絹糸のしらべ

一絃の琴、きもの、文学etc…日本人のDNAが目を覚ます・・・

高砂

2006年05月19日 12時57分48秒 | 一絃琴
高砂といえば、よく昔の嫁入りの披露宴で披露されるあの唄を
思い浮かべるでしょう。
「住の江」はこれがもとになっている曲です。

一昨年だったか、名古屋の能楽堂で子ども向けの「能の世界」体験の
催しがあり、親子で出かけていきました。
大変すばらしい企画のもので、『舟弁慶』を観せてもらい
実際に子どもたちに「竜笛」「鼓」などを時間を区切って
演奏指導して下さり、親子そろって『高砂』を教えていただきました。
最後は、能舞台で演奏される囃し方の音にあわせて『高砂』を
みなで謡い、ほんとうに貴重な体験となったのでした。

ちんぷんかんぷんの私が言うのもなんですが、
「能」を観るとき「何を言っているんだかわからなくて眠くなる」方も
正直多いかと思います。しかし、実際には能楽師の方の発声は驚くほど
はっきりしていて、また、その音量もすごいです。
佐藤友彦さん(名古屋の能楽師の方)が狂言のさわりをやってくださるのを
まじかに聞いたことがありますが、本当に響く声です。

ひるがえって、一絃琴の歌のことを考えてみますと、
腹式呼吸に全然なっていない歌の人が多いように思います。
(マイクを使えば、そういう歌でも聞こえますが)
腹式呼吸でない歌は、音量が小さく聞き取れないし
また声が口の中でこもっている歌は、言葉自体が聞きにくくて
相手に何かを「伝える」まで至らないように思います。
(すなわち、自己満足)

一絃琴は人に聞かせるものではない、自分ひとりで弾くものだ、と
いわれればそれまでですが「独りよがりでない」演奏の指導を
一絃琴の伝承者と自負する先生方にはやっていただきたいと
強く思うのでした。(歌の指導ってしてくださるんでしょうか?)
現実には、琴の弾き方に終始して歌どころではない、というのが
大半なのかも。なんで~~~~???



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