たっきーです。
雨の予想ですが朝方は未だ
降ってなかったのですが降り始めました。
今日は0のつく日、3月20日です。
0の付く日のシリーズ第二章です。
がん患者の方、その家族の方の何かの参考になれば幸いです。
「癌から奇跡の復活 ・ 第2章③」
【再入院・手術へ・・・】
抗癌剤・放射線治療終え退院して、
2週間後のCT検査の結果です。
原発であった中咽頭がんは消滅していましたが、
頚部リンパ節に転移していた腫瘍は、
頑張ってやった2つの大きな治療でも
小さくなっただけで無くなってはいませんでした。
残ったしこりの判定が難しく状態から見て
手術するのがベストと判断されました。
最初の入院時に、手術にによる治療から
抗癌剤・放射線の両治療に変更になっていたので
これで終わると信じていました。
残念ながら体にメスを入れる手術となったことに
さすがに大きなショックを受けました。
まだ、治療の副作用である喉の粘膜の炎症での
痛みや嚥下痛、咳、痰が出ていて
さらに、味覚障害と口腔乾燥も激しく、
首周りの痒みやただれもあり、
どうしたらいいのか本当に悩みに悩みました。
今までの治療で精神的には、
相当強くなったと自分では思っていましたが、
怖さと心配で落ち着きはだんだんなくなり、
自分なりに手術を受けた方のブログなど
ネットで色々調べました。
その結果、この手術は簡単なものではないと感じ、
ためらいましたが、手術にあたっては
あまり時間を空けない方が良いとのことで、
結局一月末に再入院して手術する決意をしました。
入院する前に、手術出来る体力があるかどうか?の
手術前検査がありました。
検査は、以下の順番です。
1・尿検査
2・採血
3・胸部レントゲン
4・心電図
5・肺活量
6・出血時間
(耳たぶで血の止まる時間をチェックする検査)
7・診察(検査結果の説明)
全ての検査を受け、
最終的に手術には問題ないということになり
平成24年1月30日再び入院となりました。
入院当日、外来で
手術の方法などについて先生から
手術説明書にそって事細かく説明されました。
説明書によると
頸部にあるリンパ節と周囲の組織を摘出します。
神経、血管、筋肉、耳下腺、顎下腺など可能な
限り温存しますが合併切除する可能性もあります。
皮膚はY字で切開します。
これによって、
・胸鎖乳突筋など頭を支えている太い筋肉
→くびがやせる、肩がこる
場合によっては摘出または切除する
可能性があるもの
・内頚静脈をはじめとした血管
→ 顔がはれる、頭が重い
・副神経 → 肩が90度より上方へあがらない
・顔面神経下顎縁枝
→ 口がゆがむ、水などがこぼれる
・舌下神経 → 舌が動かしにくくなる
・舌神経 → 味覚低下、舌がしびれる
・迷走神経
→ 声がかすれる、腹部の調子が悪くなる
・交感神経 → 目がまぶしい、開きにくい
可能性は低いが損傷すると重篤な合併をきたすもの
・腕神経 → 腕が動かない
・横隔神経 → 息がしにくい
・頸動脈 → 大出血、脳梗塞
その他、起こりうる合併症と対策
・感染
→ 抗生剤点滴、場合によっては再手術が必要
・出血
→ 輸血、術後出血をきたした場合は、
再手が必要なことあり
・リンパ漏
→ 脂肪制限食、圧迫、癒着剤の注射、
無効の場合、再手術が必要なことあり
・疼痛 → 痛み止め
事前に自分なりに調べていたこともあって
理解はしていたものの、
説明をじかに受けると怖さが増すばかりでした。
特に首周りにはいろいろな神経が集まっていて、
わかりやすく言うと顔面麻痺をはじめ、
いろいろ不自由なことが起きる可能性が
あるということです。
特に、手術の方法を絵図を見ながら
右顎の下と首周りをYの字に各10センチずつ
切り開いて行うと言われたときは、
説明書に書かれてることが全て起こったら
絶対にまともに生きてはいられない。
死を覚悟した瞬間でした。
この時点で観念し、病室に入って
着替えなどを整理し手術前の準備です。
今回の入院は期間が短いので
部屋着はレンタルしました。
手術前日に、麻酔の説明、輸血についての説明など
いろいろな書類に目を通し同意書にサインして
準備万端でしたが、とても複雑な気持ちで
さすがにその夜は睡眠導入剤を飲んで寝ました。
そして翌1月31日、
朝はスッキリ目覚め、不思議と
『もう何が起きてもびくともしないぞ』
という心境になっていました。
手術は午後からとなっていたので、朝食もなく
水分だけは十分に摂るように言われており、
朝から病室に来ていた家族と普段どおり、
雑談をしながらで約500㍉リットルの
水やお茶を飲みました。
手術時間は2~3時間ということで、手術中に尿が
出る可能性があるので、管を入れると言われていて
私は経験がなく、入れたことのある人の話では
結構痛みがあると聞いていたので
管の出し入れは麻酔が効いている時に
やって下さいとお願いしました。
そして、病室で待っていたところ看護師さんからの
呼び出しがかかり、事前に買い求めていた
血栓予防用の白い弾性ストッキングを急いではき
家族と一緒に手術室の前まで歩いて行きました。
手術室の前で再度手術の本人確認などの
サインをし終わり振り返って
妻をはじめ家族の顔をしっかり
目に焼き付けました。
『これが最後とならないように!』と念じ、
つとめて明るく大きな声で
「行ってきます!」と言い、
それに呼応するように家族も
「行ってらっしゃい!」の言葉で
背中を押してくれました。
背伸びして深呼吸して・・・
自動ドアが静かに開き、手術室に入りました。
あとは運を天に任すのみ。
賽は投げられたのです。
