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英語脳をつくる!~日本人はいかに効率良く英語を学べるか~

英語学習に関する事いろいろです。日本人がいかにすれば実用英語を身に付けられるか、その最短距離を考察!

英語コラム(15)

2006年01月26日 | コラム
動詞の‘seem’は、話し手が、あることに対してどんな印象をもっているのか、その様子を述べる述語として使えますね。例えば、‘It seems that John loves Mary.’「ジョンは、メアリーが好きみたいだね。」、という風にです。

そこで、学校で文法を教わる際に、よく、「‘it’=‘that’節」、とかいう構文を習ったなあなんて、ずっと以前にふと思い出しました。 (‘it’が、仮主語とか形式主語とか呼ばれるアレですよね。) そこで、この‘seem’の構文は、きっと、「‘it’=‘that’節」なんだろうと思っていたんですけど、ある日、よく考えてみるとちょっと変かな、と思い始めたんですね。

‘seem’の主語になっている‘it’が、仮主語とか形式主語とか呼ばれるものだったら、‘that John loves Mary’は、主語の位置に帰してやって、例えば、‘That John loves Mary seems.’なんて、言えるかな、と思って、知り合いで、英語を母語とするヒトに訊いてみたら、全くダメで言えないということでした。

何でだろうと考えてみても、結局、妥当な説明が見あたらないから、例外扱いということなんでしょうか。と言うよりも、ある意味、うまく説明することにこだわってもしょうがないとも言えるし。結局、正しく使える限りにおいては、マルっと、「暗記」してしまうのも有効な方法であることに異論はないわけですからね。英文法にその辺の選別基準をどう考えているのか、ハッキリしたものがあるとよいんですけどね。

学校で習った構文では、こんな感じのものは、他にもよくあります。‘John is said to be honest.’「ジョンは、正直者だと言われている。」の場合、‘John’は、受身文の主語なんだから、能動文にもどしたら目的語になるはずだよな、とか考えて、‘They say John to be honest.’なんて言えるかな、と思っていても、やっぱり、言えない、ということです。

その一方で、似たような受身文の構文として、‘John is believed to be honest.’「ジョンは、正直者だと、信じられている。」なんてのもありますが、これは、‘They believe John to be honest.’なんてやっても、OKなんです。

学校で習う英文法って、役に立つなとは思っている一方で、結構、例外扱いになっているような構文も意外に多いから、だったら暗記してしまった方が早いのではないか、と思うことが多かった記憶があるんですけど、実際、そうやってひいひい言いながら暗記してきたのは自分だけでしょうか。

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英語コラム(14)

2006年01月26日 | コラム
「完了形」は、上手く使えれば、それに越したことはないんですけど、意外と、なかなか使う機会がなかったりする表現です。

‘I know him.’と言えば、ただ単に、「彼を知ってる。」、になるけど、どのくらいの付き合いがある上で、「知っている」、なんてことになるのか、その程度は定かではないんですね。でも、一方で、‘I have known him.’と言えば、「彼とは、以前からの知り合いだ。」、という、よく英文法の解説本なんかで説明される、「時間の長さ・幅」、という概念が盛り込まれるわけですね。

しかし、やっぱり、英語を母語とする方も、‘I know him.’で済ませてしまうことが多いような気がします。そこで、何で、完了形にしないの、と訊いても、言われてみりゃ、そうだね、程度のことで終わってしまう場合が多いんで、だったら、ま、いいか、という感じで、自分も、あまり完了形なんて使ってないなと、最近になって気付いたわけです。

‘I know him.’の方が好んで使われるひとつの理由として考えられるのは、実は、それが、別に「時間の長さ・幅」をもたせるのが不可能な表現というわけではないからなんですね。‘I know him for a long time.’は、全くOKな表現です。ですので、‘I know him.’は、長い付き合いを表現するには、十分ではないけど、逆に、短い付き合いを断定するものでもなく、ただ単に不十分な言い方という程度のもの。

