まだ10時過ぎだっていうのに、足がそろそろへたばって来ている。情けないのう。
とりあえず動けなくなる前に美術館を見ておこうと思う。
美術館って、けっこう内部での移動距離があるから、余力がある時じゃないとつらい。
プラハ城の西側正門の外側に、シュテルンベルク宮殿という建物がある。
そこが国立美術館の古典からバロック時代のヨーロッパ絵画部門らしい。
プラハにも博物館、美術館と呼ばれるところは多々あるのだが、
今回わたしが予定しているのは、こことミュシャ美術館だけ。
今から思えば国立博物館あたりは行っておくべきだったのか?
でも化石とか鉱物の見物に乏しい時間を割く気にもならないしなあ……。
ところで、仮にも国立美術館と呼ばれる建物の入口がこれってどうよ?

The entrance of National Gallary.
It looks like prison.....
監獄じゃないんだからさー。
OPENと書かれた赤い表示がなかったら、絶対引き返したくなる雰囲気。
この向こうに係の人はいたので、ここなんだ、とは一応わかるんだけどね。
別に正面玄関があるのかな。でもお城から来ようとしたらここが一番近い入口なのに。

Coloured terra-cotta by Robbia studio from Florence.
わたしの好きな彩色テラコッタがお出迎え♪
これはイタリアはフィレンツェのロッビア一族が作ったもの。彼らは相当勤勉に仕事をしたらしく、
作品数が多く、けっこうどこででも出会う。ニューヨークのトリニティ教会にまであったもの。

By El Greco.
エル・グレコ。大好きな画家というわけではないが、わりとあちこちで見かけるので
親しみは持っている。特徴的な絵だし。

Title:Interior of the old church in Delft.
Hendrik Cornelisz van Vlietというオランダの画家が描いた「デルフト旧教会内部」。
オランダの画家では何人か、建築物内部をこういう風にかっちり描く人がいるんだよなー。
他では見ない画題であり、画風だ。遠近法の練習か?と思うほど。
絵の主題としては地味だしねえ。
……しかし間取り好きのわたしとしては、妙に気になるのだ。



I've forgotten the title....maybe Italian.
これの情報は忘れた……。画家もタイトルも控えてない。
ただ、わたしの知っている画家ではなかった。イタリア絵画だと思う。
わたし好みのオトコなので撮ってみた。画題は、なんだろうなー。
おそらくは聖人で、何か書いてるから福音史家かなーと。
それぞれ鷲と牛が描きこまれているので、鷲の方は聖ヨハネで、牛の方は聖ルカかな。
まあ聖人というよりは、どう見ても職人っぽいんですけどね。
目ぼしいものは以上!
国立美術館という名がついてこのくらいの作品ではちょっと満足出来ないなあ。
少々裕福な一貴族がコレクションしたものを展示しているとか、
一都市国家の遺産とか言うのなら、このくらいでも、むしろその小粒さと素朴さに
好意も持つのだが。国立美術館であれば、もう少し頑張ってほしいところ。
加えて、展示と保存がどーもしょぼい。オカネないんだろうなあ。
でももう少し気の利いたところに飾らないと、絵の値打も下がるというものだよ。
まあ、それでも1時間くらいは見たのだ。
数はそれなりにある。初期ルネサンス、ネーデルラント派あたりの小品、中品がメインか。
しかし、あえて見なくても後悔しないレベルだと思う。
ほんと客がいない。すれ違ったのは10人程度ではないか。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
国立美術館の1階に安直な食堂があった。
足もイタイし、正午も近いし、ここでお昼を食べようかな。
美術館の食事処にしては実にワビしい感じだが、プラハ城まで戻ってからにすると
食事処は混んでいるだろうし、ここなら多分安い。食堂と売店の中間くらいのイメージ。
美術館ちゅーのは基本的に都市の顔なので、普通はそれなりのレベルの飲食店を入れるのだが。
「何か食べるものありますか?」と訊いてみる。食事が出来るかという意味で。
そうすると「グラーシュはどう?」という返事が返って来る。
おお。サンドイッチ程度じゃなくて、グラーシュもあるのか。願ってもない。
イエス、グラーシュ、プリーズ。
グラーシュというのはハンガリー料理と紹介されることが多いが、
チェコでもごく一般的な食べ物だそうだ。初めてのチェコめし。
……こういう売店もどきで最初の出会いを果たすのに不安はありますが。

goulash.nice!
ほほう。ビーフグラーシュとはこういうものか。……そんなに豪勢なものではないな。
スプーンですくって一口食べてみる。
……おや?……美味い。
突出した味ではないんですよ。基本ビーフシチューなので、ビーフシチューの味。
そのせいで慣れているのか、するっと体に入っていく安心感。
自分でも、おやおや?と思うほど、2杯目3杯目とさっさかスプーンが動く。
普通に美味しいなあ。外国の食事って、美味しいと思ってもどこかちょっと突きあたる成分を
感じたりするものだが、ちっともそういう部分がない。安心出来る味。
グラーシュと一緒に出てきたパンにソースとして付けて食べると、
……あ、これはいくらでも食べられるわ。
他のチェコめしが全滅でも、これがある限り餓えることはない。
ぺろぺろ食べてごちそうさま。グラーシュ+ミネラルウォーターで110コルナ。(≒580円)

A courtyard of the National Gallary.
食堂がある中庭。人がほとんど通らなくて、実にさびしー感じです。
さて。お城へ戻るか。
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とりあえず動けなくなる前に美術館を見ておこうと思う。
美術館って、けっこう内部での移動距離があるから、余力がある時じゃないとつらい。
プラハ城の西側正門の外側に、シュテルンベルク宮殿という建物がある。
そこが国立美術館の古典からバロック時代のヨーロッパ絵画部門らしい。
プラハにも博物館、美術館と呼ばれるところは多々あるのだが、
今回わたしが予定しているのは、こことミュシャ美術館だけ。
今から思えば国立博物館あたりは行っておくべきだったのか?
でも化石とか鉱物の見物に乏しい時間を割く気にもならないしなあ……。
ところで、仮にも国立美術館と呼ばれる建物の入口がこれってどうよ?

