バイク工房内の出来事。

バイク選びやメンテナンスのヒントを見つけていただければ。

PLASMA6RC クリニック及び組立

2023-10-28 | クリニック


TTバイクの製作です。

まずは、クリニックで形を仕上げます。

セッティングとの大きな違いは、乗り方をプレイヤーと作り上げていきます。
巷のセッティングは凝った物でも、最大公約数を集計するシステムに個人の寸法を入力してバイクを作ります。
「さーバイクは最高の集計システムで出来上がったから、あとは乗って馴染んでいって!」って、事です。
プレイヤー合わせるシステムだと思います。

何かの力を借りての作業では仕方のない事です。

当店の EPSクリニックは、あくまで人が主体でバイクは人に寄り添います。
全身の筋肉等の緊張を見ながら人が仕上がる場所にバイクをパーツを置いていきます。

サドル高さ、サドル前後、サドル角度から始まり。


ステアリング周りは、DHパッドベース台座の位置、上記画像のDHパッドベースの無数のポジション。
DHバーの角度、DHバーの高さ、長さ。
ブルホーンバーの長さ。

組み合わせが無数からベストを探していきます。
当店では、まずプレイヤーのスタイルと目標をお伺いします。
そして、当店概念の基本を探し出しお伝えします。

そこから、いくつかの乗り方をポジションを変えレクチャーします。
あわせて、希望のスタイルを作り出しプレイヤーにチョイスを求めます。

また、100km 超でも可能なポジションも設定して提案します。
今回はイケイケスタイル。元気な体で速く走れるスタイルをチョイスされましたw

ただ、ご安心ください。
保険を掛けた作り方をしますので、ロングランニング重視仕様への変更も可能ですww


各ライダーにお褒め頂ける、無数の設定からのゴールへの到達は。
しつこさが理由だと思っています。

良いと思ったら、その周囲を試して精度を高める。
その周囲に良いゾーンがあればその周囲を探す。
あえて失敗迄探し出します。
その、失敗と理解できロジックに説明できる経験がクリニックの質を高めて来たのだと思っています。

ありがたい楽しい作業です。

つづく

TTバイク セッティングの前に...

2020-12-07 | クリニック
前々回の続きです。

話は戻って。そもそもの考え方です。

TTバイクのセッティングの仕分けですが。
1.既にロードバイクの基本と、TTフォームが出来上がった方。
2.ロードバイクの基本を身に付けた方。
3.TTバイクがバイクスタートで慣れているが、ロードバイクの基本を持っていない方。
4.ロードバイクの基本を身に付けていないが、TTバイクを用意する
5.性能を求めない。楽しく嗜みたいサイクリスト。


と、分けたとしましょう。
5番は今回の趣旨からは外れますが、そもそも趣味です。
イメージ優先で楽しむのも、大人の嗜みとして大好きなスタイルです。


そして本題ですが、
1番がパフォーマンスが高いと思います。
次は2番になります。
残念ながら、経験では3番と4番の方は行き詰まります


全てにおいて会話と検証で判断する事が大切で、
クリニックのスタートになります。


当店では、嗜みでは無くパフォーマンスを求める初心者の方は。
ロードバイクでスタートする事を勧めています

なぜなら、トライアスロンTTバイクは。
一人のアスリートが複数のポジションを身に付ける事で優位になります。
それらすべては可変と定義すると、基本がロードバイクスタイルになります。


したがって、正しい可変を身に付けるためには、
正しい基本が必要になります


私が関わった数々のトップトライアスリートにも、トライアスロンスタートで行き詰るアスリートが多くいました。

一方
ロードバイクでしっかりと練習してきたアスリートは、
TTバイクも乗りこなせていました。


結論、急がば回れで。
TTバイクを用意する前にする事が沢山あります。

中途半場で用意すれば、そのパフォーマンスで打ち止まります
並行しての進行もお受けする事もありますが、TTバイクの仕上がり精度は変わります。


最近で言うと、安松選手も2年掛りで基本を身に付けています。
岩渕選手も基本から始めて今に至ります。

なぜかと言うと。
は次回で・・・


お疲れさまでした。
読んでいただきありがとうございます。 

クリニックです

2019-12-08 | クリニック
準備ができたバイクはクリニックに進みます。



当店の売りであるクリニックですが。
分かりやすく近いのは、フィッティングだと思います。
ただ、全く違うのは腕や体の各寸法は測りません。
角度や基本もありません。

サイクリングスポーツを各個人が快適に出来るように、筋肉の緊張を見ているつもりです。
つもりというのは、全体を見ていて抽象的になるので、あえて具体的に文章にすると上記が近いからです。

座り方、漕ぎ方、目線の取り方、ハンドルの持ち方等、本人の感覚を確認しながら快適なただ一つの場所を探していきます。
バイクよりも人のメカニクスを作っていく感じなので「クリニック」と表現しています。



実際に運動をしてもらいながら、こちらで各部が快適に動けるように調整とクリニックを同時進行させていきます。

快適なら速くて疲れない! したがって安全!
と、理解してるので最高に快適を目指し、毎回あえて悪い状態もテストします。
そうすることで、より精度を高めることができます。プレイヤーの勘違いも体感して頂けます。

この時に、主に全身の筋肉を見ているので分度器やスケールを当てられなく絵的には映えません。
自転車では個性的かもしれませんが、スポーツ全般で考えるとノーマルだと思っています。
野球で言うと、研究者よりも「バッ!」「びゅっ!」的な世界です。どの一流選手も言葉で表現すると似ているものの、個々の違いが面白いです。

今回はこの位で。。


完成形は。



お客様の希望でステムとハンドルを移植してます。
ベストはステム10mm変更です。
今回は、ハンドルとレバーのセッティングで近づけて終了です。

お疲れさまでした。
読んでいただきありがとうございます。