知り合いの「腐女子」さんがある時期「ヘタリア」なるものにハマっていたのですが、男の私にはイマイチその魅力が理解できませんでした・・・。
あんまり、うるさく聞いて“ググレカス!”とか、言われておりました・・・w
そんな時に、「救世主」が現れたのです・・・。(We have a Champion!)
『MAG・ネット』という番組は、扱うネタは「ヲタ」系ですがその切り口はいたって心優しく親切で、まるでコウモリのように「ヲタ」と「パンピー」の間をウロウロする私のような存在には、まさに「ネ申」のようにも思えるのです。
というわけで、まったりと取り上げたいと思います。
6月には、「一部地域」で「劇場版アニメ」(『銀幕ヘタリアAxis Powers Print it,White(白くぬれ!)』)も公開されたそうです。(もちろん、静岡にはやってきません・・・orz)
東京の初日には、女性客ばかりで埋まった劇場に「声優」さんも登場したみたいです。
公開を記念して、アニメショップでは「ヘタリア」の関連グッズを集めた専用フロアもオープンしたんだとか・・・。
店員:擬人化ブームの先駆けということで、「ヘタリア」がその中で一番ブームになっているということで、多くの女性のお客様を惹きつけているということもありますし、各キャラクターがすごくひとつひとつ魅力あるキャラクターですので。それが多くのお客様に受けいれられているのではないかと思います。
ひと言で言えば、“国や国民性の【擬人化】”だそうです。
作者は、NY在住のデザインを学ぶ大学生さんだそうです。なんとなく、「ミク」と共通点を感じます。「素人(職人さん)」っぽい感じが・・・。
2009年に、web配信で「1話5分」でアニメ化されたそうです。
ファンの登場です。
まずは、この春に社会人になったばかりの「白旗(しろはた)」さんです。
そんな彼女は、今年、卒業旅行で「ヨーロッパ10カ国」を回ってしまったそうです。
「ヘタリア」に縁のある国々を・・・。いわゆる「聖地巡礼」ってヤツです・・・w
(それにしても、「セレブ」すぐる・・・)
その中で、「スウェーデン」に関連して、“世界で一番「臭い」缶詰”として有名な【シュールストレミング】を現地で「開けて」みたそうです・・・w
その様子を「ニコニコ」に投稿しているのですが、その時に汁がこぼれて思わず
“汁は「自重」なんだけど・・・”
と口走ってしまったんですが、私は思わず
“ヲタや・・・!”
と口走ってしまいました・・・www
「白旗」さんか「友人」かどちらか分かりませんが、普通のお嬢さんは「自重」とか使わないと思うのです・・・w
『秘密のケンミンショー』のコーナーに「隠れケンミン」とかいうのがあって、本人は気づかずにその地域独特の言葉遣いとかが出て、「出自」がバレてしまうのいうのがあります。
「自重」と言う言葉も「ヲタ」用語ですので、「腐」の方たちはくれぐれも「自重」されてくださいまし・・・w
ちなみに、なんでそんな「無謀」なことをしたかというと、「スウェーデン」の紹介に「シュールストレミング」が出ているからだそうです。
というわけで、その「動画」です。長いのですが、問題の場面は「6分」過ぎですw
ヘタリア聖地巡礼の旅~スウェーデン編~
もうひとりの熱いファンは、意外にも男性で、「ヘタリア」の「キャラソン」をモノマネで歌っている「うたのおやぶん」さんです。
スレンダーないい男の子で、「声優」さんと「役者」さんの卵のようです。
大人気だそうですが、意外にも元々「音痴」なのでそれの克服のために始めたそうです。
でも、機材とか「本格的」ですね・・・!
