GEN事務局会田の大同活動日記

中国黄土高原でのGENの活動や、現地の人々の生活をお伝えします。

GEN15周年を祝うみんなの集い

2007年01月27日 | Weblog
本日「GEN15周年を祝うみんなの集い」が大阪で行われました。
総勢53名の方にお集まりいただき、大盛会となりました。

「大阪で15周年記念イベントがないのはさみしい」という会員の方の一言から始まって、10数名の有志が集まり、会を企画してくださいました。
今日は、会員、非会員を問わず、様々な分野でご活躍のみなさんが、遠くは北海道、東京、広島、静岡、そして北京など!遠路はるばるお越しいただき、終始和気あいあいとした和やかな雰囲気で会は進みました。
参加者の皆さんの味のある自己紹介をはじめ、15周年記念ビデオ、15年を写真で紹介するコーナーなど、プログラムもとても充実しており、大変楽しい時間となりました。みなさん、本当にありがとうございました。

日本に帰って思うこと

2007年01月17日 | Weblog
お昼過ぎに関空に到着。
この日の大阪は、最高気温13℃。大同⇒北京⇒大阪と、気温が上がるにつれ、着るものを減らしましたが、それでも-20℃近くを体験した身体には、大阪は春の陽気に感じました。これは完全に春です。ダウンジャケットなんて着ていたら、暑くてたまりません。人間の適応能力ってすごいですね。つい一週間前までは、大阪も寒いと思っていたのに。でもきっとその適応能力で、あっという間に日本の気候に慣れて、すぐに軟弱な身体に戻ってしまうのだと思います・・。

黄土色一色の黄土高原の大地にはいつも圧倒されますが、黄土高原から戻ると、日本のグレー一色の風景にも驚きます。コンクリートばかりで、土がどこにも見えないのです。日本にいると、この光景が当たり前で気がつきませんが、中国から戻ると、コンクリートに囲まれた世界もいつもとても奇異なものに思えます。土だらけの世界か、コンクリートだらけの世界か。どちらも極端です。どちらかというと、土や自然から離れて、コンクリートのかたまりの中で暮らしているほうが奇異な気も。

いつも思うことは、中国の農村で生きる人たちは、「人間力」にあふれています。自分たちの生活に必要なものをなんでも自分たちで作り出せる。着るものは自分で縫い、編みます。食べるものは自分で耕します。家も自分で建てます。井戸掘りも自分で。その他、かまどの燃料から、鳥小屋、農機具、堆肥など、なんでも手作りです。
日本で暮らす私たちは、便利なものに囲まれ、自分の力では何にもできなくなっています。
おかしな話ですが、例えばトイレ。中国の過酷なトイレに泣かされた身にとっては、帰国早々、関空のトイレに入ると、その清潔さに心底ほっとします。でも、洋式トイレに座ったとたんに、突然勝手に音消し用の「ザー」っという音が流れ(いわゆる『音姫』。これって必要なんでしょうか?)、ドッキリ!そして事を足して立ち上がったとたんに、またまた勝手に「ザー」っと水が流れ、またまたドッキリ!すごいですね。何でも自動でやってくれます。水を流すことくらいは自分でできると思うので・す・が。
もちろん水を流した後の汚水処理も、目に見えないところで全部やってもらっています。
中国の農村では、人間や家畜の糞尿は貴重な肥料になります。堆肥にして畑に戻す作業はもちろん自分でやります。日本も一昔前まではやっていたのですよね。

厳しい自然の中で、自然と向き合いながら生きる人たちが、どうしてあんなにたくましく見えるのか。私たちがとっくに失っている、人が生きていくための「人間力」の違いかもしれない。とリムジンバスの車窓から、灰色一色の大阪の街を眺めながら思いました。


