玄文講

日記

須藤真澄「振袖いちま」

2004-12-19 23:23:34 | 
魂を持った市松人形の「いちま」が昔のお友達がしたくてもできなかった夢を、昔のお友達のひ孫である今のお友達「ゆき」に対して無理やりかなえさせようとしてドタバタする話。
つまり、これはそんな「いちま」と「ゆき」の女の友情の物語である。

と書いてみたものの正直に言うと、私は女の友情というものを理解していない。
はっきりとは分からないが男同士の友情とは何か違う。
距離感が違うと言うべきだろうか?

男同士の場合、住む所や仕事が変わって5年や10年くらい会わないでいても割と平気だし、相変わらず友達のままでいられる。
少なくとも友との別離が友情の障壁になることは少ない気がする。
そもそも私の周りにいるのは、彼女さえいれば男友達なんてまとめて粗大ゴミに出しても痛くも痒くもないという連中ばかりである。

しかし女性の場合、身近にいることや一緒に行動することが友情を高めるために重要な役割を果たしている気がする。心身ともに常に一緒、つらいことも嬉しいこともともに分かち合ってとか、べったりくっついているといった印象がある。
だから女性にとって、引越しなどで友達と遠く離れることは一大事になる。

(ただし以上は私の決して多くはない人生経験からの推測であり、思いつきの範囲を出ない分類でしかない。)

このマンガでも「いちま」と「ゆき」はいつも一緒にいて、たまにケンカして分かれるのも次にくっつくための起爆剤になるだけである。
私はこういう関係が女の友情だと思っているのですが、あっていますか?

なんにせよ、女の子同士が仲良くしているのを見るのは悪い気分ではない。楽しいマンガであった。