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松尾貴史氏コラム◇1票の行使・放棄しないで!棄権すれば反対の考えを持つ人の票の力を強くする/少数派

2021年10月27日 | 政治情勢1
Ns170minoritytp 少数派シリーズ/政治情勢
松尾貴史氏コラム◇1票の行使・放棄しないで!棄権すれば反対の考えを持つ人の票の力を強くする

Matsuoiwakan
毎日新聞の日曜版、「松尾貴史のちょっと違和感」というコラムからの記事をご紹介します。
松尾貴史氏はコラムの中で、痛烈な批判をしています。ぜひお読み下さい。
*投稿タイトル付けは、新聞の原題・原文に基づいて投稿者が行ったものです。


 ↓ ↓ ▽松尾貴史氏のコラム

■衆院選「必ず行く」59%、それでもこの先の日本国民に降りかかる災厄を想像せざるを得ない
テレビ朝日が10月中旬に行った世論調査で、今回の衆院選の投票に「必ず行く」と答えた人が59%しかいなかった。「多分行く」と答えた人が27%で、この人たちは行かない可能性が結構高いのだろうと推測する。一応「行くほうがいい」という意識はあるので、追跡調査の心配がなければ、こういう答え方をするものなのだろう。前回、2017年の衆院選の時に実施された調査では、まだ68%が「選挙に必ず行く」と答えていた。しかし、実際の投票率は約54%だった。14年の衆院選時の調査では、やはり「必ず行く」が69%、しかし、本当に投票した人は約53%だった。これらは「多分行く」と答えた人の割合も含めての結果だと思うと、いかに投票に行くかどうかを尋ねる世論調査がむなしいものかということがよくわかる。それでも、一つのデータとして増加か減少かという投票率の傾向は測ることができる。今回の衆院選について「必ず行く」と回答した人が59%しかいなかったことは、この先の日本国民に降りかかる災厄を想像せざるを得ない。

もちろん、政権与党が「政治についてうんざりさせる」という、国民が政治に関心を持ちたくないと思わせるようなある種の「手法」をとり続けたことは、相当に罪深い。テレビも、自民党だけの総裁選であれだけ連日大騒ぎをしていたのに、桁違いに大きく大事な選挙である衆院選についての騒ぎかたが、あまりになおざりではないだろうか。けがの功名とでも言うべきか、今はリモートという手法がある。党首やそれぞれの論客、注目選挙区の候補者同士をつないで、どんどん討論を戦わせて盛り上げていただきたいものだ。コロナ禍の最中に、その対策を議論するため野党が国会を開くように求めても、憲法違反という批判が強いにもかかわらず政権与党は応じないで閉会し続けた。サボタージュなのか疑惑隠しなのかはわからないが、長きにわたって逃げ続け、国会議員は国会で議論するのが仕事なのにそれをさせないような状況をつくって、国民の間に無力感を醸成させてしまった。そういう意味では、この世論調査の結果はさもありなんということなのだろうか。

■多くの人たちの血のにじむような働きかけで勝ち取った選挙権・でも半数が放棄
NHKが行った調査でも今回の衆院選の投票に「必ず行く」と答えた人が56%、「行くつもりでいる」が29%となった。合わせると85%が「行く」と答えていることになるが、このところ毎度、「必ず行く」だけの結果よりも本当の投票率は低い状態だ。十数ポイントも低い実際の投票行動になるとしたら、日本国民全体の未来がかかっている一番大切な選挙であるにもかかわらず、今回の衆院選では投票率が全有権者の半分以下になってしまうのではないかという恐怖が襲ってくる。1925年まで、日本国民の選挙権は納税額で線引きされていた。つまり、金を持っている者、稼いでいる者の意見しか聞かないという時代が続いていたのだ。そして、その後も女性の参政権はさらに20年後まで与えられなかった。ダグラス・マッカーサーによる5大改革の一つとして、参政権付与による婦人の解放が行われて、たかだか七十数年前に、日本の女性に選挙権が与えられた。

自分たちの命運や子供たちの未来に直結する政治の選択をする権利は、どれほどの人たちの血のにじむような働きかけで勝ち取られたものか。にもかかわらず、それをやすやすと放棄する人が、日本国民の半分弱もいる。経済のことが得意だという政治家たちが、この30年、どんどんこの国をジリ貧にしてきた。どれほど取り繕って先進国づらをしていても、発展途上国ですらない「後退国」になってしまった。そんな状態なのに「投票に行かない人が多いのは、行かなくても安心な国だからさ」と、こんなばかげたことを本気で言う人がいる。世界幸福度ランキングで上位の国々を見ても、その投票率の高さは日本と比べても大人と子供の背丈ほど違う。投票に行かないということは、自分が望むことと反対の考えを持つ人の票の力を強くするということに、気がつかないものだろうか。

M20211026b 松尾貴史氏の作品

■投稿者の文章/故・市川房枝さんなどが女性の権利・選挙権獲得にどれほど努力されたことか
松尾貴史氏の文章のように、投稿者は毎回、NHKなど選挙前調査の「必ず行く」の割合を控えている。しかし選挙結果を見ると、未だ事前の数値と大きく掛け離れている。従って「たぶん行く」と答えた人の多くは、投票していないだろう。若者が投票に行かないことが問題視されているが、想像以上の数値となって表れる。投票率はザックリ高齢者は若者の約2倍高く(下表)、これだけでも高齢者の意見が通りやすい。驚くのが、両者の人口割合も2対1。つまり高齢者と若者は4対1、低く見積もっても高齢者が3倍の影響力がある。若い方もいずれ歳を増すので、税金・健保・医療費、子育て負担を考えざるを得なくなっていく。であるならば、若い世代の意見が反映されるように今から投票に行くべきだ。自分達が投票にいかねば、人生上、その世代が不利になるだけだ。さて松尾氏のイラストは毎回似ており、今回は故「市川房枝」さんだ。生前・現役の頃から存じていた。投稿者は、氏が女性の権利・選挙権獲得のためにどれほど努力されたか聞き及んでいるので、亡くなった今でも尊敬している。そこで下記に、氏の言葉を載せる。一方、レベルがガク!と下がるが、芸能人や若い女性が安易に「入籍しました!」と言うことに愕然とする。「入籍」とは、戦前の制度で多くは夫の親の家の戸籍に入ることを示す(家父長制)。硬いことを言うようだが、せっかくの女性の権利・男女平等の精神を蔑ろにする。中学で習ったことが、頭に入っていないのだろう。詳しくは、今後、当ブログの「言葉」カテゴリで載せる予定。

選挙は政治への入り口
政治浄化なくして市民のいのち、暮らしは守れない
平等なくして平和なく、平和なくして平等なし
権利の上に眠るな
「婦選」は鍵なり   故・市川房枝さんの言葉より


M20211026a

Akahatatop

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