『名も無く豊かに元気で面白く』

読んだ本、ニュース、新聞、雑誌の論点整理、備忘録として始めました。浅学非才の身ながら、お役に立てれば幸いです。

「会社員時代は良かった」と懐古しない定年後を有意義に過ごす方法

2018-06-21 07:21:12 | 日記

在職の時から、組織と適度の距離感を保ちながら、会社のメリットを理解して働くこと❞が会社時代は良かったと過去に生きるつまらない人生からの離脱です。過去は嫌なことは忘れ、楽しい思い出しか覚えていないのです。健康人生90年であれば60歳以降30年もあります。出棺される順番を待っているかのように、スポーツ観戦や読書・映画鑑賞などでただ時間を潰すだけではもったいない。若さを保つ秘訣は、過去に捉われず、新しいことに挑戦し、ワクワクすることです。筆者の好きな言葉は『人生気付いた時がバースデー』常に新しい挑戦をすることが必要です。

以下抜粋コピー

定年退職して1年半した頃に、学生時代の同窓会があった。当時のクラスの仲間十数人が集まった。年齢的には61歳、62歳だが、ほとんどがまだどこかの組織で働いていた。無所属だったのは私を含めて3人だけだった。

 ただ、新入職員で入社した会社にそのままの形で働いている者はほとんどいない。役所の関連団体で働く、元の会社の子会社で働く、雇用延長制度を選択して働くなどである。60歳で退職して引退を決め込むのは全体では少数派だ。

 その3人のうちの1人が、「そろそろ、もう一度働こうかな。やっぱり仕事が一番面白い」と切り出した。もう1人は「俺はまだ退職して半年なのですぐに仕事に戻るつもりはない。でも、その気持ちは分かるなぁ」とあいづちを打った。私にも2人の気持ちは理解できた。大学を留年していた時に「ずっと遊ぶのは難しい」と思って就職先を決めた40年近く前を思い出した。

 隣で3人の話を聞いていた同級生は、「悠々自適が似合う君たちでも、そう言うのだから会社とはいかに天国であるかがよく分かる」とまぜっかえした。

 その後は、なぜ「会社は天国」なのかを冗談を言い合うように4人で楽しく語り合った。とにかく会社に行けば人に会える。昼食を一緒に食べながら情報交換ができる。出張は小旅行・接待は遊び。歓迎会、送別会でみんなと語れる。遊び仲間、飲み友達も増える。時には会社のお金でゴルフもできる。規則正しい生活になる。暇にならないように上司が仕事を与えてくれる。おまけに給料やボーナスまでいただけるなどなど挙げていけばいくらでも出てきた。

もちろん冗談だが、本質をついているところもある。若い人と話ができるのは会社だけだと気づいた、と語る定年退職者もいた。

 身も心も会社組織に埋め込むからいけないのであって、一定の距離を置いて接すれば会社ほど有意義で面白いものはないとの結論に落ち着いた。かつて「学園天国」という歌がはやったことがあるが、学校だけでなく会社も考え方によっては天国になりうるのである。

 会社に在籍していた時には不平不満ばかり述べていたのに、退職すると「会社員時代は良かった」と懐古する人が少なくない。失って初めて大切なものに気づくのだろう。

 会社はやはり共同体的な役割を持っているのだ。仕事をこなすという機能的な場だけにとどまらない。特に男性社員にこの傾向が強い。男性と伍して働く女性社員も同様である。彼らや彼女たちにとって会社は居場所の役割を果たしているのだ。

 在職の時から、組織と適度の距離感を保ちながら、会社のメリットを理解して働くことが定年後を心地よく過ごす一つのポイントであるように私には思えるのだ。楠木新 氏

コメント (1)
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