最終日

2007年01月16日 | Weblog
午前中、北京市内で北京大学の教授と会談。中国の環境問題、中国の国内環境NPOの今後についてなど、幅広く意見交換を行いました。
特に印象的だったのは、この教授のゼミで「中国環境史」を学んでいる大学院の学生を、GENのツアーに参加させたいとの要望です。昨今の日中関係の悪化に伴い、中国でも特に若者は、メディアやインターネット上の情報に影響され、誤った日本観を持ってしまっているとのこと。この教授自身は多くの日本人の友人を持ち、その偏った報道に左右される学生を非常に残念に思っているそうです。
そこで、長年に渡り中国で緑化協力を行うGENの活動を、中国の若い世代にぜひ知ってもらいたいと思い、できればGENのツアーに学生を連れて参加し、日本人と共に汗を流したいと考えているそうです。遠くの日本から自費を使って、はるばる中国の緑化のためにツアーで大同を訪れる日本人がたくさんいることを、ぜひ知ってほしいそうです。
こんな風に考えてくださる若手の中国人学者がいる、ということこそ、私たちにとっても大変心強い思いがします。費用の面など、解決すべき点はいくつかありますが、ぜひ実現させたいです。今度皆さんがツアーに参加されるときには、中国人学生も一緒かもしれません。楽しみですね。

午後、日本大使館で宮本大使との懇談などのスケジュールをこなし、これで今回の訪中日程をすべて終了しました。あっという間の一週間でした。


交通事故①

2007年01月15日 | Weblog
午前中大同を離れ、大同事務所の車で北京に向かいました。
大同から北京に向かう高速道路は、石炭トラックをはじめとする輸送トラックであふれています。本日も事故に遭遇。大小さまざまな3台のトラックが絡んだ事故。真ん中に挟まれたトラックはぺしゃんこにつぶれています。
周囲には石炭が散乱。本当に怖いですね。

交通事故②

2007年01月15日 | Weblog
大同事務所の運転手の郭さんは、非常に優秀なドライバーなので、彼の車に乗っていて怖い思いをしたことは、この2年間一度もありません。
それでも学生時代や社会人になって以降も、中国の僻地を貧乏旅行で渡り歩き、今までに何度か交通事故に巻き込まれそうになったことがあります。
酔っ払い運転の対向車がハンドル操作を誤り猛突進してきて、それをよけようとこちらの車がとっさにハンドルを切って並木のポプラに激突しそうになったり、乗り合いタクシーのドライバーが「ねむい、ねむい」と言いながら一般道路を150キロを超えるスピードで走り、挙句の果てに居眠り運転をしたり!
どちらも本当に生きた心地がしませんでした・・。この他にも、大型バスで河を渡っていて転覆しそうになったり。もちろん歩行者として横断していて危ない思いをしたことは数え切れません。中国で毎年かなりの人数の日本人が交通事故に巻き込まれて命を落としているとも聞きました。今まで無傷だったことが奇跡のように感じることもあります。
10年以上も前から願掛けで、中国に行くときに必ず身につけているものがあります。「無事帰る」のカエルのお守りです。最初真っ白だったお守りは、今ではもう真っ黒ですが、これを身に着けているとなんだかとても安心します。カエルさまさまです。

大気汚染

2007年01月15日 | Weblog
大同郊外の工場地帯を通りました。ここに差し掛かる前に、運転手の郭さんが「空気の悪いところを通るから、鼻をふさいで!」と言います。といっても、車の窓は締め切っているし、そこまでする必要ないのではと思ったのですが、これが本当に鼻を劈くすごいにおい。ここを通過するまで、車内でも息苦しいほどでした。何のにおいでしょう。硫黄のような、他にも様々な化学物質が含まれているようなにおいがします。
この周辺の村では、不妊症になるなどの被害が出ており、工場と周辺住民との間で、トラブルになっているとの事。周辺には広範囲にわたって異様な煙が立ち込めており、視界がききません。ここで毎日生活している人がいるとは。

私も数年前に天津郊外の大学に通っており、周りは重工業地帯でした。大学近くのアパートから見える工場からモクモクと立ち上る煙は、毎日色が違いました。今日は青、今日はオレンジ、今日は黄色などなど。時にはピンクの煙も。特に冬には、ひどいせきに悩まされました。せきが止まらず、夜熟睡することができませんでした。日本でこんな症状が出たことはなかったので、自分でもとても驚きました。
このような深刻な大気汚染が、中国全土で面で広がっているような気がします。

