ハイビスカス続編です。そういうことなら、せっかくだからハイビスカスの花を載せたらどうかというご意見をいただきました。思わぬ方向に話が進んで楽しいです。そして鉄人でおなじみの石原さんからご自宅のベランダで今咲いているというハイビスカスのお花の写真を送っていただきました~!きれいな黄色い花ですね。ハイビスカスというと、熱帯らしい深紅色をイメージしますが、この花はちょうど黄土色≒黄色ということで、ちょっと黄土高原とつながりましたかしら?ますます黄土高原とかけ離れて南国チックなブログとなっておりますが、今はオフシーズンなので、たまにはこういう写真もいいですね。ほんとだ、葉っぱが同じだ!
衝撃の事実が判明しました。このブログの左上の緑の葉っぱ、なんとハイビスカスの葉なんだそうです!!「ハイビスカスと黄土高原」、おー、なんと見事なミスマッチ・・。ありえない組み合わせにわたくし頭がクラクラします。。植物の専門家の先生に教えていただきました。無知は怖いですね。そして同時にこの葉を見ただけで何の植物かがわかるということにも驚きました。当たり前なのでしょうか。きっと当たり前なのでしょうね。すごいなあ。
このブログを見ていただいている方の一体何割がこのミスマッチにお気づきだったのでしょう。考えるだけで冷や汗が出ます。。ひゃー。このテンプレートはgooブログで用意されていたものから「お、これはシンプルでよい」と思って選んだものです。テンプレートのタイトルも「葉っぱ」としか書いてない。「ハイビスカスの葉っぱ」と書いておいてくれたらよかったのにいー。なんてこんなことを書いているひまがあったら、早く新しいテンプレートを探して差し替えるべきなのでしょうが、今けっこう事務仕事がてんこ盛りでして。早めにまたじっくりテンプレートを吟味して、今度は間違えないように選んで差し替えたいと思います。ということで、しばらくこのままでご辛抱ください。。
私のブログには、いろんな方から誤字脱字や、内容について誤りの指摘があり、実は私もそのつどこっそりと直しています。そういうご指摘はとてもありがたいです。そして今回の衝撃の事実も教えていただきとてもありがたかったです(涙)。どうもありがとうございました。
このブログを見ていただいている方の一体何割がこのミスマッチにお気づきだったのでしょう。考えるだけで冷や汗が出ます。。ひゃー。このテンプレートはgooブログで用意されていたものから「お、これはシンプルでよい」と思って選んだものです。テンプレートのタイトルも「葉っぱ」としか書いてない。「ハイビスカスの葉っぱ」と書いておいてくれたらよかったのにいー。なんてこんなことを書いているひまがあったら、早く新しいテンプレートを探して差し替えるべきなのでしょうが、今けっこう事務仕事がてんこ盛りでして。早めにまたじっくりテンプレートを吟味して、今度は間違えないように選んで差し替えたいと思います。ということで、しばらくこのままでご辛抱ください。。
私のブログには、いろんな方から誤字脱字や、内容について誤りの指摘があり、実は私もそのつどこっそりと直しています。そういうご指摘はとてもありがたいです。そして今回の衝撃の事実も教えていただきとてもありがたかったです(涙)。どうもありがとうございました。
来月11日に来日する訪日団のスケジュールが固まってきました。10月13日土曜日には、報告会と懇親会を行ないます。会員の方も、会員でない方も、大同に行ったことがある人も、ない人もどなたでもご参加いただけます。現在、下記の参加者を募集中です。みなさん、ぜひご参加ください。参加希望の方は、GEN事務局までご連絡ください。
①10月12日(金)六甲山見学
緑の地球ネットワークの立花吉茂代表の案内で、神戸の六甲山を見学します。
②~報告会~「中国黄土高原における緑化協力」
日時:10月13日(土)14:30~16:30
会場:大阪駅前第二ビル5階 大阪市立総合生涯学習センター第一研修室
地図:http://www.osakademanabu.com/
参加費:無料
講演テーマ:
☆「日中緑化協力の現場から(仮)」 武春珍 大同事務所所長 同時通訳あり
☆「緑化と環境問題」 立花吉茂 緑の地球ネットワーク代表
③懇親会
日時:10月13日(土)17:00~19:00
会場:大阪弥生会館
地図:http://www.jrwelnet.co.jp/hotels/access/osaka-yayoi.htm
