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沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

ハリーポッター原作と映画の違い「秘密の部屋」

2009-08-15 | ハリー・ポッター

ハリーポッターシリーズ第二話「秘密の部屋」のDVDを見ました。
様々な話が複雑に絡み合っている長編を、分かり易くまとめており楽しめました。
原作・訳本とDVDと比べてやや異なるところもあります。第一話に引き続き、少し紹介します。

■ハリーの学校行きを妨害しているのは
学校に行くと悪いことが起きるのは、例のあの人 You Know Whoと関係があるのかというハリーの質問に対し、屋敷しもべのドビーは 名前を呼んではいけない人Who Must Not Be Namedとは関係がないと答える。新たな敵の登場か、秘密の部屋を空けた犯人が誰なのか、マルフォイ、ハリー、ハグリッド等、物語が進むにつれて謎が深まる。最後になって、ヴォルデモートが名前を変える前(リドル)は、彼の名前を自由に呼んでよかった、というヒントだった。映画では商談を妨害したことが幽閉の理由になっている。

■日本人ゴルファーのジョーク
バーノンが商談を成功させようとダーズリー家に招待したメイソン夫妻をもてなしている最中に、ドビーが2階のハリーの部屋で暴れたため、駆け上がってきたバーノンが「日本人ゴルファーのジョークの落ちを台無しにされた。You've just ruined the punchline of my Japanese-golfer joke.」とハリーをなじる。映画では「日本人ゴルファー」部分が省略されているようです。一体どんなジョークなんだろう。もう一つ米国人の配管工の笑い話というのも出てくるが、そーゆー話を用意してもてなすのだろうか。

■ケーキを頭から被ったのはハリー
ドビーの空中浮揚の魔法によって、ペチュニアおばさんが作ったデザート用ケーキを頭から被ったのはハリー。映画ではメイソン婦人が頭からケーキを被り、商談が壊れたことになっている。
原作では、このあと、魔法省からの手紙をふくろうがメイソン婦人の頭に落とし、鳥嫌いの婦人の堪忍袋が切れて商談が壊れている。

■学校以外では魔法は禁止
ホグワーツの生徒は学校以外では魔法を禁じられており、ふくろうが運んだ手紙にはケーキを空中浮揚させたことが規則違反という通知だった(実際はドビーの仕業)。ハリーがこのことを隠していたことに気づいたバーノンは怒り、ハリーは部屋の窓に格子を嵌められ幽閉されてしまう。映画ではこの部分は省略されている。
なお、このあと空を飛ぶ車でハリーを救出する際に、ロンは学校外で魔法を使ったのではなく、魔法がかかった車を借りただけ、と苦しい言い訳をしている。

■ノクターン横丁(Knockturn Alley)
ダイアゴン横丁に行くはずが呪文を間違えてハリーは怪しげな店(闇の魔術に関係ありそうな店)に行ってしまい、マルフォイ父子を目撃する。
その場所で、マルフォイ氏が魔法省の立ち入り検査に備え、怪しげなものを売りに来たこと。マグル保護法制定などにマグルの味方をするウィーズリー氏を快く思っていないこと。マグル出身のハーマイオニーに全ての試験科目で劣っているマルフォイを純血一族として恥じ入るべきと叱っていることなどを耳にする。第二話のテーマとなる純血主義のマルフォイ氏の考え方が書かれているが、映画では省略されている。

■本屋でのバトル
マルフォイ氏は、同じ魔法一族でありながらマグルに味方し、取締りをする貧乏な魔法省役人のウィーズリー氏を快く思っていない。ハーマイオニーの両親の目の前でマグルと付き合っているようでは落ちぶれたものだと言った瞬間、ウィーズリー氏が飛び掛って取っ組み合いになったが、映画では出てこない。

■空飛ぶ車での登校
汽車に乗り遅れたハリーたちはロンの運転する空飛ぶ車で学校にたどり着く。先生達からは処罰を受ける。映画では、生徒からは喝采を浴び、ウィーズリー氏は魔法省から罰金となる部分が省略され、列車に追いかけられる部分が加わっている。

