(毎日新聞クロスワードサポート)
気になる言葉の辞書|第824回・4月21日(日)
読みにくい文字
雨下(うか) 偉軀(いく) 二番煎じ(-・せんじ) 室(むろ) 枸杞(くこ)茶 匿名希望(とくめい・-) 煩悩(ぼんのう) 身共(みども) 宵越し(よい・-) 螺旋(らせん) 阿吽(あうん) 桧葉(ひば) 錯乱 洋々 堰止め湖(せき・-) 小節(こぶし) 盟約(めいやく) 浄土宗(じょうど・-) 枷(かせ) 下検分
気になる言葉の説明
▽囮捜査(おとり・-) = 捜査機関またはその協力者が身分を隠して囮となり、詐術を用いて犯罪者を検挙する捜査方法。投/以前から感じていたことだが、「囮」の字の形そのものが囮を物語っている(笑)。ウィキペディアには、「日本においてはおとり捜査の適法性についていくつかの裁判所判断において肯定されているものの「グレーな扱い」となっており、特別な必要性がない限りはおとり捜査を避ける傾向にある。」と書かれている。
▽カルマ = サンスクリット語で業(ごう)・行為という意味がある「karman」が語源である。インド哲学や宗教において、個人の行為や意識が生み出す善悪の実体であり、それが次の生に影響を与えるとされる概念である。具体的には善行を積めば幸福な生活や良い転生が得られるとされ、逆に悪行を積むと苦難や悪い転生が訪れるとされている。
▽原爆<オッペンハイマー> = 原爆の理論物理学者ロバート・オッペンハイマー(1967年没)は、第二次世界大戦中、原爆を開発した「マンハッタン計画」を主導し“原爆の父”と呼ばれる。米政府は戦争を止めるためとしているが、ソ連(当時)を始め世界に原爆の威力を見せ付けるため、また広島・長崎が実験台にされたのが真相だ。投/同名の映画が公開され論評によると、原爆による広島や長崎の惨状が描写されていない。昔なら唯一の被曝国として上映禁止や喧々囂々の嵐になるが、日本に於ける「原爆被爆」の風化が確実に進んでいる。
▽唐変木(とうへんぼく) = 気が利かない人物、偏屈な人物などを罵り嘲笑う語。分からず屋、まぬけ。語源は、遣唐使が持ち帰った変な木、中国の唐の時代にあった変わった木彫り人形など諸説ある。投/既に死語で、古い映画やドラマを見ていると、おかみさんが旦那を叱るシーンによく出てくる。
▽轟(とどろき) = 大きな音が鳴り響くこと。「砲声の-」「心の-」。笑い言葉 < 投/出題者のジョーク・「車3台の音」、車の爆音かクラクション? 昔、上司の家が世田谷区等々力(とどろき)渓谷の近くにあり、そこは夏でも涼しく別天地。地名の由来も、今の渓谷の深さになるまでに滝ができたり崩壊を繰り返し、崩壊の音が轟くことで地名になったと言われる。<世田谷区のHPより>
▽蚤の市<フリーマーケット>(のみ・-) = [再] フリーマーケットは自由に出品・購入できることから、フリー(Free)なマーケットと思っている方が多い。正しくは、フランスで行われていた「蚤の市」(Flea Market)。
▽春雨(はるさめ) = [再] 新国劇の名シーンで、芸子のひな菊が月形半平太(つきがた・はんぺいた)にそっと傘を差し出すと、月形が「春雨じゃ~濡れて参ろう~」の名台詞でミエを切る場面。長谷川一夫や大川橋三などの、往年の二枚目役者が務めた。投/好きな地口(じぐち)に置き換えるなら、「春雨じゃ~食べて参ろう~ひな菊はん」~春にしとしと降る春雨と、食べる春雨を掛けた句。
▽目から鱗が落ちる(-・うろこ・-) = 新約聖書から、あることをきっかけとして、急に物の真相や本質が分かるようになること。投/龍や魚だって目には鱗がないし、昔からこの言葉が“不自然”と感じていたが、やはり外国由来の言葉だった。目からコンタクトが落ちれば、物が見えず。
▽八重洲<ヤン・ヨーステン>(やえす) = 八重洲は東京駅東側の商業地区、屈指の地下街。ヤン・ヨーステンは、オランダの船員・貿易家。1600年、乗っていた帆船が豊後に漂着。徳川家康に用いられ、江戸に居住。その場所がヤン・ヨーステンの名に因み、現在の八重洲と名付けられた。投/船が漂着しなければ、家康が重用しなければ、あるいは外国人名が異なっていれば、八重洲の地名も違っていただろう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「気になる言葉の辞書」の説明は、広辞苑第七版と明鏡国語辞典第三版・三省堂国語
辞典第八版の解釈を主体に、その他複数の辞書・ネット検索・過去の投稿ネタ、投稿者
の感想(投/~と表記)を加え編纂しております。送り仮名は、広辞苑によるものです。
単なる答え合わせに終わらず言葉の意味を知れば、ますますクロスワードが楽しく
なり、出題者・西尾徹也氏の仕掛けが分かってきます。
説明文の画像をクリックすると拡大します。
