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オバマ大統領の「大統領令」の中身

2010年02月10日 14時50分07秒 | 海外情報

日本で報道されない「大統領令」の驚くべき中身
堀田佳男の「オバマの通信簿」【28】
1月11日、オバマ大統領はある「大統領令」に署名した。内容は「知事評議会の設立(EO13528)」というもので、タイトルだけを見ると地味である。
(前置き部分省略)
オバマ大統領が1月に署名した大統領令はオバマ政権発足以来39本目だった。内容は「知事評議会の設立(EO13528)」というもので、タイトルだけを見ると地味である。日本のメディアが拾わないわけである。けれども、知事評議会という名前からは想像もつかない内容が盛り込まれており、関係者に大きなインパクトを与えた。

実はこれまで戦争や紛争などに出動していた米軍を、大統領の監視下で国内でも自由に配置・出動できる決定をくだしたのだ。アメリカは連邦政府と州政府の境界がはっきりしており、多くの知事や市民は軍隊が州内の諸事に関与することに反対している。

日本でも、戦時下でない時に制服を着た自衛隊がそこかしこにいたら、威圧感を感じることだろう。昨夏の州知事会でもこの議案は却下されている。

これまで米軍は、対外的な脅威に対して出動する軍隊という見方が一般的だった。国内の治安については州兵や警察が対応するという不文律があった。南北戦争後にできた民警団法という法律は、まさしくその不文律を規定しており、陸軍や空軍を国内で使用することを違法とした。

それが今世紀に入ってから災害の復興支援やテロ対策といった分野で、国内における軍隊の出動が求められるようになってきた。しかし、アメリカ国内ではこれまで何年も議論されてきた内容で、大統領の一存で簡単に決められる問題ではない。

この分野に詳しい弁護士のマシュー・ハマンド氏は、

「軍隊と警察は明らかに違う役割を担っています。国内で軍隊が配備されると、警察との境界があいまいになって軍隊のシビリアンコントロールを崩壊させかねません。そうなると米軍の機能にもダメージを与えかねないし、軍隊そのものの任務に支障をきたしかねません」

と、今回の大統領令に異をとなえる。

実際に発令された「知事評議会の設立(EO13528)」を入手して読んでみた。

A4で3ページの長さで、5節に分かれている。冒頭には合衆国憲法のもとで保障された大統領の特権として発令する、とある。そして連邦政府と州政府の連携を深めるための大統領令であると冒頭に記されている。

連携を深めるという目的で、オバマ大統領はまず知事評議会という組織をつくった。自らが全米50州の中から10州の知事を選択し、国防長官や国土安全保障長官といった連邦政府高官も組織に含める。

つまり、知事評議会という組織を通して連邦政府と州政府による国防の一体化を図るつもりなのだ。二者を「シンクロ」させることが真意と受けとれる。その中の目玉が「米軍の国内配備」なのである。

大手メディアもほとんど報道していないが、アメリカの一般市民からは反対意見がブログやツイッターなどで数多くだされている。

その一つにはこうある。

「アメリカ大統領は米軍の最高司令官である。今回の大統領令はこれまでの大統領の権限の枠を超えることになりかねない。権力の乱用という点に市民はつねに気をつかわなくてはいけない」

別のブロガーも批判している。

「これほど重要な案件を大統領の一存だけで決めてしまうことは民主主義の冒とくです。大統領令は発令後すぐに効力を持たせられる点で貴重である一方、独善的な政治力を発揮することになりかねません。議会で法案として提出し、十分に議論を重ねてから決めるべきでしょう」

1月に発令された「知事評議会」の設立は、名前からは想像もつかない内容が含まれていた。市民が反対意見を出しても、この大統領令はそのまま生かされるだろう。

民主主義の世界であっても大統領令という特権によって、上からモノが決まってしまう現実を見せつけられた思いだ。


以前から米軍を国内に配置しようとしているとか、すでに配備しているとか言う噂を、書いておられるブログがあったけれど、これまでは噂に過ぎなかったのだろうか?
今年1月ついに正式に、米軍を国内の治安の為に何時でも用いられるように、大統領令を出したと言うことなのだろう。
アメリカは何時暴動が起きるか、予断を許さない状況に有ると言うことなのだろうか?
ちょっと気味の悪いニュースである。

