会社側が2018年12月期は、売上高456億円、営業利益2億円と見込んでいた大塚家具の株価が年初の845円から半値以下388円6/22(前場)に暴落、苦戦です。商品が半値以下ならお客様は飛び付き買いしますが、業績先行き不透明な大塚家具株価は見送りです。さらに、意見の対立で袂を分けた一方の父親勝久氏が経営する匠大塚も順風満帆とはいえないようです。共倒れでは最後は元の鞘に収まると高を括るっていた大口株主も損切りに動くはずです。勝久氏が勝負を賭け高級家具に特化した匠大塚、2016年に春日部と東京・日本橋に大型ショールームを開業した。春日部店は西武百貨店跡地を改装したもので、売り場面積は東京ドームのグラウンドの2倍の広さに及ぶ超大型店舗です。信用調査会社によると、2015〜2016年度決算は営業赤字が続いています。さらには春日部店の土地を担保に差し入れ、地元の金融機関との間で15億円の融資枠を設けているそうです。結局親子対立は理論上は成立しても互いに不正解だったのではないでしょうか?
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「もう、潰れるか、買収されるしかないのよ……」
大塚家具の大塚久美子社長(50)が人目も憚らず、こう言って号泣したという。6月1日、有明本社に各店の店長を集めてのことだ。現在、同社の株価は500円を割り、創業以来初の400円台(489円:6月18日13時)にまで墜ちたのである――。
鬼の目にも涙……と思った店長もいたことだろう。だが、さすがに「潰れるか、買収されるしかない」と泣きながら言われれば、気も引き締まる? いや、ドン引きしたはずだ。
もちろん大塚家具は「定例の全部門長会議を開催いたしました」(広報室)と、緊急の会議ではなかったと否定する。
しかし、とある事情通は、6月1日の会議は緊急に集められたもので、「定例の全部門長会議とは別物」と明かす。加えて、こうも言うのだ。
「最後には執行役員が出てきて、『売上取って、頑張っていこう』と言い出した時にはシラけましたね。これまで好き勝手な経営をしておきながら、今頃になって、頑張ろうだの言われてもね……」
果たして、これから大塚家具はどこへ向かうのか――。
「創業者で久美子社長の父である勝久前社長(75)の頃にも526円をつけたこともありましたが、財務状況は全くマシでした。今年は845円で幕を開けましたが、以来最安値を更新し続け、ついに上場以来の最安値という状態です。9四半期ぶりの黒字化といっても、結局は不動産の売却益で、本業は悪化の一方なんです」(業界紙記者)
ちなみに久美子社長が勝久氏と骨肉の争いを演じていた15年3月には、大塚家具の株価は2488円を記録。久美子社長が実権を握り、翌16年は1515円、17年は1068円でスタートしていた。
また、今年に入って店舗での月次売り上げが、前年同月比を上回ったことはない。1月(83.1%)、2月(92.3%)、3月(83.7%)、4月(87.4%)、5月(90.0%)という具合である。72億円の赤字を出した時よりも深刻である。
「なんだか“一人リーマンショック状態”とでも言うのか……どうしてここまで悪化するのか不思議なくらいです。売上というのは、お客から会社への評価であるわけです。それが減り続けているというのは、経営方針が見放されてしまったとしか言いようがない。ただし、株価に関しては、これまでどんなに経営が悪化しても700~800円台を推移していました。それが、とうとう500円台を割るところまできてしまいました。何か新たな局面に突入してしまったように思えます。機関投資家にも見限られてしまったのかもしれません」(同・業界紙記者)