日本語の場合でも、「彼、知ってるよ。」という表現からは、付き合いの程度が、どのくらいかなんて、わかりませんからね。でも、不都合なく使えると思えば、誰だって使うわけですし。これは、文法の話、うんぬん以前の問題で、コミュニケーションにおいて、不都合がない限り、余計なことなどは言わなくてよく、何も、わざわざ複雑な表現は使わないということです。これは、どちらかと言えば、可能な選択肢からの表現の選び方、つまり、「言語運用」に対する姿勢の表れ方の問題だと思ってもいいんじゃないでしょうか。

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英語コラム(13)

2006年01月26日 | コラム
面白いもんですね ~。文法用語が好きな人って、世の中どのくらいいるんだろう。文法と読解ばかりやってる人をたまに (よく・・・かな?) 見かけます。

概して教師系の人に多いんですけど、そういう方たちの口からは、流暢に文法用語がスラスラ~っと出てきます(当たり前か)。「第5文型!」とか「ネクサス構文!」とかよく言ってます。

とても頭の良い人に教えたり、そういう人と議論したりするなら、それで良いんですけど、苦手意識を持っている人にも、となると自分はちょっとゾッとして引いてしまいます。別に文法用語アレルギーといったような持病は持ってないんですが、何だかやたらそういうコトバが多いというか何と言うか・・・。

文法用語って、ひとつの記号なんですよね。それを聞くと、ある文法事項がパッとアタマに浮かんでくる。システマティックに学ぶのには必要だから覚えなさいって。

でも、最初に学び始めるときには、ゴチャゴチャしてよくわからないときがあるのも事実でして、もうちょっと工夫してくれても良いんじゃないって思うのは、結構、重複的な用語が多いからなんですよ、きっと。

上で出した、①・「ネクサス構文」や、②・「第5文型」の他、③・「SVOC」、④・「意味上主語・述語の関係」なんてのがあって、微妙に違いはあっても、どれも大ざっぱには似たような概念を表しているんですね。

実用英語の文法に関する限り、独断と偏見で言わせてもらえば、ズバリ、④だけありゃぁいいんです。③はもしかして必要かも・・・くらいで、①と②は、とりあえず要らんでしょう。こういうちょっとした無駄コトバを減らす努力をするだけで文法に対する偏見はかなり解消されるはずなのに、何故かインテリな識者たちはこのことに気付かんのです。というのは、文法用語を使うと、どこかIQが高くてカッコ良く見えるからです。

でも本当は違います。できるだけ平たいコトバだけで説明して理解させようと努力している人の方が何倍もアタマを使っているのです。文法用語って、どのくらいミニマムに押さえ込むことが可能なんでしょうか。

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英語コラム(12)

2006年01月26日 | コラム
言い間違いや聞こえ違いが、トンデモない事態を引き起こしてしまうことがあります。結構、有名な話ですが、昔、アメリカでのハロウィンの日、扮装をしていた日本人の子供が、他人の家に、‘Trick or treat.’「お菓子くれなきゃ、いたずらするよ。」というハロウィンの慣例で、入っていこうとしたらば、家の住人が、‘Freeze!’「動くな、止まれ!」と言いながら、ライフル銃を向けてきたということがありました。

ハロウィンの日だから、家宅侵入に問われるようなことはない特別な日です。その子供は、‘Please!「どうぞ!」と言ったのだと聞き間違えて、動いた瞬間、射殺されてしまったという惨劇が起こりました。

何でもない普通の日ならともかく、ハロウィンなのにどうしてだろうと思っていたんですけど、ちょっと事情はよくわかりません。もう状況が悪かったとしか言えないようなことです。ハロウィンの日だから、余計に‘Please!’に聞こえてしまったのだと思います。

リスニングは解釈上、どうしても不自然な選択肢よりも、自然な選択肢を優先するから、こんな日にライフル銃なんて冗談だろうと思ってしまえば、やはり、‘Please!’に取ってしまうことは、十分あり得ると思います。 (ここで、L音とR音の違いがどうの、なんて話は、とにかく置いておくとして)

自分もトンデモ発言したことがあって、カナダ人相手に、「あんたもバッカだね~(笑)。」くらいの気持ちで、‘You are an idiot.’なんて言ったら、ムッとされてしまったことがありまして、そのときは、「????」だったんですけど、運良く相手が冷静になって、後で気付いてくれたらしく、‘idiot’「愚か者」なんて冗談で使うコトバじゃないよ、って教えてくれました。 (反省しとります。)

