Progressive Cafe

プログレ好きなギタリストのブログ
週末にはパンやお菓子を作ります

Force Of Gravity / Sylvan

2009-10-09 22:10:53 | MySpace Music発掘

Satellite, IQ, Marillionなど今年は新世代シンフォ系大物バンドの新作が次々にリリースされ、なかなかの当たり年なのではないかと思います。そして先日新世代ジャーマン・シンフォの雄Sylvanの7作目がリリースされました。個人的にはAnyone's Daughter以来の本格派ジャーマン・シンフォバンドとして以前から注目していたバンドです。

結成当初はプログレ・メタル系のサウンドだったのですが、前々作「Posthmous Silence」からメローなヴォーカルを前面に出した叙情的なサウンドに変貌、前作「Presets」もその作風を踏襲したコンセプチュアルな作品になっています。歌詞は全て英語、いわゆるドイツ臭さは全く感じられない良い意味で現代風に洗練されたサウンドは、21世紀叙情派シンフォの代表作と言っても過言ではない完成度があります。

MySpaceはこちら

この作品からメドレーで抜粋が聴けます。

全2作があまりにも素晴らしく否が応でも期待が膨らみました。そして発売前プログレ系ネットラジオで数曲耳にしたところ、前2作に感じられた繊細さがやや影を潜め、なんとなく初期の作風に戻った感じがしてちょっと心配していました。

そして発売後アルバムを通して聴いていますが、やはり物足りないですね。まずアルバム全体の流れが前作ほど感じられないこと、そしてヴォーカルの叙情的なメロディラインやスタイルは変わってないのにバックがそれにもう一つ付いて行っていないこと、総じて作品全体のまとまり感が前2作ほど感じられません。その一つの理由がギタリストのメンバーチェンジではないかと思います。前2作では叙情的なヴォーカルラインを受け継ぎさらにこれでもかと叙情的に泣いていたギターが本作品ではかなり控えめになっています。例えば9曲目「Episode 609」のエンディングなどは、「えっ、もう終わりなの」と思わず声を上げてしまうくらいの素っ気無さです。この辺はメンバーチェンジ直後と言うことも影響しているのかもしれませんね。

個人的な思い入れから上記のように書いてしまいましたが、決して悪い作品ではありません。その作風からはもはや大物バンドの風格すら感じられます。

是非皆さんも21世紀ジャーマン叙情派シンフォを体験してみてはいかがでしょうか。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