絹糸のしらべ

一絃の琴、きもの、文学etc…日本人のDNAが目を覚ます・・・

習い始めの頃

2006年05月30日 08時51分01秒 | 一絃琴
新しく入門された方のお話を聞いていて
ああ、自分も全くそうだったと思うことも多いです。
と同時に、習い始めの頃には気づかなかったことや
思い込んでいたことが、実はそうではなかったということが
もろもろあります。

録音の話の中で、その男性の方は歌の謡い方がわからないので
録音させてもらうか、五線譜にしてほしいとおっしゃったそうでした。
実際の琴の音や歌を五線譜にはめ込む、というのはなかなか
難しいと思います。
当てはまる音もあれば、ないのもあるというか
三味線や、笛の類も同じだと思うのですが、中間の音と言うか
ぴったりとはいかないからです。

実際に一絃琴の曲を五線譜にあらわした方がいらっしゃいますが
やはり、ある程度習った上でそれも参考にすればよい、というお考えです。
(橋本遊弦先生)

うちの会では、先生がどのように歌を弟子に教授するかといいますと
まず、琴の弦の音があり、その音を頼りに歌を謡う、というやり方です。
つまり、まず弦の音ありき(それが前でも後でも)でそれに歌がついてくる
というスタイルといいますか・・・。

思うに、ある程度曲の感じや歌が謡えるようになったら
琴を弾かずに、歌だけである程度練習してみると良いかと思います。
その歌の持つ雰囲気というのがわかってくるというか
どこをのばして、どこで息継ぎがくるのか、とかがわかって
歌の持つイメージを抱きやすくなるのではないかと思ったりします。
つまり琴の演奏につられて、そこは伸ばさないだろうと思われるところまで
無理にのばしてしまったりするのを防げるかもしれないからです。
また、琴に合わせてだけやっていると平板になってしまうところも
歌を切り離して練習してみると、歌に込められた作者の想いが
「言葉」を通して伝わってくることもあると思います。
それは、言葉の持つ響きですから、「理屈」ではたぶんないと思います。
言葉が持っている「音」なのだと思います。

これも自分の勝手なやりかたなのでいいかどうかわかりませんが
もともと一絃琴の指導法などというものは、確立されているわけ
じゃありませんので、習う側が工夫して練習していくしかないと思います。




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