次回へ続く
雨の予想ですが朝方は未だ
降ってなかったのですが降り始めました。
今日は0のつく日、3月20日です。
0の付く日のシリーズ第二章です。
がん患者の方、その家族の方の何かの参考になれば幸いです。
「癌から奇跡の復活 ・ 第2章③」
【再入院・手術へ・・・】
抗癌剤・放射線治療終え退院して、
2週間後のCT検査の結果です。
原発であった中咽頭がんは消滅していましたが、
頚部リンパ節に転移していた腫瘍は、
頑張ってやった2つの大きな治療でも
小さくなっただけで無くなってはいませんでした。
残ったしこりの判定が難しく状態から見て
手術するのがベストと判断されました。
最初の入院時に、手術にによる治療から
抗癌剤・放射線の両治療に変更になっていたので
これで終わると信じていました。
残念ながら体にメスを入れる手術となったことに
さすがに大きなショックを受けました。
まだ、治療の副作用である喉の粘膜の炎症での
痛みや嚥下痛、咳、痰が出ていて
さらに、味覚障害と口腔乾燥も激しく、
首周りの痒みやただれもあり、
どうしたらいいのか本当に悩みに悩みました。
今までの治療で精神的には、
相当強くなったと自分では思っていましたが、
怖さと心配で落ち着きはだんだんなくなり、
自分なりに手術を受けた方のブログなど
ネットで色々調べました。
その結果、この手術は簡単なものではないと感じ、
ためらいましたが、手術にあたっては
あまり時間を空けない方が良いとのことで、
結局一月末に再入院して手術する決意をしました。
入院する前に、手術出来る体力があるかどうか?の
手術前検査がありました。
検査は、以下の順番です。
1・尿検査
2・採血
3・胸部レントゲン
4・心電図
5・肺活量
6・出血時間
(耳たぶで血の止まる時間をチェックする検査)
7・診察(検査結果の説明)
全ての検査を受け、
最終的に手術には問題ないということになり
平成24年1月30日再び入院となりました。
入院当日、外来で
手術の方法などについて先生から
手術説明書にそって事細かく説明されました。
説明書によると
頸部にあるリンパ節と周囲の組織を摘出します。
神経、血管、筋肉、耳下腺、顎下腺など可能な
限り温存しますが合併切除する可能性もあります。
皮膚はY字で切開します。
これによって、
・胸鎖乳突筋など頭を支えている太い筋肉
→くびがやせる、肩がこる
場合によっては摘出または切除する
可能性があるもの
・内頚静脈をはじめとした血管
→ 顔がはれる、頭が重い
・副神経 → 肩が90度より上方へあがらない
・顔面神経下顎縁枝
→ 口がゆがむ、水などがこぼれる
・舌下神経 → 舌が動かしにくくなる
・舌神経 → 味覚低下、舌がしびれる
・迷走神経
→ 声がかすれる、腹部の調子が悪くなる
・交感神経 → 目がまぶしい、開きにくい
可能性は低いが損傷すると重篤な合併をきたすもの
・腕神経 → 腕が動かない
・横隔神経 → 息がしにくい
・頸動脈 → 大出血、脳梗塞
その他、起こりうる合併症と対策
・感染
→ 抗生剤点滴、場合によっては再手術が必要
・出血
→ 輸血、術後出血をきたした場合は、
再手が必要なことあり
・リンパ漏
→ 脂肪制限食、圧迫、癒着剤の注射、
無効の場合、再手術が必要なことあり
・疼痛 → 痛み止め
事前に自分なりに調べていたこともあって
理解はしていたものの、
説明をじかに受けると怖さが増すばかりでした。
特に首周りにはいろいろな神経が集まっていて、
わかりやすく言うと顔面麻痺をはじめ、
いろいろ不自由なことが起きる可能性が
あるということです。
特に、手術の方法を絵図を見ながら
右顎の下と首周りをYの字に各10センチずつ
切り開いて行うと言われたときは、
説明書に書かれてることが全て起こったら
絶対にまともに生きてはいられない。
死を覚悟した瞬間でした。
この時点で観念し、病室に入って
着替えなどを整理し手術前の準備です。
今回の入院は期間が短いので
部屋着はレンタルしました。
手術前日に、麻酔の説明、輸血についての説明など
いろいろな書類に目を通し同意書にサインして
準備万端でしたが、とても複雑な気持ちで
さすがにその夜は睡眠導入剤を飲んで寝ました。
そして翌1月31日、
朝はスッキリ目覚め、不思議と
『もう何が起きてもびくともしないぞ』
という心境になっていました。
手術は午後からとなっていたので、朝食もなく
水分だけは十分に摂るように言われており、
朝から病室に来ていた家族と普段どおり、
雑談をしながらで約500㍉リットルの
水やお茶を飲みました。
手術時間は2~3時間ということで、手術中に尿が
出る可能性があるので、管を入れると言われていて
私は経験がなく、入れたことのある人の話では
結構痛みがあると聞いていたので
管の出し入れは麻酔が効いている時に
やって下さいとお願いしました。
そして、病室で待っていたところ看護師さんからの
呼び出しがかかり、事前に買い求めていた
血栓予防用の白い弾性ストッキングを急いではき
家族と一緒に手術室の前まで歩いて行きました。
手術室の前で再度手術の本人確認などの
サインをし終わり振り返って
妻をはじめ家族の顔をしっかり
目に焼き付けました。
『これが最後とならないように!』と念じ、
つとめて明るく大きな声で
「行ってきます!」と言い、
それに呼応するように家族も
「行ってらっしゃい!」の言葉で
背中を押してくれました。
背伸びして深呼吸して・・・
自動ドアが静かに開き、手術室に入りました。
あとは運を天に任すのみ。
賽は投げられたのです。
次回へ続く