明日への道標~みんなが幸せになるために

さあ、また書き始めよう。どうしても伝えたいことがあるから。

「ナショナリズム」と「国益」

2005-06-11 | 政治
先日紹介した佐藤優の「国家の罠」にこんな一文がある。


>ナショナリズムが行き過ぎると国益を毀損することになる。
>私には、今の日本が危険なナショナリズムスパイラルに
>入りつつあるように思える。


左翼全盛の時代に育ってきた小生は、日本を弱体化させることしか
考えていないような連中に対して強い反感を持ってきた。

そういう時代の中ではいわゆる「ナショナリズム」と、
実際の「国益」はかなりの部分において一致していたと思う。

しかし、どうも最近この両者がズレ始めているように思うのだ。

小生は「国益」主義者である。

国際社会という一種の無法地帯の中で、日本がいかに有利な立場を
占めていくか、そして、その結果として日本国民がいかに幸福に
なっていけるかどうかに一番興味がある。

そういう意味では、「名」よりも「実」を重視する立場だ。

かつての「左」の人達のように両方とも捨ててしまうのは論外としても、
どうも最近「名」を重視するあまり、「実」を捨てて恥じない
「ナショナリズム」が台頭してきているように思えてならない。

しかし、「国益」を損なって、何の「ナショナリズム」であり
なんの愛国心なのか?

もちろん、名誉を大切にしない国は他国からバカにされるという
面があるのも事実だろう。だが、それは程度の問題だしバランスの問題だ。

前掲の佐藤氏はナショナリズムの第一の特徴として
「より過激な主張が正しい」ということを挙げている。

そんな中でバランスを失いつつあるのが今の日本ではないのか。

「国益」を冷徹に見据えた議論が力を得ていくことを望む。


<バックナンバー>
[読書日記][政治] 国家の罠/佐藤優
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