参加費:5,000円
*出し物をしてくださる方も募集しています。
④10月14日(日)大阪観光
終日、大阪観光です。現在、大阪城および大阪なんば周辺の散策を予定しています。
⑤10月15日(月)春日山見学
緑の地球ネットワーク顧問の前中久行大阪府立大教授に、奈良の春日山を案内していただきます。
⑥10月20日(土)東京観光
10/18に東京に移動し、20日(土)は終日東京見物です。上野、秋葉原界隈の散策を予定しています。
⑦懇親会
日時:10月20日(土)17:00~19:00
場所:SANKOUEN CHINA cafe&dining
地下鉄神保町駅 A7番出口 徒歩1分
JR御茶ノ水駅 御茶ノ水橋口 徒歩8分
地図:http://r.gnavi.co.jp/a027200/
電話:03-5280-1231
参加費:5,000円
*出し物をしてくださる方も募集しています。
参加希望の方は、すべて事前にGEN事務局までご連絡ください。来週発送の会報で詳しくお知らせします。ぜひご覧ください。
尚、ホームステイ受け入れ家庭の募集は終了しました。ありがとうございました。
①10月12日(金)六甲山見学
緑の地球ネットワークの立花吉茂代表の案内で、神戸の六甲山を見学します。
②~報告会~「中国黄土高原における緑化協力」
日時:10月13日(土)14:30~16:30
会場:大阪駅前第二ビル5階 大阪市立総合生涯学習センター第一研修室
地図:http://www.osakademanabu.com/
参加費:無料
講演テーマ:
☆「日中緑化協力の現場から(仮)」 武春珍 大同事務所所長 同時通訳あり
☆「緑化と環境問題」 立花吉茂 緑の地球ネットワーク代表
③懇親会
日時:10月13日(土)17:00~19:00
会場:大阪弥生会館
地図:http://www.jrwelnet.co.jp/hotels/access/osaka-yayoi.htm
参加費:5,000円
*出し物をしてくださる方も募集しています。
④10月14日(日)大阪観光
終日、大阪観光です。現在、大阪城および大阪なんば周辺の散策を予定しています。
⑤10月15日(月)春日山見学
緑の地球ネットワーク顧問の前中久行大阪府立大教授に、奈良の春日山を案内していただきます。
⑥10月20日(土)東京観光
10/18に東京に移動し、20日(土)は終日東京見物です。上野、秋葉原界隈の散策を予定しています。
⑦懇親会
日時:10月20日(土)17:00~19:00
場所:SANKOUEN CHINA cafe&dining
地下鉄神保町駅 A7番出口 徒歩1分
JR御茶ノ水駅 御茶ノ水橋口 徒歩8分
地図:http://r.gnavi.co.jp/a027200/
電話:03-5280-1231
参加費:5,000円
*出し物をしてくださる方も募集しています。
参加希望の方は、すべて事前にGEN事務局までご連絡ください。来週発送の会報で詳しくお知らせします。ぜひご覧ください。
尚、ホームステイ受け入れ家庭の募集は終了しました。ありがとうございました。
9月18日(火)10:00すぎから、GEN事務所にて会報発送作業を行ないます。お手伝いいただける方を募集しています。どなたでもできる簡単な作業です。お時間がある方は、ぜひご参加ください。交通費をお支払いします。
来月、10/11~10/21の日程で大同より訪日団が関西、東京を訪れます。来日まであと一ヶ月ちょっととなりました。会員のみなさん他、たくさんの方に様々な場面で参加をしていただき、訪日団の日本滞在を盛り上げたいと思っています。
GEN事務所では、訪日団受け入れ時に諸々のお手伝いをしてくださるボランティアを募集しています。9/8(土)にボランティアの皆さんに集まっていただき、打ち合わせを行ないます。午後一時からGEN事務所です。都合がつく方は、ぜひぜひご参加ください。主に、10/14(日)の大阪観光のメニューを考えたいと思います。
またボランティア以外にも、10/13(土)午後に大阪駅前第二ビルで行なわれる「黄土高原緑化活動報告会(仮題)」、弥生会館(大阪駅前)での「懇親会」の参加者も随時募集中です。みなさん、ぜひご参加ください~。
また12日(金)のホームステイ受け入れ家庭、中国語ボランティア通訳も引き続き募集中です。どうぞ宜しくお願い致します!