英語は度胸も大事ですが、コトバに慎重にならねばならんときもあります。

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英語コラム(11)

2006年01月26日 | コラム
日本語の文法には、直接的に該当するものがないと思われる英語の文法現象ですが、前置詞が、後に名詞を伴わずに単独で使われる、ということがあります。しかも、結構、重要なことで、学び始めたばかりだからと言って、あまり後まわしにしておくこともできないものです。

例えば、日本語の、「笑われた。」は、とっさに英語でしゃべろうとすると、「受身文」だな、となって、‘I was laughed.’と、やってしまうんですが、これだけでは不十分で、前置詞の‘at’が、最後に付いていないと、文法的ではない、とされています。だから、 ‘I was laughed at.’まで言い切って、ようやく正解となります。

実は、これは、もとの文とされる、「能動文」 を考えて初めてわかることだから、どうしても、「能動文・受動文」、の関係を学ぶことは避けては通れないようですね。‘Everyone laughed at me.’「みんなが、ボクを笑ったんだ。」は、前置詞を省いて、‘Everyone laughed me.’とは言えないんですね。

つまり、まず最初に、‘laugh’「笑う」は、後に‘at ~’を補ってやらないと、目的語である‘me’「ボク」が取れない、ということなんですね。このように、前置詞の助けを借りて目的語が取れるようになる動詞、「自動詞」があって、このとき、例えば、‘laugh at ~’全体を、1つの動詞として考えると、目的語が取れる動詞、「他動詞」になると考えることができますね。

そして、次の考え方として、もとの文である「能動文」が、「目的語」をもつときのみ、その目的語を主語位置まで移動してやると、「受身文」がつくれるという理解が必要なわけですね。これを、言いかえると、目的語をもたない文が能動文の場合、そこからは絶対に受身文はつくれない、ということです。

こういったことは、日本語と英語の文法における成り立ちが、根本的に異なる部分ですから、日本語の感覚では、「~を」、という印で、目的語であるか否かを判断するんですが、一方、英語では、この発想は捨てなければならないんですね。

例えば、‘John gave me a present.’「ジョンは、私にプレゼントをくれた。」’の‘me’「私に」の部分を主語にした受身文だってつくれますしね。‘I was given a present.’とすれば、OKですから。

初心者の方たちがやるような文法にも、こういった、ちょっと細心の注意が必要な箇所はあるようで、今回の例などは、初歩的でありながらも、日本語との違いが、結構、大きい上に、また、それに気付きにくいということもあります。

しかし、一方で、かなり英文法の中核的な部分に相当することも確かなことなので、こういうところは、あまりいい加減にはやらない方がよいみたいですね。 (EG35、参照。)

●関連 :EG35

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英語コラム(10)

2006年01月26日 | コラム
英語をしゃべっているときに、名詞の前に付ける、「冠詞」‘a’、‘an’、‘the’、ですが、どうも、判断に迷うことが多いですね。でも、結論から言うと、そんなに気にすることはありません。何なら、全く付けないでしゃべり通しても、何らコミュニケーション上問題はありません。

英語を母語とするヒトたちも、そう言っているし、また、そういったヒトたちでも、よく間違うそうだから (助かるな~)。まあ、単に、日常、しゃべっていて、通じるかどうか、といった観点からの話なんですけど、それでいいんだと思います。名詞にまつわる、細かい概念、例えば、「種類」、「固有性」、「定性」、なんてことを、考えながら、完璧に会話するなんて、どうせできっこないんだから、この際、開き直ることも大事ですね。一旦、この開き直りの精神を身に付けてしまった者は強いです。

大体、大文字で始まるから、ということは、固有名詞の理由にはならないんですね。‘There are two Yamadas in my office.’「うちの事務所に、山田 (という名前の者) は、2名おります。」、というように、名詞のある側面に一方的に、スポットを当てたり、状況が変われば、固有物ではなく種類をもつものに変わる、なんてことは、よくあることです。「イチローが2人いたらなぁ、日本でも活躍できるのに。」、という想像上の話では、‘If we had two Ichiros、either of the two could play baseball in Japan.’なんて言えますしね。