北京に到着

2007年01月15日 | Weblog
今日は渋滞もなく、スムーズに北京に到着しました。日中の北京は、4~5℃はあるでしょうか。大同で日に日に着込んでいった衣類を、今日出発前にずいぶん脱ぎ捨ててきましたが、それでも大同の寒さにすっかりなれた体には、北京の気温がとても暖かく感じます。外はそれでもまだいいのですが、閉口したのは室内の暖かさ。暖かいというより、暑いくらいです。食事中もあまりの暑さに、皆着ているものをどんどん脱いでいきます。挙句の果てにはシャツ一枚になる人も。暑すぎるから暖房を弱めてほしいと頼んでも、お店全体で一括管理しているので、調節できないとのこと。あまりの暑さに頭がぼーっとします。外と内の温度のギャップがありすぎです。電力がとてももったいない気がしました。日本でも同じことが言えますね。

桑干河

2007年01月14日 | 桑干河
あっという間に大同最終日です。
本日朝早くに、日本から2名のJICA職員の方が大同に到着されました。大同市は、炭鉱の街という縁で、1981年より福岡県大牟田市と姉妹都市として交流しています。現在、大牟田市との間に、JICA草の技術協力事業「地域提案型」案件として、「大同市環境改善リーダー育成・技術指導計画」プロジェクトを行っています。今回、そのプロジェクトと、我々の行っている委託事業を視察に来られました。

まず北京の水源である桑干河に立ち寄りました。やっぱりカッチコチに凍っています。水量は夏に比べ少し増えたような気が。水質汚染が深刻でしたが、やっぱりなにやら真っ黒な物体?液体?が凍っています。

今日も朝からすごいスモッグ。太陽は出ているのですが、スモッグで空気がくすんでいます。


道路が陥没しています・・

2007年01月14日 | Weblog
これぞ黄土高原!という景色を見ようと、県道を降りて山道に入りました。本来であればもう少し上まで行けるのですが、なんと途中道路が陥没しており、これ以上登れませんでした。深さ1mほど陥没しています。黄土高原の浸食谷を見てもわかるように、粒子が非常に細かい黄土は水に流されやすく、すぐに陥没してしまうのです。
魏副所長、気をつけてー!その下は、50mもある崖です!

三玲村

2007年01月14日 | 黄土高原
ただいま午前10時半。ようやく太陽が照ってきましたが、遠くの方は相変わらず空気が淀んでいます。右端には狼煙台が見えます。
私たちが丘の上にいるのを見つけて、この村から数人の子供たちが一生懸命にこちらを目指して駆け上がってくるのがわかりました。

こどもたち

2007年01月14日 | 農村の風景
手作りの馬の手芸品を売りに来たこどもたち。以前は、大同市から渾源県に向かう道路はこの道しかなかったために、通行車に手芸品などを売って収入にしていましたが、3年ほど前に村の下に立派な県道ができてから、この村を通る車はほとんどなくなり、販売の機会も減ってしまいました。久しぶりのお客さんに、一生懸命です。

少しおびえた表情をしていますね。怖がらせてしまってごめんね。
この子たちにはどんな未来が待っているのだろう。

呉城郷のアンズ基地

2007年01月14日 | 呉城郷アンズ基地
大同県呉城郷呉城村のアンズ基地に到着しました。おなじみの浸食谷です。
呉城村の書記に、村の概要を説明してもらいました。
JICA職員の方に同行されている北京からの中国人通訳さんは、書記のキツイなまりに四苦八苦。後で聞いたら3分の1くらいしかわからなかったそうです。私もいつまでたっても大同なまりには苦労しています。私もわかったのは3分の1くらいで、いつもまだまだだなあと思いますが、北京の通訳さんの話を聞いて、中国の人と同じくらいならまだいい方なのかもとちょっと安心。。

呉城ブランド

2007年01月14日 | 呉城郷アンズ基地
前回9月に訪れたときに、村に新しい加工工場ができていました。今回は、すでに立派な包装が出来上がっていました。殻つきのアンズが一袋8元、殻なしが10元で売られ、一箱にそれぞれ20袋ずつ入っています。立派な製品になっています。味もどちらもとても美味しいです。ビールのおつまみにぴったりですよ。

昼食

2007年01月14日 | 大同グルメ
村の村長さんの家で食事をいただきました。大鍋に出来上がっているのは、羊肉の煮物。とてもいい香りがします。こちらの羊は日本と違い、新鮮なために全く臭みがなく、やわらかくて本当においしいです。