GEN事務所では、訪日団受け入れ時に諸々のお手伝いをしてくださるボランティアを募集しています。9/8(土)にボランティアの皆さんに集まっていただき、打ち合わせを行ないます。午後一時からGEN事務所です。都合がつく方は、ぜひぜひご参加ください。主に、10/14(日)の大阪観光のメニューを考えたいと思います。
またボランティア以外にも、10/13(土)午後に大阪駅前第二ビルで行なわれる「黄土高原緑化活動報告会(仮題)」、弥生会館(大阪駅前)での「懇親会」の参加者も随時募集中です。みなさん、ぜひご参加ください~。
また12日(金)のホームステイ受け入れ家庭、中国語ボランティア通訳も引き続き募集中です。どうぞ宜しくお願い致します!
帰国から二週間以上が経ちました。中国大陸モードから、ようやく頭が日本仕様に戻ってきた今日この頃。すぐにこの夏の大同滞在を総括しなくては、と思いながらもこんなに時間がたってしまいました。
この夏の大同滞在を思い起こしてすぐに頭に思い浮かぶことは三つ。①干ばつ(水不足)、②乱開発、③格差問題です。
①干ばつ
まずはなんと言っても今年の大かんばつです。この一ヶ月弱の日記で何度も書いたように、ある郷の書記の言葉を借りれば、今年の夏、大同は「10年に一度」の大干ばつでした。ここ十数年の中で、奇数年は2003年を除いてそのほとんどが干ばつだそうです。ということは二年に一度の割合です。中でも1999年は「建国(1949年)以来最悪の干ばつ」、2001年は「100年に一度の干ばつ」と言われ、今年が「10年に一度」であれば、99年、01年に次ぐ大災害なのかもしれません。確かに今年も奇数年です。私は99年、01年の状況を自分の目で見ていないので、「100年に一度」と「10年に一度」がどう違うのか分かりません。でも今年の大同は霊丘県を除いて、どこの村の畑もカラカラに乾ききっていました。ある村では春先から8月までの雨が合わせて41mmしか降っていないというのだから驚きます。41mmなんて、日本では豪雨のときに一時間で降ってしまう量です。そんな量であれだけの広大な土地の作物が潤うはずがありません。だからと言って、大金をはたいてあちこちに井戸を掘って、地下水を引き上げて灌漑をすれば解決するという問題でもない。それでなくてもすでに大同の地下水は毎年3mのスピードで低下し続けています。農村では雨水だけが頼りなのに。
その雨水も、北京をはじめとする大都市で、盛んに降雨弾を打って雨が打ち落とされています。もし北京で打ち落とされていなければ、その雲の中の水分は本来どこで降ってくるはずだったのでしょう。でも、北京も街全体が膨張し続けているので仕方の無いことです。北京の人口が今年の6月に1,700万人を突破したという記事を読みました。私が北京にいた90年代はじめには確か1,100万人でしたから、10数年で1.5倍に増えたようです。この数字にも驚きます。1,700万人のうち、流動人口、いわゆる出稼ぎ労働者が510万人を占めているので、農村を離れ、都市に仕事を求める人が増加したことが一因です。そして生活スタイルも大きく変化しています。90年代初め頃は、友人の中国人学生は皆、大学内で寮生活を送り、シャワーは一週間に1、2度と決められていました。でも今北京の人たちはほぼ毎日シャワーをするのが当たり前になっているそうです。そして北京の街全体の大きさも三環路から四環路、五環路、六環路とその円の大きさがどんどん膨らんでいます。これだけでも、水の需要量がここ数年で急激に高まっていることが容易に想像できます。山西省を始め、河北省、内モンゴル自治区などのダムから水をかき集め、懸命に北京に送っています。水だけでなく、大同では発電した電気も北京に送っていますが、その火力発電所でも大量の水を使っています。その発電所の発電量は現在240万kw。そして現在第三基の建設工事中で、360万kwまで拡張します。その発電に使う水は一体どこにあるのかーっ!?そして北京にあるたくさんの日系企業の工場で、その水、電気が使われ、製品が日本へ輸出されています。ほんとにこれでいいのか??
