バイク工房内の出来事。

バイク選びやメンテナンスのヒントを見つけていただければ。

サドルバッグはNGです!

2020-03-28 | 間違いだらけのバイク選び
バイク購入時に導入するアイテムとしてメジャーな1つがサドルバッグだと思います。
当店では長らくこのサドルバッグをNGアイテムとしてご案内しております。



スペアチューブやタイヤレバー等を携行するのに、バッグは必要だと思います。


そこで、どう携行するかちゃんと考えましたでしょうか?

お客様にお伺いすると 「えっ?」 「他にあるの?」 との感想が多いです。
多くは何となく流れでと言う感じで、店頭でも他のご案内は少ないようです。


一方!
バイクに対しては、運動性能や重量等が気になったと思います。
サドルバッグはこれらの性能を大きく落とすのです。

理由は2つ
1.メトロノームを思い出してください。
おもりのような物を上に動かすと動きが遅くなります。バイクで言うと動きが鈍くなります。
2.スタンディングや加速時にバイクが左右に振れます。
この際にハンドルから遠い所に重りを置くと揺り戻しが重く感じます。

さらに根本の問題として。
サドルバッグ自体を落とす方や中身を紛失する方がいらっしゃいます。
走行中には気付かない方が多くいらっしゃいます。

せっかく500g軽くなんてあっという間に吹き飛びます。
こんなにデメリットだらけです。


そこで、お勧めは!
まずはツールバッグです。


これが、一番重心が下がります
しかし、これはボトルケージに収納するので「夏場はWボトルで邪魔」と言う方もいらっしゃる。

そこで本命です。
トップチューブバッグです。

最近は6インチスマホが収納できるものまで増えてきました。


こんなに収納できます。


もちろん鍵や小銭も入ります。

常に目の前あるので紛失も防げます。
携帯が鳴って慌ててバッグバックから出すのに落として と、言う話も訊きますが。

目の前ですので、停車後にゆっくりと取り出しで下さい。

ただ、トライアスリートが「レースはここも補給食でいっぱい!」 という状態もおきます。
その際はサドルの下に逃がしては如何でしょうか?


のように、「ちゃんと考えて携行バックも真剣に売れ~~~」と自身に言い聞かせていますw

選ぶコツとして、バイクに似合うカッコイイもの! これは大切です。
サドルバッグと違うのは装着してかっこ良くなる事もあります。

小さいほどカッコイイです。(これは6インチスマホサイズで大きいです)

お疲れさまでした。
読んでいただきありがとうございます。 

12ヶ月点検 & ホース交換 「茶色の異物が・・・」

2020-03-26 | 点検、オーバーホール
暖かくなって、点検が増えてきました。
乗ってもらえる事が何よりも嬉しい事ですので、嬉しい季節です。

今回お預かりの車両はステムが短くハンドル周りのケーブルがごちゃごちゃしています。
そこでオイル交換も兼ねてホースを交換する事になりました。


画像のブレーキホースの間にいるアルミのパイプは、技術の足りない作業者、何もしないで納品したい事業者向けにメーカーが開発したパーツですが。
お客様にとっては邪魔でしかありません。

そこで、この際に無くしてしまおうと言う事です。

シフトケーブルアジャスターも現行のディレイラーには必要が無いので合わせて取り除きます。
ステムが短くなるアジア人には悪影響も出してしまうパーツです。

正直、ちなみに当店では、納車の前にハウジング交換をする事がほとんどです。
当店の納車スタイルでは邪魔でしかないので付けないで欲しい部品です。(価格も下がるのに。)

いずれにしても専門家が修正すれば良い事。その分私達の腕の見せ所ですw


ただ、今回は他にもイレギュラーな現象。
点検で問題発見!


ん?
いらなそうな物が見えます。茶色のもの。。。


クランクは良いのですが、ネジ山に塗られた物が回り込んだのか?ベアリングには絶対NGなスレッドコンパウンドがBB内部に回り込んでいます。


念の為、専門家達に確認したのですがやっぱり良くない状況。
基本、BBにも使用しない方が良いケミカルです。
車業界ではトルク管理でNGとなっています。

お客様と相談の上、スッキリと交換する事にしました。


今回はホース交換をする為にBBを外したので、ホース交換の技術料のみでBB交換の技術料は発生しません。


見比べて下さい。とてもスッキリしました。
ハンドリングも良くなりました。

バーテープを巻き上げて完了です。
作り手で見た目が大きく変わるのもバイクの面白い所です。

当店は持ち込み点検も喜んで受け付けております。
驚かれる事も多いのですが、基本断る作業はありません。
難題も、協力して解決できると思っています。

ぜひ、ご相談ください。

お疲れさまでした。
読んでいただきありがとうございます。 

まずは、一番大切なところから。 その2

2020-03-14 | 間違いだらけのバイク選び
前回はモールドの差をお話させていただきました。

今回は製造過程の抜粋です。










今回も前回と同じく3工場の動画のショットをまとめました。

動画を流してみるともっと分かりやすいのですが、まずは工程管理が1社だけ雑です

パーツの管理や扱い方法の差。
細かなパーツをいくつも重ねて仕上げる手法と、大きなパーツに工員がカッターで切れ目を入れる手法。
どちらがコストが掛からないかは一目瞭然ですが、個体差が激しくなるはずです。
私はビックリ、がっかりしましたが、品質を思い出し合点もしました。

動画では全てはわかりません。

しかし、1社だけ異質なので概念が違う事は理解できます。
そして全てがコストダウン方向に向いています。
そして、商品の質も他の2社より高いとは言えませんので、一定の推測はできます。


これらは乗り味や性能だけでなく、耐久性や安全性に一番直結する事です

お客様にとって一番大切な事を
「良い物を作る集団」と
「売れる物を作る集団」
がそれぞれ導き出した答えなのでしょう。

当店は専門スーパーではなく、個人の八百屋なので前者を求める方が多いと感じています。
こんな事も織り交ぜながら商品の説明をさせて頂いています。

まずは、お店選び。大切です。

お疲れさまでした。
読んでいただきありがとうございます。 


シャマル オーバーホール

2020-03-02 | 点検、オーバーホール
今回は、シャマルをお預かりしました。
初来店の方の持ち込みホイールです。

初見は綺麗なホイールで状態良さそう。と、思ったのですが。。。

分解すると

おお~~
結構きてる~

ん!
ん!
拭き取ってみると


残念ながら、シャフトが錆びています。
カセットボディーのベアリングを確認してみると、


水分で濡れています。
シャフトはアルミ製なので電蝕しても錆びと言われる状態にはなりません。

ただ、カセットボディーのベアリングのリテーナーはスチール製の為 錆びになります。
それが移ってしまっています。


裏面にはアルカリ系がこびりついています。
この個所では起こりませんが、アルカリ分を放置すると固着して部品が終了します。


今回、要因が水洗い洗車と確認でき。

対処は洗車方法の変更で簡単に実行できるので、シャフトを交換することになりました。


シャフト交換は当店では、100回のオーバーホールで1回あるか無いかで1%以下です。
納車時にお客様に合わせた説明が必要な商品だらけですので、私たちの役割は大切と自覚した作業です。

もちろん、原因のベアリングも交換し

クリーニングを行って組み付けて完成です。

カンパホイールオーバーホールは、是非お任せください。
持ち込みも基本お断りしていません。

みなさん!
水洗いと、泡洗いは、自転車には厳禁です!
これらは、レース現場のレース後のみに、部品交換前提で行う作業です。

お疲れさまでした。
読んでいただきありがとうございます。