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没後10年黒澤明特集 ~野良犬~

2008年05月06日 | 映画鑑賞
野良犬

東宝ビデオ

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 NHK・BS2で『野良犬』を鑑賞しました。あらすじ等はウィキペディアでご確認下さい。

 冒頭、満員の路面電車において、スリに拳銃を盗られるシーンがあるのですが、ポケットに拳銃を入れたまま、電車に乗るか?普通?と突っ込みを入れてしまうのは、『仮面ライダーキバ』で突っ込みばかり入れているうちに悪い癖がついたようで・・・ 舞台は戦後のどさくさ期ですからね、そんなこともあり得たわけでしょう。拳銃を盗られたと上司に報告して「辞職します」と言っても、辞職願いを破って捨てて「自分で捜してこい」ですからね・・・ 最近の刑事もの、警察ものとは、別世界です。
 盗られたコルト拳銃によって、次々と被害者が出ることに悩む村上刑事を演じるのは三船敏郎。若い人には三船美佳の父親と言った方が分かりやすいですか 三船敏郎というと、軍人とか浪人役のイメージが強いのですが、この映画では若い刑事役を野太く演じています。正義感が強く、ややぶきっちょな生き様が、まさに「MIFUNE」という印象です。拳銃ブローカーを捜して町中を彷徨うシーンとかで彼の目が大写しされているのですが、ギラギラとした野性味を湛えていて、今の俳優にない力を感じました。
 踊り子の部屋にあったマッチ箱を手がかりにして志村喬演じる佐藤刑事が犯人を追うシーン、駅の待合室で村上刑事が犯人を捜すシーン、そして犯人遊佐と対峙するシーン、それらは今の観客が見てもハラハラドキドキするサスペンス効果を持っており、黒澤明の力量に今更ながら驚かされます。


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