玄文講

日記

テレビを見る

2004-12-15 15:31:23 | 個人的記録
京都からの帰り、兄夫婦の家に寄ったところ、最近のテレビの録画したものをたくさん見せられた。
その多くは漫才で、世間様では今漫才がはやっているらしい。
ギターをひきながら漫談をする人や「ひろしです」を連発する人など15組くらいは見たと思う。

正直に言うと、あまり楽しくなかった。多分ネタにされている芸能人や社会風俗のほとんどを私が知らないせいだと思われる。
彼らの持ちネタや定番ギャグらしきものも初めて見る私には笑うことができない。ああいう定番ギャグはそれが普及する過程を共に経験していないと笑えないものである。
それは今の若い人が「あっと驚くためごろう」とか「わかるかなぁー、わかんねぇだろうなー」というギャグで笑うことができないのと同じことである。

一方でタモリ倶楽部の空耳アワーは楽しかった。

また金田一耕助シリーズの「八つ墓村」のテレビドラマを見たが、つまらないので驚いた。
そこには私が面白いと思う要素があまりなかった。

不可解な掟に縛られた閉じた田舎の陰うつな風景の中で起きる猟奇的な惨劇。
そんな世界にほんろうされ生命を危険にさらすよそ者の依頼人。
そして同じよそ者でありながら、ひょうひょうとして世界にほんろうされない安定した存在で、不可解さと不条理さに論理と人間味をもっていどむ名探偵。

しかしテレビ版は見ていて「バカな村人がやたら騒いでる中、あんまり緊迫感のない依頼者がいて、探偵が傍観している間に犯人や村人が勝手に自滅した」という印象しか残らなかった。
画面が明るすぎたせいなのかもしれないが、全体的にコミックショーみたいな雰囲気があった。
原作は間違いなく面白く、私が小学生の頃見た映画版も文句なく恐くて重い傑作だったはずである。
子供の時に怖かった映画が大人になってからでは怖くなくなるというのはよくあることだが、今回のもそうなのかもしれない。

ところで金田一耕助役をやっていたのは稲垣吾郎氏という若い俳優であった。
彼を見て、昔に私の知り合いの婦警さんがこの稲垣氏に車ではねられそうになったと怒っていたことを思い出した。たしか それがもとで稲垣氏はしばらくの間謹慎していたはずであるが、復帰できてなによりである。

他には暴れん坊将軍がサンバを歌っていて、しかもそれがヒットしているだとか、にわかには信じがたいことも教わった。
今でも少し兄さんに騙されているのではないかと疑っているので、他人の前ではこのことは言わないようにしている。
調べればすぐに分かるのだろうが、調べるつもりはないのである。