その結果、今年の夏、大同の桑干河はとうとう一滴も水がなくなってしまった。大同中の小さな河の水が干からびている光景は、もう見慣れていましたが、桑干河だけはどんなときでも1mから2mの河幅があったのに。本当にショッキングな光景でした。近い将来、桑干河に水がない光景にも見慣れてしまう日が来るのでしょうか。
②乱開発
そして二点目の乱開発です。今回、大同の山をいくつか登りましたが、どの山にも大型ダンプカーとショベルカーの姿がありました。登っても登っても、聞こえてくるのはダンプカーと大型重機のうなるような音でした。中国は特にここ数年、退耕還林政策などで緑化に力を入れてきたのに、30年、50年という単位の自然の財産が乱開発によって一瞬で消えています。近くの村人が燃料にするための伐採が問題になっていましたが、それとは比べ物にならないくらいのスピードと規模で掘り起こされています。本当にもったいない。
山すそにあった銀採掘会社の入り口には、大きく「環境を守って、安全第一」というスローガンが大きく掲げられていました。この言葉は今の中国を端的に表していると思います。「環境保護」というスローガンを大きく掲げながら、でも開発も止められない。これといった産業も資本もない貧困県が、1960年代の日本とは比べられないほどの猛スピードで突き進む高度経済成長の時代についていくためには、まずはありったけの資源を放出するしか現状を打開する道はありません。とても残念なことですが、この大きな流れは変えられない。そんな現状を横目に、こつこつと木を植えることしかできません。
③格差問題
三点目の格差問題ですが、今回あちらこちらの農村から悲鳴に近い声が噴出しているように感じました。1980年代、小平の「富める者は先に富んで、貧しい者を助けよ」の一言から、沿海地域に経済特区を作り、一気に改革開放路線を推し進めました。そして現在農村からは「豊かな人は豊かになったきり、農村を顧みてないじゃないか」という不満が高まっているように感じます。土地の強制収用などに対して農民が政府に抗議のために直訴する行動は当たり前になっていますが、それ以外にも線路をふさいで列車を止めたり、朝のラッシュ時に道路を占拠するといった事例が至るところで起こっています。また我々の事業の中でも、緑化基地の土地に墓地が含まれており、それが訴訟に発展するといった事例もありました。都市に完全に置いていかれている農村の現状で、限られたチャンスの中に少しでもお金を得られるとっかかりがあれば、もうなりふり構わず、都市部が享受している富を強引に引っ張ってこようという意志が行動に現われているように感じます。
中国は戸籍問題が障害となり、都市住民と農民に豊かになるためのチャンスが平等に与えられていません。日本だったら、六本木ヒルズに住んで外車を何台も乗り回すような生活がしたいと思ったら、あとは本人のやる気次第で挑戦するのは自由です。でも中国の農民は、都市民と同じような生活を享受したいと思っても、それに挑戦する機会がごくごく限られています。猛勉強をして、都会の一流大学に入るというのが数少ない道の一つのため、農村ではどこも教育に力を入れていますが、それも並大抵のことではありません。合格点も、都会の地元学生よりも高い合格ラインが設定されています。農村で「昔はみんな平等に貧しかったから、貧しくても全然苦にならなかった。でも今はとても不愉快だ。」という声を聞きました。そりゃそうだよなー・・。都市と農村の格差があまりにも開きすぎてしまいました。国が猛スピードで経済発展に突き進む中、大きなひずみが農村の混乱として現われているように思います。
