かつての宇和町小学校には、運動場が三面もあった。
この校舎群に囲まれた第二運動場で運動会などが行われていた。
第一運動場は左側に見える第一校舎に平行した細長い空間が、その左側にあって遊具などが置かれていた。
右側に見える第三、第四校舎の向こう側に、最も広い第三運動場があって、現在の鉄筋校舎はそこに建てられた。
従って、この木造校舎群が解体あるいは移築撤去されて、その跡が現在の運動場。
旧第一運動場プラス第二運動場プラス校舎跡地の広さ。
この宇和町小学校の保存運動があったのは昭和末期だったが、この全容がもしあのまま残っていたら、今頃は重要文化財だったに違いない。
歴史に“もし”はナンセンスだが、それでも仮にそうなっていたら、道後温泉本館と同じく、現役の重要文化財として学校施設としても最高の教育効果があったに違いない。
因みに、中央に見えている長い渡り廊下が俗に「百間(ひゃっけん)廊下」と呼ばれていたもので、現在の雑巾がけレースの行われる第一校舎の長い廊下のことと間違う方も居て、困りモノである。