長浜の町がこのように一望できる。
愛媛県下で最も大きな河川である肱川の河口の町の様子が手に取るようだ。
そして、大きな川の割には河口部の平野が殆ど無いに等しい。
例えば、四国三郎と異名を取る吉野川などは、広大な河口部のデルタに、県都徳島市のみならずの市町をいくつも抱えている。
これは、肱川が地理学用語で言うところの“先行河川”であるため、広い平野が出来なかったことによる。つまり、隆起速度よりも浸食作用の方が大きいために、V字谷が形成される。(肱川河口の新長浜大橋から上流方向を眺めるとそれがよく分かる。)
しかしその独特な地形こそが、実は地域気象として世界的にも類例の少ない“肱川嵐”という現象を生む元となる。