要は、自然な発想で考えていれば、何となく身に付いてくることもあるので、当面は、小さな文法よりも、大きな文法の方を、優先させて勉強して、まずは、会話中のストレスをなくすことを、目標にすればよいのだと思います。

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英語コラム(09)

2006年01月26日 | コラム
英語を、話していても、書いていても、「関係節」 (関係代名詞や、関係副詞による節) には、よくお世話になります。

関係節は、英語を習う者にとって、苦手意識が芽生える切っ掛けを与える文法項目の筆頭としてよく上がるものですが、そんなに難しいものではないんですよ (って、ホントですか?)。味方に付けるべく何とかマスターすれば、関係節は、本当によく話し手の語彙力不足を補ってくれる便利な道具になってくれます。

例えば、「電子レンジ」を、英語でどう言うかなんて知らないときに、辞書で調べながら会話するというのは、ちょっと不自然です。

そういうときは、‘a cooking machine which cooks almost every food without fire.’「火が無くても、たいがいの食べ物は調理してしまう料理用の機械」とか、‘a cooking box which is often used for foods in a convenient store.’「コンビニでよく使われる箱型の調理機」とか、ちょっと強引でも、‘a daily machine without which we college students living alone cannot do anything for cooking dinner.’「オレたち一人暮らしの大学生が晩飯つくるにゃ、ないと何もできない日用品の機械」とか言えば、相手は、‘You are talking about a microwave oven.’「‘microwave oven’のことを、言ってるんだな。」などと、教えてくれるものです。

これで、語彙力が多少低くても、辞書なしで会話することが可能になります。何しろ、相手からその場で教えてもらえるんだから。そして、何よりも、こういう流れが自然な会話だと思うんですよ。だって、日本人同士で、日本語を使って会話しているときだって、やっぱり、こんなものでしょう。

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英語コラム(08)

2006年01月26日 | コラム
やはり、電子辞書は便利だと思います。あれほど、軽量コンパクトなボディに、何冊もの辞書と同等の情報が入っているし、パッと知りたい単語が出てくるし、費用対効果の面を考えれば、グッと割安なのだから、皆がワッと跳びつくのも無理のない話だと思います。

知り合いの学校の先生で、電子辞書を生徒が使うことを禁止してるらしいけど、何でだろう?と思いました。若いときに電卓を使って計算していると、算数の力が身に付かないから、という理由と同じ次元なんでしょうか。苦労して本の辞書で単語を引くと、やはり、よく身に付くんでしょうかね。

確かに、そんな気もしないでもないんですが、今ひとつ根拠は不明なんですね。電池切れで使えなくなるなんてことは、予備の電池を携帯すれば簡単に対処できるし。そんな疑問をもって尋ねてみたところ、やる気のない生徒が全く予習してなくても、授業中に当てられたら、その場で単語を瞬時に調べてしまうからだ、と言うことだそうです。

なるほど、わかるような気もするんですが、でも、積極的に英語を学びたいヒトは、知らない単語をどんどん調べたいだろうから、逆にかわいそうな気もするんですよ。家で使用することで我慢しろ、ということなんでしょうか。

単なる私見になりますが、英語にあまり興味のないヒトにも勉強させようと考えているなら、電子辞書の使用は禁止するべきではないと思います。そもそも単語なんてタダでさえ憶えるだけでも苦労するのに、これが調べるプロセスでまで労苦を伴うと、もうそれだけでイヤになってしまいます。瞬時に単語を調べられて困るというなら、授業毎に単語テストでもすればよいだけのことだと思うんですけどね。

つまり、合理的に対処する方法があると思われるときに、あえて、それを差し置いて他の方法を選ぶからには、それ相応の理由ってものが必要になることくらい、すぐにわかると思うんですよ。あまり説得力に欠ける理由で、禁止事項を増やすと、生徒の心理面で不要な敵対心を植え付けることになるから、よく考えてから決めた方がよいと思いますが。

しかし、電子辞書の最大の欠点は、いつかは必ず壊れてしまうということです。だから、財産にはならないし、壊れるときは全ての種類の辞書が、一度に全部失われるから、パソコンと同じで、オール・イン・ワンの欠点を内包しているということですね。

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英語コラム(07)