「不平等」というキーワードでもっと話を広げると、大同で「あなたは日本に生まれたことを感謝しなくてはいけないよ。そうやって行きたい国にいつでも自由に行けるんだから。」と言われ、切ない気持ちになったことがあります。なんでだろ?なんで私は中国じゃなくて日本に生まれたんだろ?なんて考えてもどうにもならないことを考えてみたりします。
いろいろと書いているうちに話が大きくなってしまいました。実際に中国が抱える問題は、日本と比べ物にならないほどとてつもなくスケールがでっかい。でもこれからも思考を止めず、とりあえず自分の身の回りからできることを積み上げていこ。なんてことを中国大陸の片隅でつらつらと考えた夏でした。
この夏の大同滞在を思い起こしてすぐに頭に思い浮かぶことは三つ。①干ばつ(水不足)、②乱開発、③格差問題です。
①干ばつ
まずはなんと言っても今年の大かんばつです。この一ヶ月弱の日記で何度も書いたように、ある郷の書記の言葉を借りれば、今年の夏、大同は「10年に一度」の大干ばつでした。ここ十数年の中で、奇数年は2003年を除いてそのほとんどが干ばつだそうです。ということは二年に一度の割合です。中でも1999年は「建国(1949年)以来最悪の干ばつ」、2001年は「100年に一度の干ばつ」と言われ、今年が「10年に一度」であれば、99年、01年に次ぐ大災害なのかもしれません。確かに今年も奇数年です。私は99年、01年の状況を自分の目で見ていないので、「100年に一度」と「10年に一度」がどう違うのか分かりません。でも今年の大同は霊丘県を除いて、どこの村の畑もカラカラに乾ききっていました。ある村では春先から8月までの雨が合わせて41mmしか降っていないというのだから驚きます。41mmなんて、日本では豪雨のときに一時間で降ってしまう量です。そんな量であれだけの広大な土地の作物が潤うはずがありません。だからと言って、大金をはたいてあちこちに井戸を掘って、地下水を引き上げて灌漑をすれば解決するという問題でもない。それでなくてもすでに大同の地下水は毎年3mのスピードで低下し続けています。農村では雨水だけが頼りなのに。
その雨水も、北京をはじめとする大都市で、盛んに降雨弾を打って雨が打ち落とされています。もし北京で打ち落とされていなければ、その雲の中の水分は本来どこで降ってくるはずだったのでしょう。でも、北京も街全体が膨張し続けているので仕方の無いことです。北京の人口が今年の6月に1,700万人を突破したという記事を読みました。私が北京にいた90年代はじめには確か1,100万人でしたから、10数年で1.5倍に増えたようです。この数字にも驚きます。1,700万人のうち、流動人口、いわゆる出稼ぎ労働者が510万人を占めているので、農村を離れ、都市に仕事を求める人が増加したことが一因です。そして生活スタイルも大きく変化しています。90年代初め頃は、友人の中国人学生は皆、大学内で寮生活を送り、シャワーは一週間に1、2度と決められていました。でも今北京の人たちはほぼ毎日シャワーをするのが当たり前になっているそうです。そして北京の街全体の大きさも三環路から四環路、五環路、六環路とその円の大きさがどんどん膨らんでいます。これだけでも、水の需要量がここ数年で急激に高まっていることが容易に想像できます。山西省を始め、河北省、内モンゴル自治区などのダムから水をかき集め、懸命に北京に送っています。水だけでなく、大同では発電した電気も北京に送っていますが、その火力発電所でも大量の水を使っています。その発電所の発電量は現在240万kw。そして現在第三基の建設工事中で、360万kwまで拡張します。その発電に使う水は一体どこにあるのかーっ!?そして北京にあるたくさんの日系企業の工場で、その水、電気が使われ、製品が日本へ輸出されています。ほんとにこれでいいのか??