直近5回分の言葉を見る
気になる言葉の辞書|第824回・4月21日(日)
読みにくい文字
雨下(うか) 偉軀(いく) 二番煎じ(-・せんじ) 室(むろ) 枸杞(くこ)茶 匿名希望(とくめい・-) 煩悩(ぼんのう) 身共(みども) 宵越し(よい・-) 螺旋(らせん) 阿吽(あうん) 桧葉(ひば) 錯乱 洋々 堰止め湖(せき・-) 小節(こぶし) 盟約(めいやく) 浄土宗(じょうど・-) 枷(かせ) 下検分
気になる言葉の説明
▽囮捜査(おとり・-) = 捜査機関またはその協力者が身分を隠して囮となり、詐術を用いて犯罪者を検挙する捜査方法。投/以前から感じていたことだが、「囮」の字の形そのものが囮を物語っている(笑)。ウィキペディアには、「日本においてはおとり捜査の適法性についていくつかの裁判所判断において肯定されているものの「グレーな扱い」となっており、特別な必要性がない限りはおとり捜査を避ける傾向にある。」と書かれている。
▽カルマ = サンスクリット語で業(ごう)・行為という意味がある「karman」が語源である。インド哲学や宗教において、個人の行為や意識が生み出す善悪の実体であり、それが次の生に影響を与えるとされる概念である。具体的には善行を積めば幸福な生活や良い転生が得られるとされ、逆に悪行を積むと苦難や悪い転生が訪れるとされている。
▽原爆<オッペンハイマー> = 原爆の理論物理学者ロバート・オッペンハイマー(1967年没)は、第二次世界大戦中、原爆を開発した「マンハッタン計画」を主導し“原爆の父”と呼ばれる。米政府は戦争を止めるためとしているが、ソ連(当時)を始め世界に原爆の威力を見せ付けるため、また広島・長崎が実験台にされたのが真相だ。投/同名の映画が公開され論評によると、原爆による広島や長崎の惨状が描写されていない。昔なら唯一の被曝国として上映禁止や喧々囂々の嵐になるが、日本に於ける「原爆被爆」の風化が確実に進んでいる。
▽唐変木(とうへんぼく) = 気が利かない人物、偏屈な人物などを罵り嘲笑う語。分からず屋、まぬけ。語源は、遣唐使が持ち帰った変な木、中国の唐の時代にあった変わった木彫り人形など諸説ある。投/既に死語で、古い映画やドラマを見ていると、おかみさんが旦那を叱るシーンによく出てくる。
▽轟(とどろき) = 大きな音が鳴り響くこと。「砲声の-」「心の-」。笑い言葉 < 投/出題者のジョーク・「車3台の音」、車の爆音かクラクション? 昔、上司の家が世田谷区等々力(とどろき)渓谷の近くにあり、そこは夏でも涼しく別天地。地名の由来も、今の渓谷の深さになるまでに滝ができたり崩壊を繰り返し、崩壊の音が轟くことで地名になったと言われる。<世田谷区のHPより>
▽蚤の市<フリーマーケット>(のみ・-) = [再] フリーマーケットは自由に出品・購入できることから、フリー(Free)なマーケットと思っている方が多い。正しくは、フランスで行われていた「蚤の市」(Flea Market)。
▽春雨(はるさめ) = [再] 新国劇の名シーンで、芸子のひな菊が月形半平太(つきがた・はんぺいた)にそっと傘を差し出すと、月形が「春雨じゃ~濡れて参ろう~」の名台詞でミエを切る場面。長谷川一夫や大川橋三などの、往年の二枚目役者が務めた。投/好きな地口(じぐち)に置き換えるなら、「春雨じゃ~食べて参ろう~ひな菊はん」~春にしとしと降る春雨と、食べる春雨を掛けた句。
▽目から鱗が落ちる(-・うろこ・-) = 新約聖書から、あることをきっかけとして、急に物の真相や本質が分かるようになること。投/龍や魚だって目には鱗がないし、昔からこの言葉が“不自然”と感じていたが、やはり外国由来の言葉だった。目からコンタクトが落ちれば、物が見えず。
▽八重洲<ヤン・ヨーステン>(やえす) = 八重洲は東京駅東側の商業地区、屈指の地下街。ヤン・ヨーステンは、オランダの船員・貿易家。1600年、乗っていた帆船が豊後に漂着。徳川家康に用いられ、江戸に居住。その場所がヤン・ヨーステンの名に因み、現在の八重洲と名付けられた。投/船が漂着しなければ、家康が重用しなければ、あるいは外国人名が異なっていれば、八重洲の地名も違っていただろう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「気になる言葉の辞書」の説明は、広辞苑第七版と明鏡国語辞典第三版・三省堂国語
辞典第八版の解釈を主体に、その他複数の辞書・ネット検索・過去の投稿ネタ、投稿者
の感想(投/~と表記)を加え編纂しております。送り仮名は、広辞苑によるものです。
単なる答え合わせに終わらず言葉の意味を知れば、ますますクロスワードが楽しく
なり、出題者・西尾徹也氏の仕掛けが分かってきます。
説明文の画像をクリックすると拡大します。
直近5回分の言葉を見る