■管理人フィルチ
石にされたフィルチの飼い猫を発見したハリーが、フィルチから犯人だと決め付けられたが、原作には映画では省略されている背景がある。クイディッチの練習で廊下を汚したハリーがフィルチに捕まり、連れて行かれた管理人室で魔法の通信教育を受講していることを知ってしまう。魔法使いなのに魔法が使えないスクイブSquibは「継承者の敵」であり、フィルチのネコが狙われたのはハリーがフィルチへ警告したと思い込んだため。

■ハリーのアリバイ
上記の事件が起こった際ハリーは、首なしニックの絶命日パーティに出席していてアリバイが難しかったが、映画ではロックハートのサインの手伝いしていたとロックハートが証言している。

■秘密の部屋の歴史
ホグワーツ校にあるという秘密の部屋について、ハーマイオニーが質問したのは魔法史のビンズ先生。映画では、魔法史ではなく変身術のマクゴナガル先生が質問され答えている。

■ジャスティン
マルフォイはハリーに向けて魔法で蛇を出し、けしかけるが、でしゃばったロックハート教授によって、蛇はマグル出身のハップルパフのジャスティンに向かっていく。ハリーは手を出すなと蛇に叫び、蛇はおとなしくなる。しかし映画では、ハリーが何かしゃべった後に蛇はジャスティンに向かっており、ハリーが蛇をけしかけたようにしている。ハリーが継承者と疑われるようになった状況が描かれている。

■ハーマイオニーの右手
巨大な蛇バジリスク basiliskの事を図書館で調べ、その紙を右手right handの拳に握り締めたまま石になったハーマイオニー。映画では右手ではなく左手の拳の中に握り締めていた。右手は上に伸ばした状態だったので、おそらく手鏡を伸ばしてバジリスクの目を直接見ないようにしていた。ハーマイオニーが右利きなら映画の方が説得力があります。

*********ハリーポッターの記事一覧***********

ハリーポッターのテーマ「死」

ハリーポッターシリーズ原語全7巻のまとめ

第7話ハリーポッター原作と映画の違い「死の秘宝 PART2」

第7話ハリーポッター原作と映画の違い「死の秘宝 PART1」

第6話ハリーポッター原作と映画の違い「謎のプリンス」

第5話ハリーポッター原作と映画の違い「不死鳥の騎士団」

第4話ハリーポッター原作と映画の違い「炎のゴブレット」

第3話ハリーポッター原作と映画の違い「アズカバンの囚人」

第2話ハリーポッター原作と映画の違い「秘密の部屋」

第1話ハリーポッター原作と映画の違い「賢者の石」


ハリーポッター原作と映画の違い「賢者の石」

2009-08-13 | ハリー・ポッター

ハリーポッターシリーズ第一話「賢者の石」のDVD、面白かったです。
原作と訳本とDVDで3回もポッターを楽しめました。
映画(DVD)は表現力豊かにポイントを凝縮してありますが、長編の原作と比べてやや異なるところもあります。
少し紹介します。

■ハグリットが空飛ぶオートバイに乗りハリーを抱いて登場する場面
映画は無言ですが、原作ではダンブルドア校長にオートバイをどこで手に入れたのかと聞かれ、「Young Sirius Black lent it me.シリウス・ブラックからオートバイを借りてきた。」と説明しています。第三話の伏線です。

■動物園の蛇の展示室の消えたガラス窓
ダドリーに怒ったハリーが、無意識のうちに魔法でガラス窓を消したため蛇が外へ逃げ出す。しかし映画では加えて突然ガラス窓が消えたためダドリーが蛇の池に転落しさらにガラス窓が元通りになり展示室に閉じ込められる。このシーンは第二話の伏線です。

■ハグリットの体格
原作では、身長は普通の人の2倍くらいで、横幅も5倍以上の巨人と紹介されている。(He was almost twice as tall as a normal man and at least five times as wide.)
映画では、かなり身長の高い人が配役となり背が高く映るようカメラアングルも工夫しているが、2倍というのはちょっと難しいようです。

