Mrs.ベリーのVeryな一日

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News from Paradise―プライベートフォト&エッセイ

2010年10月20日 13時25分56秒 | ベリーの感想文(本・映画)
News from Paradise―プライベートフォト&エッセイ
よしもと ばなな,パトリス ジュリアン
にじゅうに
天気       ほんの少しだけでもほとんど




よしもとばなな  パトリス・ジュリアン 著 : News from Paradise―プライベートフォト&エッセイ
を、読みました。



小説家よしもとばななと、ライフスタイリストのパトリス・ジュリアンの往復書簡のエッセイ。
足掛け3年のメールのやり取りで、二人の生活はすこしずつ変化する。
よしもとばななは出産をし、育児を体験を重ねてゆき、
パトリス・ジュリアンは、オーナーシェフを務めたレストランを閉じ、
新しい生活を始める。
フランス人の見つめる日本の姿、小説家が感じる日本の空気を、
独特の感性で、綴るフォトエッセイ。


パトリス・ジュリアンは、禅に精通している、日本が大好きなフランス人。
彼が思いついた、この本のタイトルには“Paradise”という文字が入ってますが、
読んでいて私が感じたのは、彼らが死守しようと、しているのは、
“Paradise”ではなくて、“sanctuary”なんじゃないか?
そう思えるほど、人生においての一秒一秒に、自分の理想の姿を追い求めています。

私には、ライフスタイルというと、セレブ奥様雑誌的なものが一番に連想されて、
生き方がいろんな商品情報にきれいにすり替わっていくもの。という気がしますが、
彼らがストイックにも見えるほど、切実にしかし穏やかに求めているのは
本物のライフスタイルで、それは禅寺の僧侶のごとき真摯さです。

私の鈍感な部分は、彼らの繊細さが理解できないのですが、
私の中にもわずかに存在する、繊細で敏感な部分は彼らと同感でした。
美意識や、対人感覚の鋭さが私には新鮮で、いろんな刺激を感じた本でした。
「愛をもって闘おう 自分のパラダイスを守るために。」
表紙に書かれた一言は、誰の心にも強く響くのではないでしょうか?