2006年01月26日 | コラム
英語圏から来た外国人の方々で、日本語を習得する上で困難を感じるのは、やはり、漢字だと言われることが多いですね。韓国語にも漢字はあるんですが、読みは一定していて、いわゆる、「訓読み」、という読み方はありません。

でも、しかし、日本語には、「訓読み」と「音読み」の2通りがあるから、読みに関しては、学び取るのに単純に2倍のエネルギーが必要ということになります。 (おそらく、2倍以上でしょうけど。)よく考えてみると、日本語ほど文字体系が豊かなコトバも珍しいと思います。「平仮名」、「カタカナ」、「漢字」、とあり、それらを読むときには英語と違って、単語と単語の間にスペースがないから、どこで、名詞、助詞、動詞、助動詞、などといった構成要素を判別したらよいのか、判断がとても難しいんですね。

比較的、日本語との類似点が多いとされる韓国語ですら、「分かち書き」と言って、文節ごとにスペースを入れる表記法になっています。

自分たちにとって、日本語が母語であるということは、日常的に身に付けていて当たり前の能力を用いているわけだから、その難しさを認識すること自体がとても難しく、外国語として日本語を学んでいる人たちの苦労を聞かされて、初めて、日本語のハードルの高さがわかることって多いような気がします。

それは、やはり、初学者は、初めは解説本を使って学ばねばならないのに、目で得られる情報がいきなり難しすぎるということから来るもの。自分はどうやって日本語を読めるようになったんでしょうね。

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英語コラム(06)

2006年01月26日 | コラム
英語のリスニングって、難しいッスね。原因は多岐にわたるんですけど、一番多いと思われるのは、「音」の聞き取りと「意味」の解釈とがうまくシンクロしない、というものです。そこで、英語の音声が物理的に聞き取れないと思っているヒトは多いんですが、そんな方は、要注意です。

実は、物理的な音声自体は、そこそこ聞き取れてはいるんだけど、その瞬間に、意味の解釈が完了せずに次の文に移ってしまい、前に聞いた文に対して、整理ができてない状態で、どんどん文が先に進むから脳内でパニック状態になる、というケースの方が圧倒的に多いんですね。

逆に、解釈が瞬時にできるような表現に対しては、かなりいい加減に聞いていても意味がわかってしまいます。聞き取りは、慣れていくに従って聞いたことのある表現が増えていきます。すると、部分的に聞き取れなくても、脳内補完を自動的に行い、埋め合わせ、聞き取れていない表現でも想像で補う、という作業でこなせてしまうんです。

実は、日本人による日本語の聞き取りでも、同じことをよくやっているんですね。本当は、物理的な音としては聞き取れていないんですが、無意識のうちに、自分でよく使っている表現をストックしてある、言わば、「脳内リスト」から、推測によって、適合しそうな語彙を選び出して埋め合わせを行うというものです。

相手の発話から推測するに、適合しそうな表現の「照合」を行って、この文脈なら、この語彙を当てはめれば、意味的におかしくない。どうやら、今こう言ったのだな、と判断するわけです。そして、母語の場合、この作業は瞬時に行われます。

これがヒトの会話の流れの正体で、リスニングが難しいというヒトは、実は、「脳内リスト」の量が、まだまだ不十分なものだから、「照合」作業には十分に耐えられない、というわけです。だから、その場の、物理的な音声の聞き取りのみで、英語をわかろうとするのではなく、発話表現の音声パターンを、「句」単位である程度ストックしておいてから聞き取るようにするのが、実は、会話における自然な聞き取り (?)、ということになるんですね。

そこで、「単語」単位ではなく「句」単位、といったのは、イントネーションによって全く違った単語に聞こえていた、というものや、3語だなと思って聞いていたら、実は、5語だった、というようなことと関係しています。これは、「リエゾン」 (隣り合った単語の音が融合して、同化現象を起こすことです。) を、少し勉強すれば、何とか対応の仕方がわかってきます。

そして、音調は、実は、文法の影響もかなり関与しているということがありますので、やはり、多少は、多角的な学習も意識することがポイントになってきます。(EG48参照)

●関連 :EG48  

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英語コラム(05)