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89 コメント

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原典を添付 (ysJournal)
2010-02-11 03:51:48
http://www.whitehouse.gov/sites/default/files/2010executive_order.pdf

この大統領命令は、州をまたがる災害を念頭に置いて出されたものだと思います。災害を受けた、もしくはテロの被害にあった州の知事の要請によって、連邦と他州の援助がスムーズに出来る様にと交付されたもののようです。

最後の所に、現存する法律に優先しない事が明記してありますので、市民に対する軍隊の出動は出来ません。

オバマ大統領が出した命令の中で、キューバの米軍基地ないににあるテロリスト収容所閉鎖命令が有名ですが、命令では先月中に閉まってないと行けないのですが、具体的な進展がないままです。

大統領命令の権限範囲等については勉強不足なので、これ以上のコメントは出来ませんが、堀田佳男の心配は杞憂だと思います。

オバマ大統領の政治信念(何だか分からなくなってきてはおりますが)から言っても堀田佳男の心配は当たってないと思います。災害時のスムーズな活動の方は、ぴったりなので、そういう事だと思います。
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ysJournal様 (和久希世 )
2010-02-11 07:44:20
コメント有難うございます。
御提示のURLは残念ながら開きませんでした。
オバマの今回の大統領令が、仰るように災害対策だけのものだったら良いですね。
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和久希世 さま (kaetzchen)
2010-02-11 08:22:37
リンクを右クリックして,マイドキュメントあたりに保存して,Adobe Reader を起動してローカルで見られると良いのではないかと思います.恐らく,CPU や HDD やメモリが足りないとか,マザーボードやビデオカードの性能が追い付いていないせいじゃないかと想像されます.

# 私の自作機も自作ノートも2世代前の DDR2 なんですが.(^_^;)技術屋なので30年前からもっぱら自作です.買ったのは Mac くらいかな.そうそう,Mac の場合は Shift + クリックです.

私はマイドキュメントの中を細かく /jpg/ とか /pdf/ とか /excel/ などと分けて,さらにサブディレクトリを /2009/,/2010/,/2011/ などと分類して,そこへ保存するようにしています.

# 基本的に「秀丸エディタ」で作成したテキストファイルや .html ファイルが中心ですけど.

なお,先日の .flv ファイル再生ソフトは Flavie http://www.raky.net/soft/ をお薦めします.PCの性能や回線の速度が追い付かないと,「開く」のは技術的に無理です.(あとはウイルスバスターの欠陥の可能性もあります.ノートンかカスペルスキーにしましょう)
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kaetzchen様 (和久希世)
2010-02-11 11:17:42
コメント有難うございます。
お示しいただいた方法で、adobeで読むを選びましたら、
エアファイルが破損していました。・・・・・
と言う表示が出てしまいました。

元々パソコンは、60歳を過ぎて始めたもので、これでも最初と比べたら大分使えるようにはなって、自分でも驚くほどなのですが、
新しい機能を取り込むような事は、私には無理のようです。

娘は初め、「ぼけ対策にブログでもしたら」とブログを開設してくれたのですが、私が娘の予想以上にはまり込んだので、今度はブレーキが掛けたくて仕方ないようです。
だから新規の機能を延ばすことには協力してくれません。
ツイッターというものもやってみたいと言っても、娘がやめとけと言って同意してくれません。
これからも見得る範囲で、ぼちぼちとやって行く所存です。

色々と御教示いただきましたのに、頼りない事で申し訳有りません。
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別に新しい事ではないと思います (ejnews)
2010-02-11 13:03:22
ハリーケーンカタリナでも軍隊やブラックウオーター等の傭兵隊がニューオーリンズでウヨウヨしていた様ですし。1970年のオハイオ州ケント州立大学での反ヴェトナム戦争デモに州兵が駆り出され4人の学生を射殺し9人の学生に怪我をさせると言う事件もあったのです。
20世紀初頭の組合運動では軍隊が組合運動に対抗して駆り出されマシンガン等で組合員を射殺とか良く有りまして、アメリカ合衆国と言う国家は企業の利益は政府が警察や軍隊を動員して守るのですが民衆が民主主義の根本原理を要求してデモ等すると警察、軍隊を繰り出して鎮圧する国なのです。
例を挙げれば切が有りません。
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ejnews様 (和久希世)
2010-02-11 13:13:13
コメント有難うございます。
ニューオーリンズのハリケーンは大変だったそうですが、救助に軍隊迄出たのですか?
あの時はニューオーリンズはもう再起不能かと思わされましたが、今は元のように機能を回復しているようですね。