その結果、今年の夏、大同の桑干河はとうとう一滴も水がなくなってしまった。大同中の小さな河の水が干からびている光景は、もう見慣れていましたが、桑干河だけはどんなときでも1mから2mの河幅があったのに。本当にショッキングな光景でした。近い将来、桑干河に水がない光景にも見慣れてしまう日が来るのでしょうか。
②乱開発
そして二点目の乱開発です。今回、大同の山をいくつか登りましたが、どの山にも大型ダンプカーとショベルカーの姿がありました。登っても登っても、聞こえてくるのはダンプカーと大型重機のうなるような音でした。中国は特にここ数年、退耕還林政策などで緑化に力を入れてきたのに、30年、50年という単位の自然の財産が乱開発によって一瞬で消えています。近くの村人が燃料にするための伐採が問題になっていましたが、それとは比べ物にならないくらいのスピードと規模で掘り起こされています。本当にもったいない。
山すそにあった銀採掘会社の入り口には、大きく「環境を守って、安全第一」というスローガンが大きく掲げられていました。この言葉は今の中国を端的に表していると思います。「環境保護」というスローガンを大きく掲げながら、でも開発も止められない。これといった産業も資本もない貧困県が、1960年代の日本とは比べられないほどの猛スピードで突き進む高度経済成長の時代についていくためには、まずはありったけの資源を放出するしか現状を打開する道はありません。とても残念なことですが、この大きな流れは変えられない。そんな現状を横目に、こつこつと木を植えることしかできません。
③格差問題
三点目の格差問題ですが、今回あちらこちらの農村から悲鳴に近い声が噴出しているように感じました。1980年代、小平の「富める者は先に富んで、貧しい者を助けよ」の一言から、沿海地域に経済特区を作り、一気に改革開放路線を推し進めました。そして現在農村からは「豊かな人は豊かになったきり、農村を顧みてないじゃないか」という不満が高まっているように感じます。土地の強制収用などに対して農民が政府に抗議のために直訴する行動は当たり前になっていますが、それ以外にも線路をふさいで列車を止めたり、朝のラッシュ時に道路を占拠するといった事例が至るところで起こっています。また我々の事業の中でも、緑化基地の土地に墓地が含まれており、それが訴訟に発展するといった事例もありました。都市に完全に置いていかれている農村の現状で、限られたチャンスの中に少しでもお金を得られるとっかかりがあれば、もうなりふり構わず、都市部が享受している富を強引に引っ張ってこようという意志が行動に現われているように感じます。
中国は戸籍問題が障害となり、都市住民と農民に豊かになるためのチャンスが平等に与えられていません。日本だったら、六本木ヒルズに住んで外車を何台も乗り回すような生活がしたいと思ったら、あとは本人のやる気次第で挑戦するのは自由です。でも中国の農民は、都市民と同じような生活を享受したいと思っても、それに挑戦する機会がごくごく限られています。猛勉強をして、都会の一流大学に入るというのが数少ない道の一つのため、農村ではどこも教育に力を入れていますが、それも並大抵のことではありません。合格点も、都会の地元学生よりも高い合格ラインが設定されています。農村で「昔はみんな平等に貧しかったから、貧しくても全然苦にならなかった。でも今はとても不愉快だ。」という声を聞きました。そりゃそうだよなー・・。都市と農村の格差があまりにも開きすぎてしまいました。国が猛スピードで経済発展に突き進む中、大きなひずみが農村の混乱として現われているように思います。
「不平等」というキーワードでもっと話を広げると、大同で「あなたは日本に生まれたことを感謝しなくてはいけないよ。そうやって行きたい国にいつでも自由に行けるんだから。」と言われ、切ない気持ちになったことがあります。なんでだろ?なんで私は中国じゃなくて日本に生まれたんだろ?なんて考えてもどうにもならないことを考えてみたりします。
いろいろと書いているうちに話が大きくなってしまいました。実際に中国が抱える問題は、日本と比べ物にならないほどとてつもなくスケールがでっかい。でもこれからも思考を止めず、とりあえず自分の身の回りからできることを積み上げていこ。なんてことを中国大陸の片隅でつらつらと考えた夏でした。