2006年01月26日 | コラム
EC04の続きです。学校で習う英語で、実用性がないと思われる表現をもう1つ。‘The game had no sooner started than it began to rain.’「試合が始まると、すぐに雨が降り出した。」、です。もちろん、これは、同じ意味を表現するなら、‘As soon as the game started it began to rain.’、の方がはるかに実用的でよく使われます。

この手の、「~ すると、すぐに ・・・」を表現する英語は、もう、とにかくいっぱいあって、枚挙にいとまがありません。‘scarcely/hardly ~ when/before ・・・’も、そうなんですけど、これは、‘no sooner ~ than ・・・’、とは、構文的には全く同じ使い方をします。

ただし、‘no sooner ~ than ・・・’とは違って、前半部分の、‘scarcely/hardly ~’と、後半部の、‘when/before ・・・’、におけるそれぞれの組み合わせは、自由だから、‘no sooner ~ than ・・・’、と合わせると、実に5通りの表現になるんですね。一応、列挙しますと、①・‘scarcely ~ when ・・・’、②・‘scarcely ~ before ・・・’、③・‘hardly ~ when ・・・’、④・‘hardly ~ before ・・・’、⑤・‘no sooner ~ than ・・・’で、合計、5通りになります。

これら、① ~ ⑤の表現は、構文的には全く同じ使い方をする、と言いましたが、前半部分、つまり、‘scarcely/hardly ~’、または、‘no sooner ~’、の使い方には、同じクセがあって、必ず「過去完了形」‘had+過去分詞’を用いなければなりません。

さらに、この、前半部分の、‘had+過去分詞’は、「倒置」 (語順変更のこと) を起こすパターンも、教えることになっていて、‘No sooner had the game started than it began to rain.’、のように使ってもOKなんですね。

けど、しかし、ここまで複雑で、とにかく、記憶するのに苦労する構文なんですけど、その割には、非常に実用性に乏しい表現なんであります。ホントに、死ぬまでに、何回、お目にかかれるんだろうかと思うと、こんな構文、真剣に覚えようなんて気にならない方が普通なんですね。(もう、覚えちゃってる自分としては、損した気分ですが。)

逆に、実用性があるのに、何かの偶然でもなければ、なかなか教えてもらえない表現は、‘right after ~’で、これは、‘as soon as ~’の位置に、そのまま置きかえればよいだけです。使い方も、‘as soon as ~’、と同じだから簡単です。実際、何度も見かけますし、自分もジャンジャン使っています。

実は、「~ すると、すぐに ・・・」の英語表現はシリーズ化してもよいくらい、まだまだいっぱいあるんですけど、もうイヤになるからやめときます。結構、素人目から観ても、昔よく覚えたな~、けど全然使わないよね~、という表現は、いっぱいあると思います。こういう表現を、どうしても教科書に残しておかなければならない理由って、何なんでしょうか。せめて納得のいく理由でも聞かせてもらえたら、ちょっとは救われます (泣)。

●関連: EC04

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英語コラム(04)

2006年01月26日 | コラム
本屋さんで、立ち読み。英語の学習参考書に目を通してみました。‘A whale is no more a fish than a horse (is).’「ウマが、魚でないのと同様に、クジラも、また魚ではない。」、という例文で、‘no more ~ than ・・・’「・・・ と同様に ~ でない」、という長年にわたって、「クジラの公式」、と呼ばれている伝統的な構文があります。

ただ単に、自分の経験不足のせいなのか、今まで、一度たりとも、この構文を用いた英語をしゃべっている英語話者を見たことがないんですね。学校で習う英文法は、よくできていると思うんですが、ごくたまに、本当に学習する必要があるんだろうか、と思うような表現が存在します。

「クジラの公式」は、自分の中では、未だにその存在理由が明らかになっていない構文のひとつで、知っていればいつかは使う日が来るんだろうなと思って、覚えておいてはいながらも、結局は、毎度もっと簡単な表現で似たような文を表現してしてしまいます。

例えば、‘A whale is not a fish as well as a horse.’、というように、‘as well as ~’「~ と同様に」、の方を圧倒的によく使うし、また、他人もよくこっちの方を使っているのを見かけるから、どうしても、「クジラの公式」を知っていなけりゃならないという必然性が感じられません。 (もっとも、実用性を度外視すれば、「教養」にはなると思いますけどね。)