その彼の「動画」です。
【APヘタリア】ワルツ第1番ニ長調 「貴族円舞曲」【歌ってみた】
ニコ動らしからぬ、「お上品」で「お優雅」なコメントたちに感動します・・・w
「ヘタリア」の人気は「海外」にも飛び火しているそうです。
「チリ」のファンの子が、アメリカのファンサイトで「擬人化」されていることをどう思うか世界中のファンに聞いたそうです。
数百のコメントが寄せられたそうですが、意外に「好意的」なものが多かったようです。
☆個人的には、アメリカの描かれ方は大好き。不快に感じることはありません。~アメリカ人
☆イギリスの眉毛の太いのは変。それ以外は見事に表しています。~イギリス人
☆中国はとても正確で真実を突いていると思います。~中国人
☆このマンガはひとをよりやさしく、そして寛容にさせてくれる。~ロシア人
などなど・・・
さて、このヘタリア人気について考えてみました。
まずは、「擬人化」ということでしょう。
「国」や「国民性」を【擬人化】するという発想の意外性が魅力のひとつであることは否定できないでしょう。
番組では、
【ミラクル☆トレイン】(京王沿線の駅)
「月島 十六夜」 「六本木 史」 「都庁 前」など
【理系男子。】(元素記号)
「軽井 空也(He)」 「灰原 元気(Ca)」 「水ノ素 爆(H)」
「輝 銀次郎(Ag)」など
【カレンダーボーイ】(祝日)
「クリスマス」 「敬老の日」 「こどもの日」 など (「振り替え休日」はシュールw)
を挙げていましたが、イマイチな感じでした・・・orz
もうひとつのポイントは、擬人化されたキャラの「たち方」だと思いました。
「国(国民性)」の擬人化そのものは、決して全く意外という訳でもないと思います。
ただし、もし「西洋人」がしたら、きっとそのキャラたちはもっと「シリアス(深刻)」で「シニカル(皮肉っぽい)」ものになっていたと思うのです。
それを、コミカル(ヘタレ)なキャラにしたところが、“平和に育った”「日本人ならでは」だと思うのです。
「戦争」という最もシリアスな局面においても、どこか「楽観的」な構えを崩さないところが日本的な「前向き」な姿勢の表れなんだと思うのです。
一見ふざけているようでいながら、“肩の力を抜いて”問題にあたるという姿勢こそが実は、問題解決のひとつの「選択肢」ではないか、それも、案外「効果的」な、と思ったりもします・・・。
マグネ・トークの中でひとりの女性(声優さん)が、子ども時代の「ヒーロー」として『セーラームーン』の【タキシード仮面】を挙げて、かつては「完全無欠」だったヒーロー像が変化していることを指摘していました。
昨今の「おバカキャラ」もそうですし、ちょっと方向性は違うけど、“会いに行けるアイドル”「AKB」の人気のように、「完璧」ではなく「ヘタレ」な部分に「人間味」を見出したり、「親しみ」をより重要な要素と感じるように、「成熟期」の社会が変化していると言えるのではないでしょうか・・・?
そうしたどこか「不完全」なキャラに、女性たちは「母性」を投影することが出来るのではないでしょうか・・・?
そういう「不器用さ」を見せつつ、シリアスな局面でも「懸命」に生きようとするキャラたちに、胸をキュンキュンさせるのではないでしょうか・・・?
つまり、ヘタリアを愛する女性たちは、ヘタリアのキャラたちに「萌え」ているのです。
先ほどの声優さんも、ふと
“自分の中の「理想」に近い男の子を・・・”
と語っていました。
「オタク」と呼ばれる「草食系男子」たちが、”自分の中の理想的な女性”として「2次元の美少女」たちに求めるのと全く同じ構図で、「草食系女子」である「腐」たちが“自分の中の理想的な男性”を「ヘタリア」に求めているのではないでしょうか?
今や「この世の春」を謳歌するギャルを始めとする「肉食系女子」たちとの熾烈な「恋愛戦争」(圧倒的に「女子有利」)に飛び込めない“心優しい”「草食系男子」は、理想的な女性として「2次元」の美少女たちに心の平安を求めるのでしょう・・・。
註)ココで言う「理想的」とは、「妄想的」と置き換えてもいいかもしれません・・・。
そこで、ふと思ったのは、昨今何かと話題の「歴女」の皆さんの急増の一因に、やはり「キャラ」の影響が見逃せないと思うのです。
ゲーム(パチンコなども)などで、実在の「戦国武将」を思い切った「キャラ化」したことが、女性たちを目覚めさせたのではないでしょうか・・・?
今までの「男」の目線では「実在」の戦国武将のキャラ化など、考えられないことでしょう・・・。
「実在」ゆえに、「史実」などに囚われがちですし、大体が「豪傑」とか「男臭い」「泥臭い」発想しかないと思うのです。
それが、まるで「歌舞伎町のホスト」かと見紛うばかりの「キラキラ」した派手なキャラクターが、女性たち(どちらかというと「肉食系女子」それも「M」?)の脳天を思いっ切りひっぱたいたのではないでしょうか・・・?
というわけで、「ヘタリア」も「歴女」も、女性たちの【萌え】の結果だというのが、私の結論でした・・・m(_ _)m