさに思わずシャッターを切りました。

後日、GEN顧問でもある大阪府大の前中先生より、「ツルシキミです」と教えていただきました。ありがとうございます。そして本来ならば自分で調べなくてはならないのに、お恥ずかしいです。
「シキミの仲間のように思わせる名前ですが、ツルシキミはミカン科で、(地域によりますが)お葬式や仏花につかうシキミ(シキミ科)とは、分類群がちがいます。ミカン科だから実は食べられるのかと思うと、毒があるという説明があちらこちらで見られます。」とのことです。
私も山で実がなっていると、ついつい口に入れて味わってみたくなるのですが、いけないですね!

調査終了

2007年11月25日 | Weblog
 山頂で昼食をとり、全国各地から集まった今回の調査団はそれぞれ帰途につきました。我々も夜の宮崎港発のフェリーで大阪に帰ります。
 今回調査に参加させていただき、改めて40年近くにも及ぶデータの重みを感じました。こうして多くの人々の、ここ水俣の山に対する思いが受け継がれ、今日に至っています。そのデータは蓄積されるだけでなく、もちろん様々な学術論文に活用されています。長年に渡って蓄えられたデータは世界的にも大変貴重だということですが、自然の営みについて解き明かそうとするには、更にもっともっと長い年月の記録が必要になります。この水俣での調査が今後、50年、100年と続いていけば、そのデータの重みはさらに増していくことと思います。そのような貴重な活動に参加させていただいたことに本当に感謝しています。
 今後、霊丘自然植物園でもこのような毎木調査を行ないたいと考えています。今回、水俣の調査では、学生さんをはじめ、森林に関する様々な分野で活動をされている方々が集まっていました。霊丘での調査もせっかくですから、日本の方はもちろん、中国のできれば地元の若い世代に参加してもらえると、また調査の意義が高まると思います。大同での森林再生の記録を残すために、中国の若い世代を巻き込んで、有意義な調査ができればと思います。
 水俣調査団のみなさん、本当にありがとうございました~。
 毎晩、温泉三昧で、鹿児島の芋焼酎も堪能しました。
 ただせっかく熊本まで行ったのに、馬刺しを食べられなかったことが心残りです・・。
 九州よ、さようなら~。馬刺しさん、また今度~。

研修二日目

2007年11月24日 | Weblog
 朝8時に宿を出発して、山道を40分ほど走って調査地に到着しました。今日からは私たちも他のメンバーの皆さんとともに調査に参加します。
 今回の参加者25名中、過去にここの調査に参加されたことがある方は5、6名で後は初めての方が中心。そのほとんどが環境問題、森林学を学んでいる学生さん、大学院生です。北は北海道大学から!宇都宮大学、大阪府立大学、広島大学、熊本県立大学、鹿児島大学など全国各地の大学からこの調査に参加されています。
 今日もいいお天気に恵まれました。でもさすがに朝の山は寒いですね。だるまのように着込んでいるにも関わらず、じっとしていると足の先がじんじんしてきます。

盗まないでね。

2007年11月24日 | Weblog
 こんな山奥なのに、なんと車上荒らしがいるそうです!!なんてご苦労な。ということで、各車両の車内に大きな文字で書かれたこんな紙を置いています。これが功を奏してか、今回無事車両荒らしに遭うことはありませんでした。よかった、よかった。それにしてもこんなところで泥棒を働くなんて・・。完全に山賊ですね。

調査地へ②

2007年11月24日 | Weblog
 至るところでこのように倒木が行く手を阻みます。数年前の大型台風でここの森林も多くの木が倒れたそうです。
 ちなみに今回の調査で、よく「倒木が・・」という言葉が飛び交っていたのですが、この「とうぼく」という言葉。私の頭の中ではどうしても「盗木」に変換されてしまい、大変混乱しました。。というのも、大同では森林での盗伐に頭を悩ませているのです。材木が貴重な大同では、自然林に入ると大規模に盗伐されている風景に出会います。「とうぼく」と聞くと、困ったことについつい「え?盗まれた?」と思ってしまうのです。私の頭も中国仕様から、日本仕様に切り替えないと。。

いよいよ調査開始①

2007年11月24日 | Weblog
 いよいよ調査開始です。このように木、一本一本に番号が付けられています。ここでは小径木、中径木、大径木に分けられていて、420番は中径木、27番は大径木です。
 中径木は、樹高1.3mの直径が1cm以上4.5cm未満。大径木は同じく樹高1.3mの直径が4.5cm以上と定義されています。それぞれ樹高30cmと1.3mの直径を計ります。このように測るべき場所が白く塗られています。

いよいよ調査開始②

2007年11月24日 | Weblog
 それぞれ3~4名のグループに分かれて、調査開始。私は伐採跡地に配属されました。ここは、1970年代に試験的にある一定の区画を伐採して、その後の樹木の成長を観察しているところです。よってこのように細い木が乱立しています。まるでラベルの花盛り。がんばるぞー!