それでも、高校で、「クジラの公式」を習うのは、やはり、受験対策に必要だからでしょうかね。 「使える英語」、という観点から教えるんなら、もっと他に知っていなければならない構文や、表現はあると思うんですけど、現場の英語教師さんたちは、どう考えているんでしょうか。(文部科学省に言ってやってくれ、って感じですかね。) いつかチャンスがあったら、訊いてみたいと思います。

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英語コラム(03)

2006年01月26日 | コラム
街角で、急に外人さんに話しかけられて道を訊かれたりすると、心拍数がバクバク上昇してしまい、どうしてもアタフタしてしまう人は多いんですね。そんなときに備えて、初心者の方は英語の「疑問文」をある程度覚えておくとよいかも知れません。

と申しますのも、会話というものは、「尋ねられて、答える立場」になるよりも「尋ねて、答えさせる立場」になる方がよっぽどラクだからです。

例えば、道を尋ねられても、最初は、‘Please speak more slowly.’「もっと、ゆっくり、しゃべって下さい。」、とでも言っておいて、なんとか相手にゆっくりとしゃべらせるようにします。あとは、‘Do you know ~?’という、「疑問文」を使って、相手が目的地に辿り着くまでの情報を、どのくらいもっているのかできるだけ多く聞き出します。

大体は、信号や何らかの建物を基準にして、真っ直ぐ行ったり曲がったりの繰り返しだろうから、‘Go straight until ~.’「~ まで、真っ直ぐ、行って下さい。」と、‘Turn right (left) at ~.‘「~ で、右に (左に) 曲がって下さい。」、という風に、進行手順を繰り返せばOKです。あとは、歩いていく時間などを、‘It's about ten minutes.’「着くまでに、10分くらいですね。」、などと答えるのは簡単だから、最後に教えてやればよいと思います。

こちらから「疑問文」を発して、さっと切り返し、「尋ねる・答える」、の立場を逆転させると、こちらは多くをしゃべらなくて済むから、初心者の方はあんまりストレスを感じなくて済むんじゃないでしょうか。

英会話は、どうしても、駆け出しの頃はこちら側のカードが少なくて、外人に接触するのが、おっくうになりがちだから、最初のうちは、このやり方で当面の間通す、という風にすれば、ネイティヴ恐怖症も次第に自己改善されていくと思いますよ。

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英語コラム(02)

2006年01月26日 | コラム
いきなりですが、英語のことわざです。‘Practice makes perfect.’「習うより慣れよ。」、というコトバが、英語学習では頻繁に耳にする効果的な学習法のひとつとされています。しかし、ただ、「慣れる」、と言っても、一応基本的な英語習得の「手順」というのはあるもので、ただ闇雲に、暗唱例文の丸暗記をしてみたり、アメリカやイギリスの映画を字幕なしで何度も観たりでは、ちょっと無謀な学習なんじゃないか、と思ってしまいます。

でも、あまりにも、この‘Practice makes perfect.’の精神を説く方たちに、どこに行っても出会うものだから、ちょっと、ホンマかいな。んなら、いっちょ、やってみよっかな~、なんて、魔がさしたわけですね。んで、この無謀とも思えるやり方を、自分自身を人柱に使って実験してみたことがあります。でも、英語は既に長年やっている外国語だから実験素材にならないんで、そこで、全く新しい外国語として、「韓国語」を選んでみたわけです。

まず、「100円ショップ・ダイソー」で、韓国語の例文集とそれに対応しているCDを計210円 (税込み) にて購入。これで準備完了。(って、究極の、どケチ精神。) んで、 その教材の中身は、ただ何の説明もない、対応する日本語訳が付いてるだけのもので、あとはCDの音声があるだけです。んで、ただ、家にいるときは、繰り返し繰り返し「読むだけ&聞くだけ」。クルマの運転してるときは、ちょっと危ないんで、「読むだけ」を抜きにして、繰り返し繰り返し「聞くだけ」。

これで、ほぼ1ヶ月の間、韓国語の学習を続けてみたんですが、予想通りというか何と言うか、効果は全くと言ってよいほどありませんでした。もう、何を言ってるんだか、さっぱりわからず、とにかくストレスの連続なんですね。当たり前だってば。(2ヶ月なら、わからんぞ、なんてツッコミは、なしにして下さい。)

