こうして日の出を拝むのは何年ぶりだろう。
ホテルを朝出る頃は、天候を危ぶんでいたが、ラッキーだった。
地元の方もこんなに見られるのは珍しい、ご案内した甲斐があると逆に喜んで頂いた。
こうして期せずして自然の美しい現象に出くわすと、何だかおのずと手を合わしたくなるから不思議である。
日本の昔の人たちは、良く朝日に対して拍手(かしわで)を打っていたというが、そうした厳(おごそ)かな気分が日の出にはある。
我が身のこととしてもそうだが、今の日本は何やら日々慌しく、こうした自然の摂理に合わせた生活リズムというものから、知らぬ間にかけ離れてしまった。