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松尾貴史氏コラム◇うかつに憲法改正・権力者の口車に乗ってはいけない/少数派

2022年05月16日 | 自民党改憲案
Ns170minoritytp 少数派シリーズ/全批判!自民党改憲案
松尾貴史氏コラム◇うかつに憲法改正・権力者の口車に乗ってはいけない

Matsuoiwakan
毎日新聞の日曜版、「松尾貴史のちょっと違和感」というコラムからの記事をご紹介します。
松尾貴史氏はコラムの中で、痛烈な批判をしています。ぜひお読み下さい。
*投稿タイトルは、新聞の原題・原文に基づいて投稿者が行ったものです。


 ↓ ↓ ▽松尾貴史氏のコラム

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■憲法までが武力行使にお墨付きを与えてしまったらそれこそ歯止めが利かなくなる
近年の世論調査で、憲法改正の是非について「改正の必要があると思う」という回答の割合が、じわり、じわりと増えてきているようだ。自民党も、「疑似」野党も、新型コロナウイルスの感染拡大やウクライナ情勢を利用して改憲のムードをあおろうとしているが、こんな火事場泥棒のような「ご都合」を認めてはならない。国会議員や公務員は、憲法を順守する義務を負っているにもかかわらず、罰則がないのをいいことに軽視し、改変しようと声高に訴え続ける者が増えてきた。日本国憲法は世界の最先端の平和憲法でもあり、権力者の暴走から国民を守る国の骨組みだ。閉塞(へいそく)感や紛争、疫病などを口実に国民の権利を削って戦争ができる国にしようという意図を持つ人たちが改変、改悪しようとわいてきているが、絶対に口車に乗ってはいけない。大変に恐ろしい後悔をすることになる。

そもそも、権力者の暴走から国民を守る憲法を、その権力を持つ側が変えたがっていることに強い違和感を覚える。これは、罪を犯す可能性の高い者たちが「刑法を変えろ」と騒いでいることと同じではないか。「時代に合わない」と言う人もいるが、どう「合わない」のか。「日本を取り巻く安全保障の環境の変化に対応するため」であれば、防衛に関する法律の整備をすればいい。「戦争をしない」と明記してあること以上に、日本を守る方法はない。日本の安全を脅かそうという国があったとして、日本が戦闘も辞さないという突破口を開いてしまえば、その国が攻撃を仕掛けてくる口実をも与えることにつながるではないか。もう既に、解釈をいじって海外での武力行使のボーダーラインが曖昧になってきているのに、ここで憲法までが武力行使にお墨付きを与えてしまったら、それこそ歯止めが利かなくなる。

■憲法を軽んじ順守もしない現政権が憲法をいじろうとしていることに猛烈に反対する
「環境問題が盛り込まれていない」と言う人もいる。しかし、環境問題で憲法をいじる必要があるとは思えない。商法、民法、刑法などの整備でいいのではないか。「『外国も改憲している』から、日本も」という意見もある。どう変えるか、何を変えるかが大切であり、諸外国の改憲も、根幹に関わることを変える例は少ないのではないか。私は、改憲に絶対反対という立場ではない。「改正」というならば「正しく改める」のだから異論はない。しかし、憲法を軽んじ、順守もしない現政権が、国民の権利を保障してくれている憲法をいじろうとしていることに、猛烈に反対する。国民のための憲法を、国民の中から「こう変えよう」と世論がわき上がるのであれば仕方がないが、自民党の議員の中には「基本的人権の項目を削除せよ」とはっきり訴える者までいる。

最も危険な動きは、新型コロナの騒ぎが始まった時にも与党議員の発言や投稿に散見された「緊急事態条項」の追加だ。「緊急事態になったら政権に強い権限を与えるのはしょうがないよね」という安易な感覚で賛成などしてしまってはならない。憲法のあらゆる条項の効力を停止させて、国会の承認も得ずに内閣だけで好き勝手ができるようになる、めちゃくちゃなものだ。しかもそれは、首相の独断で何度でも延長することができるようになる。民主的だと言われたワイマール憲法のもと、アドルフ・ヒトラーが独裁を続けることができたのは、同質の「授権法」を利用した結果だ。強制的に、国民を戦場へ向かわせることも、私財を没収することも、戦争を批判する者を投獄することも全て可能になる。SF映画のディストピア(反理想郷)のように感じるかもしれないが、安易に賛成すると、その地獄はあっという間に私たちを取り巻いてしまう。

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■投稿者の文章|過去、安倍氏の危険思想・狂った行動を阻止できたのは現憲法のお陰、証明されている
松尾氏が仰るように、ウクライナ侵攻を利用して改憲を煽っているのは、安部元首相を始めとする右翼思想・日本会議メンバーらだ。日本の指導者が、戦争を起こさないとは限らない。日本が戦争を起こせば、プーチンやロシアの末路と同じようになることを、賢い国民はとうに察知していることだ。にも拘らず安倍元首相は、この期に及んでも「敵基地を核ミサイルで先制攻撃」する発言を繰り返していることだ。敵国(どこを指すのか)に攻撃される前に、ミサイルを発射して叩く考え方だ。煽る安倍氏や連中の頭が悪いのは、そんなことをしたら国民は誰だって「日本が消滅」することは容易に分かる。松尾氏のイラストは麻生氏だが、危険人物は明らかに安倍氏だ。こうした連中の狂った行動を阻止できるのが、素晴らしい日本国憲法なのだ。過去、安倍氏の危険で乱暴な行動が実現できなかったことを見れば証明される。

憲法に書かれていないから政策が実行できないと憲法の不備を言うが、それば詭弁だ。真に憲法の精神を理解していれば、関連する法律を制定すればいくらでもできる。自民党は、「野党が改憲論議さえしない」と言うが、それも詭弁だ。自民党が言う改憲論議の前提が、「憲法9条」だからだ。より良い憲法をと言っても、9条改正しか眼中にない。だから、うかうかと改憲論議に乗れないのは当たり前だ。過去、日本が誤った侵略戦争で東南アジア諸国に多大な被害を及ぼし、国内が壊滅寸前にまで至った反省から生まれたのが現憲法だ。米国が作った憲法だと言う人間もいるが、戦後77年・多数の国民が憲法を支持するのは、日本の憲法として脈々と“生きてきた”証だ。プーチンや安倍氏を見るまでもなく、権力に駆られた老体が戦争を指揮発動し、そして何の瑕疵もない若者が戦場に行き、死ぬ。松尾氏の言葉に戻り、うかつに『権力者の口車に乗ってはいけない』。

Sankoub 藻谷浩介氏◇「憲法9条改正」は自滅の道・日本の憲法を世界に広めることが本当の自衛行動

Ntopkeiji

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