■ハグリットの言葉
ハグリットには独特のなまりがあって、正確な意味は分かりにくい。
yeh=you, yer=your, fer=for, meself=myself, ter=there かな。
o'=of, lookin'=looking, ' cause=because, an'=and, ' em=themなど省略が多い。
訳本では、ハグリッドの言葉遣いに表されています。
映画の字幕では、そういう意味だろうと解釈した表現には点が振ってあります。
吹き替えは聞いていませんが、点が振れないので言葉使いを変えているのかな。

■ダドリーの尻尾
バーノンがダンブルドア校長を侮辱したことに腹を立てたハグリッドが、ピンクの傘で、バーノンではなく息子のダドリーに魔法をかけ豚の尾を生やす。しかし映画ではハグリッドが持参したハリーのバースデイケーキをダドリーが盗み食う場面を加えて、ダドリーに対する仕打ちの合理性を持たせている。

■ニコラス・フラメル
賢者の石(不老不死の石)の手がかりとなるニコラス・フラメルを図書館等で探す場面が出てくるが、実はホグワーツ校に向かう列車の中で、蛙チョコのダンブル・ドアのカードの説明文に書かれていた。映画では省略されている。

■ピービス(Peeves)
いたずら騒ぎを起こすのが大好きなピービスが原作ではよく出てくるが、映画では出てこない。ピービスは、ゴーストではなく、ポルターガイストと紹介されているが、どんな姿なんだろう。Peeves.A poltergeist.

■マルフォイとの出会い
ダイアゴン横丁及び列車の中でハリーと出会っているが、映画ではホグワーツ校でのクラス分け前に凝縮されている。

■立ち入り禁止の廊下
入学式でダンブルドア校長が4階の廊下(the third-floor corridorは立ち入り禁止と話すが、映画の日本語字幕ではそれが3階の廊下となっている。英国では1階はground-floorで2階がthe first-floor。字幕の間違いのようです。

■思い出し玉
マルフォイが投げたネビルの思い出し玉を取り返そうと、箒に乗ったハリーが急降下して地面すれすれでキャッチしマクゴナガル教授にその才能を見込まれる。映画では急降下ではなく、マクゴナガル教授の部屋の直前でキャッチする。

■三頭犬との出会い
マルフォイに真夜中の決闘を持ちかけられ、途中で出合ったネビルを加え4人で立ち入り禁止の廊下の右側のドアを開け三頭犬に出会っている。映画ではハリー、ロン、ハーマイオニーの3人が、気まぐれ階段のせいで禁じられた廊下に迷い込む。

■ロンとハーマイオニーの友情
ロンたちの校則破りを嫌うハーマイオニーが授業で空中浮揚の呪文ができないロンに教え先生に褒められるが、ロンはハーマイオニーの悪口を言い、それを偶然聞いたハーマイオニーは女子トイレで泣いて、二人の仲は険悪になる。
女子トイレに侵入しハーマイオニーを襲うトロールを、寮に戻れとの命令に背きハーマイオニーを探しに来たハリーたちだが、ロンが空中浮揚の呪文でトロールを倒し危機を救う。
駆けつけた教授たちに対し、規則破りを嫌うハーマイオニーは規則を破ったのは自分でロンたちが助けてくれたと嘘を言ってロンたちをかばい、二人の間に友情が生まれたとしている。
映画では、トロールを倒すためロンが呪文を唱える際、ハーマイオニーが手伝っている。また規則破りのくだりも省略。

■クィレル
クイディッチの試合でハリーに呪文をかけるクィレルをハーマイオニーが突き飛ばし結果として呪文破りをしたが、映画では火がついたスネイプに驚いたクィレルが座席から転び呪文が破れた。

■みぞの鏡(The Mirror of Erised)
透明マントを使って見つけた鏡の上部には、意味不明の文字が書かれている。
Erised stra ehru oyt ube cafru oyt on wohsi.
原作でも解説は無く、映画でも文字を左から映すだけ。

本では怪文の謎解きが楽しめ、右から読むと次のようになる。
I show not your face but your heart's desire.