そこで、ちょっと妥協しまして、単語だけは別に調べて覚えておいてから、それ以外は同じやり方で、またしばらく続けたんですね。でも、やっぱりダメでしたね。ちょっとした短い文ですら、アタマに入ってこないんです。で、次にとった方法は、例文の中で、該当する文法項目を、韓国語学習に関するインターネットの優良HPで調べてから、再度トライする。ん?おお、意外と簡単にわかるぞ。なかなか例文がアタマに入りやすい。

やはり、文法のレベルまで、前もって学習しておかないと、ただ慣れるだけの学習は何倍もツラいことが実体験でわかりました。

この世の中、英語が好きなヒトでさえ、文法だけはキライだ、というケースが圧倒的に多いんですが、しかし、文法嫌いの英語好きは、やはり、学習効率が悪く、すぐに実力が停滞してしまうように感じます。何が何でも「チカラ技」 (ただ、「慣れる」やり方) だけで勝負するというのは、絶対に無理があると思います。

「技術」 (この場合、「文法」) も、同時に身に付けなければ、効率の良いストレスの少ない学習は不可能でしょうね。「文法アレルギー」は、何としてでも早期治療が重要です。

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英語コラム(01)

2006年01月26日 | コラム
英語の勉強に苦しんでいる方々は、世の中、ワンサカいると思います。日本語と英語は、相性がかなり悪いコトバだから、日本語話者が、英語特有の言い回しや発音に付いていくのは困難を極めます。

英語学習困難のよくある原因の中で、とりわけ語順は筆頭に上がりやすいですね。英語の場合は、‘I love you.’を文法の基本文型で言うと、‘I (S)+love (V)+you (O)’ となり、‘S+V+O’、の語順になります。しかし、一方、日本語は、「私は、あなたを愛しています。」を基本文型で言うなら、「私は (S)+あなたを (O)+愛しています (V)」、だから、‘S+O+V’の語順が基本ということになります。

こういった語順の問題は、英語学習者の間ではよく話題になるようですが、しかし、自分の見解では、この語順の学習過程でさほど苦労している人を見たことがありません。ちゃんと‘S+V+O’の語順を守って、英語をしゃべっている人の方が圧倒的に多いんですね。

ちょっと考えてみても欲しいんですが、どうしても、 ‘I you love.’、つまり、‘I (S)+you (O)+love (V)’、となってしまい、これがなかなか直らない人なんて本当にいるんでしょうか。おそらく、語順に苦労させられるというのは、もっと高度な次元の問題だと思うんですが、それにしても、英語と日本語は、どちらも、主語が文の先頭にくるとか、形容詞が名詞にかかる場合のみ同じ語順になる、などの例外を知って、あとは日本語とは、大まかにほぼ逆の語順だと覚えておけば、さほど苦労はしないと思うんですが。

一般的に、ヒトはある事柄に対して、統一的な規則性なり法則性を見抜いたならば、それをマスターするのは、結構得意で、さして難しいこととは思わない生き物なのだから、練習によって慣れてしまえば、何てことはないと思います。

むしろ規則性の見えてこない要素に難しさがあるのであって、記憶しなければならない単語の数が膨大だとか、文化の違いとしか言えないような、日本人にとっては馴染みの薄い表現法などが本当の原因なんだと思われます。

英語学習法は色んな紹介例があるけど、やはり外国語は五感をフルに使って、継続的に学習するのが最も効果的だと思います。要するに、可能な限り、目や耳や口を同時に使って、「運動」をするような感じで慣らしていく、というもの。継続的にできるかどうかは、まあ、本人の根性の問題だとして、五感を使っての学習の方は、まず、環境が大切ですよね。

やはり、英語圏に住み着くのがベストですけど、これは万人向けではないから、やはり、英会話学校に通うなどして、ネイティヴと接触することによって、定期的に五感を刺激するしか方法はないようです。解説本などによる、文字からだけで記憶するやり方だと、なかなか身に付いていかないから、ある程度の基礎学力 (高校で習う内容程度の学力) がついた時点で、このやり方にシフトしていかないと、「読み」だけしかできないネイティヴ恐怖症の持病を抱えたままの英語人生を送るハメになってしまいます。

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