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88歳被告2高校生をはね死傷・1審無罪も「罪償い人生終わりたい」と有罪主張/少数派

2020年11月02日 | 社会・自殺・過労死
Ns170minoritytp 少数派シリーズ/社会問題
88歳被告2高校生をはね死傷・1審無罪も「罪償い人生終わりたい」と有罪主張

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■高齢者による2つの交通死傷事故、無罪・有罪を求め皮肉な法律の壁
タイトルだけ見ると、88歳の被告は自動車で女子高校生2人をはねて死傷させたので、当然、有罪と思うのが普通です。しかし1審では、下記新聞記事のように、持病の薬の副作用によって意識障害が起こって事故を起こした可能性があるとして、無罪が言い渡されたのです。しかし被告は法律上は無罪でも、2人を死傷させたことには間違いなく、「罪償い人生終わりたい」と、異例の有罪を求め控訴審で審理中です。女子高校生の遺族の気持ちを慮ったのでしょう。大事な娘さんを亡くされたご遺族から見れば当然と思うでしょうし、被告の複雑な気持ちも理解できます。被告の弁護士も、「被告の苦しみとその思いは一層深まっている」と有罪判決を求めました。
追記2020.11.25/同日、東京高裁は禁錮3年の有罪判決を言い渡した。被告は上告しない方針。

一方、2019年の池袋暴走死傷事故が起こり、松永真菜さん(31歳)と長女・莉子ちゃん(3歳)など11人を死傷させた。89歳の飯塚幸三被告は、一審で「車になんらかの異常が生じたために車が暴走してしまった」と無罪を主張しています。裁判中なので、投稿者は敢えて飯塚被告に対するメディアの断罪に近い痛烈な言葉は控えますが、共に90歳間近の被告でも、随分、人生の結末の考え方が違うと思います。法律家は、飯塚被告は実刑判決を受けても、高齢ゆえに執行停止され、収監されない可能性が高いと言います。ここでは2被告の生き方(あるいは終末期)の対比と、2人にはあまりにも皮肉な法律に基づく判決(法律の壁)が待ち受けていると申し上げます。前者の被告の新聞記事をご覧下さい。

■女子高校生2人を死傷させたが持病の薬の副作用とされ一審は無罪
「2018年に乗用車で女子高校生2人をはねて死傷させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)に問われ、1審で無罪とされた前橋市の川端清勝被告(88)の控訴審第1回公判が20年10月6日、東京高裁(近藤宏子裁判長)で開かれ、弁護側が「被告は罪の成立を認めている」として一転して有罪判決を求めた。無罪を得た被告側が、自ら逆転有罪判決を求めるのは異例。控訴審は結審し、判決は11月25日に言い渡される。

事故は18年1月9日午前8時半ごろに前橋市で起きた。被告は乗用車を運転中に反対車線を逆走し、自転車に乗って対向してきた太田さくらさん(当時16歳)を死亡させ、別の女性(当時18歳)にも重傷を負わせたとして起訴された。被告が事故を予見できたかどうかが争点になり、弁護側は1審で無罪を主張した。 20年3月の1審・前橋地裁判決は、被告が持病の薬の副作用によって低血圧に陥り、意識障害が起こって事故を起こした可能性が大きいと認定。被告は過去に複数の医療機関で低血圧の症状を訴えていたものの、医師も低血圧が意識障害の原因になることまでは認識していなかったなどとし、被告は事故を予見できなかったとして禁錮4年6月の求刑に対して無罪を言い渡した。

控訴審で弁護人は「被告とは40年来の知人。本人と面談し、相当な方法で有罪を認める意思確認を行った。犯した罪を償い、人生を終わらせたいと思っており、被害者の苦しみを思うとその思いは一層深まっている」と有罪判決を求める理由を説明した。被告は福祉施設に入所しており出廷しなかった。控訴した検察側は、被告が頻繁にめまいを起こし、家族からも運転を止められていたことから、「正常な運転が困難になることを予見できた」として無罪判決の破棄を求めた。

太田さんの遺族は閉廷後、代理人弁護士を通じ、「有罪主張に至った経緯を弁護人から聞くことができ、一定程度理解できた。いずれにしても判決を待ちたい」とのコメントを出した。異例の展開について、あるベテラン刑事裁判官は、被告や弁護人が罪の成立を認める主張をしただけでは直ちに有罪となるわけではないとし、「被告が事故を予見できたかどうかは、あくまで証拠に基づいて判断されることになる」と指摘した。

Ntopkeiji

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