沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

ヴェルサイユ宮殿

2024-01-31 | 欧州
パリから南西へ、ブローニュの森を過ぎ、バスで約40分、ヴェルサイユ宮殿に到着。
レストランで食事し、入り口前で、入場予約時刻を待つ。
 
黄金色のフェンスには、絵本に出てくるお日様のマークが。
ギリシャ神話に出てくるゼウスの息子、太陽神アポロンかな。
ヴェルサイユ宮殿は、ルイ14世がルーヴル宮殿の代替として、パリ郊外の狩場に1661年から49年間を費やし1711年に完成。
 
ルイ14世は、4歳で即位し72年間も国王に君臨し(今ではギネス世界記録に認定)中央集権の絶対王政、重商主義政策国富を高め、領土を拡大した。
その権力と栄華の象徴が、巨額の富を投じたヴェルサイユ宮殿
 
ルイ14世は太陽王と呼ばれた。バレエが好きで自ら太陽神アポロンに扮したそうだ。
コペルニクス、ガリレイ、ケプラーにより、宇宙の中心は地球ではなく太陽(地動説)明らかになった当時
自分こそ宇宙の中心で世界が動く、太陽神に例えるという意味なのか。
 
ルーヴル美術館にアポロンのギャラリーという豪華絢爛な回廊があるが、ヴェルサイユ宮殿は全てが豪華絢爛
ヴェルサイユ宮殿の7つの部屋は、ギリシャ神話の神々の名前がついている。

王室礼拝堂(La Chapelle royale)
王家の祖先で守護聖人でもある聖ルイに捧げられた礼拝堂。
毎朝、ミサが行われ、ルイ16世とマリーアントワネットの婚礼が行われた。
三位一体を表した天井画とパイプオルガンが見える。
王族たちは現在いる2階で礼拝し、吹き抜け下の広間で信者たちが礼拝した。
 
ヘラクレス(ギリシャ神話の英雄)の間(Le Salon d’Hercule)

ヘラクレスは、ゼウスと人間の間に生まれた、半神半人
浮気に怒ったゼウスの妻が、ヘラクレスに子殺しをさせてしまう。
後悔したヘラクレスが神の意を伺い、課せられた12の難行を達成すると、死後にオリュンポスの神となることができた。
 
この巨大な天井画は、死後にヘラクレスが神になる様子が描かれている。
フリーズ
天井と壁面の境に、水平に延びる連続した帯状の飾りが、部屋ごとに違う。
各部屋のテーマに合わせて装飾している。
 

豊穣(女神アブンダンティア)の(Le Salon de l’Abondance)
王侯貴族をもてなした部屋。
ヴェルサイユ宮殿の周辺に王侯貴族を住まわせ、連日連夜、派手な祝宴が開催された。

 
ウェヌス(ヴィーナス:金星♀)の間(Le Salon de Vénus)
天井には、神々と強大国を帝国に従わせるヴィーナスが描かれている。
ローマ皇帝姿のルイ14世像
 
ディアーヌの間(ダイアナ:月の女神)(Le Salon de Diane)
月と狩猟の女神ディアーヌが描かれている。
胸像は、ルイ14世。
 
マルス(マーズ:火星♂)の間(Le Salon de Mars)
軍神マルスがモチーフで、衛兵の控えの間として使われていた。
フリーズは、甲冑の兜とライオンである。
 
 
メリクリウス(マーキュリー:水星)の間(Le Salon de Mercure)
ルイ14世の寝室だった部屋。1715年に遺体が安置され、1週間ミサが行われた。
ルイ14世は、ヴェルサイユ宮殿の建設中の1682年から公式住居にし、工事の采配を細かく指示した。
ヴェルサイユ宮殿完成が1711年なので、完成後わずか4年で亡くなった。
アポロン(太陽神)の間(Le Salon d’Apollon)
太陽王ルイ14世の肖像画。
反対側には、ルイ16世(フランス革命で処刑された)の肖像画。
玉座。
天井には戦車に乗ったアポロンが描かれている。
 
戦争の間(Le Salon de la Guerre)
ルイ14世が、フランス領土拡大のため、戦場で戦う姿がレリーフに。
 
鏡の回廊(La Galerie des Glaces)
全長73m、357枚の鏡で装飾されている。当時、非常に高価な鏡を使うことで、国王の力を誇示。



ヴェルサイユ庭園
造園家アンドレ・ル・ノートルの大作。宮殿よりも多数の労働力を費やした。
水のない土地に、遠くセーヌ川から導水して巨大な運河を作った。
残念ながら、窓から一部を見ただけである。

王妃の寝室(La Chambre de la Reine)
歴代の王妃3人が、王の子19人を出産。世継ぎの様子は公開されたという。
ルイ16世の王妃となったマリー・アントワネットは、オーストリアから14歳で嫁ぎ、1789年フランス革命まで19年間、ここで暮らした。

大膳式の間(L’antichambre du Grand Couvert)
王と王妃が食事を取る儀式の場所。マリー・アントワネットと王女の絵が描かれている。
派手な服で市民から悪評な王妃だが、肖像画には質素な様子が描かれている。


戴冠の間(La Salle du Sacre)
フランス革命後、ジャック・ルイ・ダヴィッド作の「ナポレオン1世の戴冠式と皇妃ジョセフィーヌの戴冠」を展示するため、改装された。ルーヴル美術館にあるのが1作目で、こちらは2作目。
ジャック・ルイ・ダヴィッド 鷲の軍旗の授与(シャン・ド・マルスにおける軍旗授与)1810年
左側のナポレオン皇帝が、フランス軍兵士を指差し、鷲の軍旗を授与。右側は熱狂したフランス軍兵士たち。三色旗と黄金の鷲がついた槍を皇帝に掲げ、愛国心と忠誠心を示している。
豪華絢爛とはこのことを言うのか。ヴェルサイユ宮殿の豪華絢爛さと見学客の多さに驚く。
いつか、庭園をじっくり見たい。


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