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子どもの習い事に月10万円…『老後、隠れ貧困予備軍』年収800万家計を直視できない中流家庭

2016-07-09 08:26:57 | 日記

子供の教育にお金をかけることは子供の将来に役立つ。しかし、子どもにお金をかけすぎると自身の老後があぶない。今後もこのような状況は続きそうです。お金を運用したくても国債は金利がつかず、株も値下がりし出し、円高で外国への投資もあぶない。サラリーマンはもはや、地方や中古住宅で我慢し住宅ローンを抑えるのか、公立学校に通わせるなど教育資金を工夫して抑えるのかしか概ねなくなりました。年収800万円で老後破綻などということはばかばかしい。40~50代の約2割が手取り収入から貯蓄をできていないという。2割は老後破綻予備軍ということです。

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そこそこ収入があるのに貯金できず、将来貧困に陥る恐れがある。そんな中流家庭の危機を、経済ジャーナリストの荻原博子さんが著書『隠れ貧困』(朝日新書)で紹介している。荻原さんはこう警鐘を鳴らす。

「貯金できない中高年世代は、決して珍しくない。最近の親は、子にお金をかけなければと『教育恐怖』のような強迫観念を抱く人がいる。子どもにお金をかけすぎると、ためられない。年収800万円の家庭でも老後破産がありうる」

 金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(2015年)」によると、40~50代の約2割が手取り収入から貯蓄をできていないという。

 荻原さんの見方はこうだ。

「この世代はおつきあいの出費が若い人より多く、収入がそこそこあっても貯金できない。給与カットや早期退職の対象にもなりやすい。さらに、50歳前後の『アラフィフ』世代は、社会人になりたてのころにバブル経済を経験した影響も大きい」

 バブル期の1988年に創刊された女性誌「Hanako」(マガジンハウス)で、荻原さんはマネー問題の連載を持っていた。

 雑誌のキャッチコピーは「キャリアとケッコンだけじゃ、いや。」。こうした思いに共感する読者のお金の悩みに、10年間接してきた。「家庭に入るだけでなく、人生を謳歌したい!との夢を読者は抱いてきた。夢が覚めぬまま、家計を直視せずに貧困に陥る人もいるんです」と荻原さん。

 茨城県つくば市の主婦、藤沢美和さん(仮名・55歳)は、音楽家のように楽器に囲まれた家で暮らしている。ピアノ、チェロ、ピッコロ、バイオリン、フルート、クラリネット……。応接間に並ぶ数々の楽器は中古から新品まで、計400万円近くかかった。

 夫(55)は公務員で、年収約800万円。長女(24)と次女(22)を育てたが、「音楽レッスンや塾へのお金は惜しみませんでした」と振り返る。

 美和さん自身も中学からバイオリンを習い、東京都内の有名女子大でオーケストラ部に入部。娘も音楽の道に誘い、家庭生活を充実させたかった。夫も一時チェロを習い、年賀状に家庭娘が中高生のころは月10万円が習い事などに消え、「ボーナス払いにしないと払えませんでした」。2人とも東京都内の私立大学に通い、長女は3年生で米国に留学した。2人の大学生活の費用は2千万円超。長女が社会人になるまで貯金の余裕はなかった。

 転機となったのは、次女の大学卒業。2人ともに自立した途端、美和さんは心が空虚になる「空の巣症候群」に陥った。ほどなく、遠距離介護していた母が、81歳で息を引き取る。

「教育熱心だった母のように、私も知らず知らず子どもに一生懸命だった。悔いはないけれど、これから自分の将来も考えないと、って思ったんです」と美和さん。貯金できなかった生活を見直し、6月から大学で時給千円の教員補助の仕事に就いている。その千円に、「ありがたみを感じる」という。

■家計の見直しはまずコレから、荻原さんのアドバイス
・自分の家計の不安な点を書き出してみる
・スマホのアプリ等も使い、自分に合う方法で家計簿をつける
・生命保険は生活ステージに応じて掛け金や保障内容を見直す
・住宅ローンの繰り上げ返済を考え、老後に持ち越さない
・習い事は、子ども自身が本当に楽しんでいるものに絞る
・クレジットカードはリボ払いを多用せず、節度をもって使う
・財布に安易に1万円札を入れず、本当に必要な買い物に絞る
(荻原さんへの取材や著書『隠れ貧困』から作成)内コンサートの写真を載せたほどの音楽一家だった。

 

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