The entrance of National Gallary.
It looks like prison.....
監獄じゃないんだからさー。
OPENと書かれた赤い表示がなかったら、絶対引き返したくなる雰囲気。
この向こうに係の人はいたので、ここなんだ、とは一応わかるんだけどね。
別に正面玄関があるのかな。でもお城から来ようとしたらここが一番近い入口なのに。

Coloured terra-cotta by Robbia studio from Florence.
わたしの好きな彩色テラコッタがお出迎え♪
これはイタリアはフィレンツェのロッビア一族が作ったもの。彼らは相当勤勉に仕事をしたらしく、
作品数が多く、けっこうどこででも出会う。ニューヨークのトリニティ教会にまであったもの。

By El Greco.
エル・グレコ。大好きな画家というわけではないが、わりとあちこちで見かけるので
親しみは持っている。特徴的な絵だし。

Title:Interior of the old church in Delft.
Hendrik Cornelisz van Vlietというオランダの画家が描いた「デルフト旧教会内部」。
オランダの画家では何人か、建築物内部をこういう風にかっちり描く人がいるんだよなー。
他では見ない画題であり、画風だ。遠近法の練習か?と思うほど。
絵の主題としては地味だしねえ。
……しかし間取り好きのわたしとしては、妙に気になるのだ。



I've forgotten the title....maybe Italian.
これの情報は忘れた……。画家もタイトルも控えてない。
ただ、わたしの知っている画家ではなかった。イタリア絵画だと思う。
わたし好みのオトコなので撮ってみた。画題は、なんだろうなー。
おそらくは聖人で、何か書いてるから福音史家かなーと。
それぞれ鷲と牛が描きこまれているので、鷲の方は聖ヨハネで、牛の方は聖ルカかな。
まあ聖人というよりは、どう見ても職人っぽいんですけどね。
目ぼしいものは以上!
国立美術館という名がついてこのくらいの作品ではちょっと満足出来ないなあ。
少々裕福な一貴族がコレクションしたものを展示しているとか、
一都市国家の遺産とか言うのなら、このくらいでも、むしろその小粒さと素朴さに
好意も持つのだが。国立美術館であれば、もう少し頑張ってほしいところ。
加えて、展示と保存がどーもしょぼい。オカネないんだろうなあ。
でももう少し気の利いたところに飾らないと、絵の値打も下がるというものだよ。
まあ、それでも1時間くらいは見たのだ。
数はそれなりにある。初期ルネサンス、ネーデルラント派あたりの小品、中品がメインか。
しかし、あえて見なくても後悔しないレベルだと思う。
ほんと客がいない。すれ違ったのは10人程度ではないか。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
国立美術館の1階に安直な食堂があった。
足もイタイし、正午も近いし、ここでお昼を食べようかな。
美術館の食事処にしては実にワビしい感じだが、プラハ城まで戻ってからにすると
食事処は混んでいるだろうし、ここなら多分安い。食堂と売店の中間くらいのイメージ。
美術館ちゅーのは基本的に都市の顔なので、普通はそれなりのレベルの飲食店を入れるのだが。
「何か食べるものありますか?」と訊いてみる。食事が出来るかという意味で。
そうすると「グラーシュはどう?」という返事が返って来る。
おお。サンドイッチ程度じゃなくて、グラーシュもあるのか。願ってもない。
イエス、グラーシュ、プリーズ。
グラーシュというのはハンガリー料理と紹介されることが多いが、
チェコでもごく一般的な食べ物だそうだ。初めてのチェコめし。
……こういう売店もどきで最初の出会いを果たすのに不安はありますが。

goulash.nice!
ほほう。ビーフグラーシュとはこういうものか。……そんなに豪勢なものではないな。
スプーンですくって一口食べてみる。
……おや?……美味い。
突出した味ではないんですよ。基本ビーフシチューなので、ビーフシチューの味。
そのせいで慣れているのか、するっと体に入っていく安心感。
自分でも、おやおや?と思うほど、2杯目3杯目とさっさかスプーンが動く。
普通に美味しいなあ。外国の食事って、美味しいと思ってもどこかちょっと突きあたる成分を
感じたりするものだが、ちっともそういう部分がない。安心出来る味。
グラーシュと一緒に出てきたパンにソースとして付けて食べると、
……あ、これはいくらでも食べられるわ。
他のチェコめしが全滅でも、これがある限り餓えることはない。
ぺろぺろ食べてごちそうさま。グラーシュ+ミネラルウォーターで110コルナ。(≒580円)

A courtyard of the National Gallary.
食堂がある中庭。人がほとんど通らなくて、実にさびしー感じです。
さて。お城へ戻るか。
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