森って?林って?林業って?!

小さなことから知ってほしい。
こちらは公益社団法人静岡県林業会議所のブログです。

情報機器を活用した森林経営計画と林業経営-6-

2013-08-06 17:56:59 | イベント
は~い、その6でっす。

◆山の印

山に入ると、時々、木に印が付いていたりします。
最初は、なんだろう?と不思議に思っていました。
この印、ここからこっちは私の山!ここからあっちは誰々さんの山!という、所有している山の境界の印です。

印も様々。
色々あります。
わかる人には一目でわかる、この印。
わからない人には…わからないので、私は印を見ても、まったくわかりません(苦笑)。

2003年に、11代当主の善三郎さんから林業経営を引き継いだ吉田正木さん。
三重県内の六市町に、森林が点在しているしているそうです。

昔々は、それぞれに管理人をおいて、それぞれ管理していたとお話してくれました。
11代当主の代に、管理人制度をやめて、職員による森林管理へ変更したとのこと。

家をたくさん持っていて、家政婦さんがそれぞれいる、みたいな感覚…
すごいなぁ…と思いました。ハハハ


◆境界の管理

境界の手掛かりとして6つ挙げてくれました。

1.墨汁、ペンキによる印
2.古い切り株
3.雑木の中切り
4.樹種の違い
5.樹齢の違い
6.枝打ちの有無

どうしよう…
自分が山を引き継いだと仮定して(山は持っていないけれど)、きっと私はどれもわからない…(涙)

意外だな、と思ったのが、墨汁。
木にしみ込むのかな?
雨で流れず、残っているんだなぁ~と感じました。

11代当主の代で、墨汁から白いペンキにかえて、幹の一面だけではなくて、ぐるりと一周するような形で印と屋号を書いているそうです。
↑確かに、ペンキだけだと、わかりにくい。
吉田代表は、”初めて山に入った人でも、一目でわかる状態にしている”そうです!!オォー


”中切り”という言葉がよくわからなくて、チェンムどのに聞いてもわからず(泣)
ある程度育って伸びた木を、途中で伐ってしまうことなのかな?
地上何mとかで…?
茶業ではよく行うのかなぁ?農業の方で、この言葉がヒットしました。
結局、調べたけれど、これはよくわからなかったです。ゴメンナサイネ


切り株と樹種と樹齢についは、
”似たような条件の山林で、だいたい同じような時期に、間伐したり、同じような樹種を植林していたりするので、手掛かりとしてはわかりにく”と、吉田代表。

↑この話をしたときに、会場から「あ~(わかる、わかるぅ)(確かにそうだよねぇ)」という声が!!!
皆さん、苦労されているようですね…境界管理について…。


◆図面

”手書きの図面が山のように積まれていた”
”どれがどこの山のどの場所なのか、わからない”
というお話をされていました。

手書きの施業図や図面はあるものの、測量は一部にとどまっていて、どれが正確なものかわからなかった…
というお話もされていました。

「図面あるのに、なんで?」と最初に思ったのですが、見せていただいた資料で、あぁ~納得。

どれが正確なのか?
どれが正しい位置なのか?
どれが正しい形状なのか?
どんな風に不確かなのか?
色々と不明事項が多すぎて…
結果、国土地理院などの地形図に、位置を落とし込めない!!と。

形状はだいたい合っていても、位置が正しくかったり、わからなかったり
位置はわかっていても、形状が正しくなかったり

山を管理する、というのは、とっても大変…と、改めて思いました。


というお話で、本日は終了。
次回は、情報化への取組みからはじまりはじまり。

では。