好奇心旺盛なおばさんのワクワク日記

勉学優先のセン業主婦!
遠くに見える富士山を眺めつつ、ワクワクしながら学習などにいそしむ日々を書き綴っています

『下学集』に「ヤマトタケノミコト」

2022-05-27 23:57:53 | 漢文・漢字
 1日中古辞書を漁っていたら、素晴らしいものを見つけました。
 『下学集』器材門の日本武尊に「ヤマトタケノミコト」と仮名が記されていたのです


(寛永20版)


(東麓破衲 [編] [出版年不明])

 江戸期の文献ではたまに確認したことがあるのですが、この『下学集』は室町時代に成立した辞書です。
 日本大百科事典に「1444年(文安1、室町時代)の成立とされる。天地から言辞、畳字に至る18の部門に、日常に用いる漢字漢語を中心として約3000語を分類する。室町時代には盛んに利用されていたらしく、慶長(1596~1615)以前の古写本だけでも30以上現存する。」と記されています。

 盛んに利用されていた辞書であるなら、室町時代には「ヤマトタケノミコト」というのが一般的な認識だったのだと思われます。

 「ヤマトタケノミコト」と読むべきというのは恩師の説なのです。先生は既にご存知のことと思われますが、こういった形で先生の説の裏付けとなる文献の確認をできたことはとっても嬉しいです。

 と、考えて気をよくしていたのですが、版本にある仮名では無理なのかなぁ~? 自筆本でなければ、版本を作る際に書き加えた可能性があるかもって言われたら反論できない? 

 「跉跰」の用例を《大方等大集經》で確認する事ができました。現在調べた範囲では、最も古い例になります。
 《大方等大集經》は曇無讖(385―433)らによる譯で、「跉跰」があった卷第二十四は 北涼天竺三藏曇無讖譯と記されています。

 かなり遡れました

 
コメント
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