今回の連邦軍が何時でも出動できる態勢を用意したについては、ハイチの地震が教訓なのでしょうか?
はたまた?
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Unknown (ejnews)
2010-02-11 13:36:16
ニューオーリンズの白人地区は復興したようですが低地にある黒人地区は殆ど復興されていないようです。不公平で人種差別的ですね。
 ハイチの災害も起因では有ると思いますが災害時に活躍する州兵がイラクアフガニスタン侵略戦争で疲弊しているので、“いざ鎌倉”と言う時に(災害、外国の侵略、大規模テロ等)州兵の人数が足りない事が今回の決定の理由だと聞きましたが本当の理由は政治的エリートの知る事です。
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南部ですからありえることでしょうね (kaetzchen)
2010-02-11 14:06:15
>ejnews さん
確かに黒人地区は低地ですから,未だに下水道などは補修されていないままだとは予想がつきます.

州兵は基本的に「素人部隊」にほど近い「ベテラン」ですから,無理もないでしょう.

ejnews さんは恐らく知らないと思いますけど,ここ十年くらいの日本の自衛隊も不況のせいで新陳代謝が行われず,しかも「任期制自衛官」と呼ばれる18~26歳で採用される自衛官が民間への就職ができずに自衛隊に居残ってしまい,特に上等兵や軍曹にあたる「曹」の平均年齢が36.9歳から37.3歳へと上がり,この年齢層は子育ての時期なので余計に安定を求めて「公務員」であることを求めるようです.

>和久希世 さま

もしかすると,パソコンが古くなっている可能性が高いですね.つまり,ハードウェア的な原因で機能しなくなっている可能性が高いです.

私でも1~2年に1回は作り直します.これがないと生活にも仕事にも影響しますから.ましてや一般の方でメンテナンスの知識がない場合,おおよそ2~3年が限界じゃないかなと考えることが多いです.教会のパソコンも作り直しました(自作だとすごく安くつくので).

ユーザー名とパスワードの一覧なんかをまとめたり,文書で作っておくと,もしもの時のクラッシュに備えられるんじゃないかなと.(^_^;)

ノートPCはあくまで「携帯用」ですから,数年使うことを考えたら,きちんとしたタワー型の液晶画面が20型以上で内蔵ハードディスクが最低 500GB~1TBのものをお薦めします.
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お休みになる前に (kaetzchen)
2010-02-11 14:23:15
>和久希世 さま
話題とはずれてすみません.

今晩,お休みになる前に以下の2つをされてみては如何でしょうか.

1)スタート→プログラム→アクセサリ→システムツール→ディスク クリーンアップで,詳細オプション→システムの復元→クリーンアップ→はい→下の行の OK をクリック

2)同じくシステムツール→ディスク デフラグ ツールで「分析」→もし「最適化」が必要と診断されたら,そのまま「最適化」を押して,朝まで放ったらかしておいて下さい.
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ejnews様 (和久希世)
2010-02-11 14:37:40
ニューオーリンズの復興は、白人地域だけなのですか。
白いアメリカ人にとって黒人は元々奴隷なのですから、どうでも良いと言うことなのでしょうが、それでは国中に不満が鬱積してしまうでしょうね。
それを押さえる為に軍隊も必要になるとしたら、そのお金で黒人の為になる対策をしたら好いのにね。
でも、眉に火がつくまで動けないのも、人間かもしれませんし・・・・・

アメリカには何とか立ち直って、健康な国になって欲しいものです。
日本が何でもかんでも、アメリカに盲従させられるのは嫌だけれど、でもアメリカが混乱してしまったら、世界が混沌となりはしないかと心配です。
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