■スネイプとクィレル
ハリーが目撃するのは、原作ではクイディッチの試合後に禁じられた森の中での二人の会話だが、映画では図書館の中での会話となっている。
原作では図書館の中で聞いた会話は、クィレルとボルデモートの会話である。

■禁じられた森の処罰
ハグリッドが卵から孵したドラゴンをルーマニアでドラゴンの研究をしているロンの兄のチャーリーに届けるため、真夜中に透明マントを着た三人は学校の塔の最上階に上がりマクゴナガル先生に処罰を受けるが、映画では夜にハグリッドの家に行ったことで処罰を受ける。

■賢者の石の魔法の防御
学校の先生達が魔法を駆使して賢者の石を守っているが、最初の悪魔のワナの植物は薬草学のスプラウト教授、飛ぶ鍵は呪文のフリットウィック教授、動くチェスは変身術のマクゴナガル教授、魔法薬の瓶はスネイプ教授とハーマイオニーが明かしている。映画では魔法薬の瓶は省略されている。

■ハーマイオニーの貢献
最下位だったグリフィンドールが賢者の石をボルデモートから守ったことで、4人に得点が入りスリザリンを抜いて逆転優勝する。ハリーは飛ぶ鍵とボルデモートで、ロンはチェスで、ハーマイオニーは難関の魔法薬の謎解きで活躍した。
映画では魔法薬の場面がカットされているので、悪魔のワナの植物を抜けだすのにハーマイオニーが貢献したように変更されている。原作では3人で力を合わせて抜け出した。

などです。変えたからといって原作の面白さに影響を与えているものではなく、映画作品としての演出を考えて変えたということでしょうか。

*********ハリーポッターの記事一覧***********

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ポッターと花火

2009-08-09 | ハリー・ポッター
夏休みの方も多いと思いますが、いかがお過ごしですか。
毎朝、ゴーヤー君の掃除と水遣りをして、少し空いた通勤電車でハリーポッターを読んで、夏を感じております。
今は、第三話「アズカバンの囚人」を半分読み終えました。468ページもある大作なので、読み終わるまであと1週間はかかります(ーー;)
左側が、第二話「秘密の小部屋」、右側が第三話です。

今日、ツタヤの会員になり、第一話「賢者の石」」のDVDを借りてきました。
魔法の世界なので映画はうってつけなのかもしれないですね。面白かったです。
原作は長い話なので映画では省略している箇所も多かったのですが、ちっとも気になりませんでした。
普段はしませんが、本で読んでから映画を見るのもいいものだと思いました。

夏の夜空に、昭和記念公園花火大会2009のラスト3発です。
豪快に広がる花火と、少し遅れて届く地響きのような爆発音が好きです。

ハリーポッターと賢者の石

2009-06-16 | ハリー・ポッター
いわゆる、ハリーポッターの第一話。
英国で生活保護を受けていたシングルマザーのJ.K.ローリングが、珈琲店で一杯の珈琲で粘りながら書き続けたという傑作。
映画を見たことも、訳本を読んだこともありませんでしたが、読んでみました。
面白かったです!

同時通訳者で、この本を翻訳した松岡佑子さんは、ロンドンで英国人の友人に勧められこの本と出合い、”魔法にかかったように”一晩で読み終えたらしい。

サラリーマンの小生は、本屋に並んだこの本と出合い、児童書とはいえ”原書を読むのは無理かな”と思いつつ、2週間かかって通勤電車で読み終えた。

登場人物が多いので、人物名などを時々ノートに書き留めないと、何が何だがわからなくなります。
魔法の世界の特殊な言葉があるので、翻訳本で読み返すと理解度が深まり面白さが増します。
翻訳は、自分の訳よりはるかに正確で、ハリーポッターの世界への想像が膨らみます。
英語が得意な方も、苦手な方も、いい訳本(950円+税)がありますので、ぜひ本屋で原書(1080円+税)に触れてください。

こちらは、ルイス・サッカーの名作。
ホールズは、表紙の絵のように穴を掘る少年の話。
金賞のラベルが貼ってありますが、緻密な作品ですね。
スモール・ステップスは、続編ともいえる作品です。
ホールズも、最初は戸惑いますが、絶対お薦めの作品ですよ。