N試作場

ジャンルにとらわれず、新しい組み合わせ、おもしろいことを考えていきます。

amazonのES

2012年06月27日 | 日記
前回に引き続き「カンブリア宮殿」の感想。
今回はES(従業員満足)の部分について触れてみます。

いいなと思ったのは、会社に犬を連れてきても構わないということ。

個室で作業する社員の傍らには大型犬が寝そべっていた。

社員曰く、

「このフロアだけで4、5匹いるわ。犬を連れてきてから仕事の効率も上がったのよ」


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それから、エレベーターは三方がホワイトボード。青、赤、黒のマーカーペンも置いてある。

「質問を書いておけば誰かが解決法を書いておいてくれたりするの。
社員同士のコミュニケーションにも一役買ってるわね」

エレベーター以外にも、そこらじゅうの壁がホワイトボードになっている。
もちろんテレビではボカシが入っていて何が書いてあるのかは分からない。


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社員や会議室の机は中古のドアを使って作ったもの。

「アマゾンでは創業時代から全社員が中古のドアで作ったデスクを使ってきました。
これが伝統なの。そうやって浮かせたお金はお客様のために使う。それが会社のポリシーなのよ」

中古のドアが倹約の象徴になるというのは日本にはない感覚だ。

ベゾスは、こう語る。

 私たちはお客様と関係ないものにお金をかけたくありません。

 お客様が喜ばないことにお金を使うのは無駄使いであり排除すべきことです。
 



それは他の部分もそうで、壁も装飾のないコンクリート打ちっぱなし、天井の配線もむき出し、
照明も工事用の質素なものだった。

会社にお客様がいらっしゃるのであれば整える必要はあるだろうが、
来客がない部分はこれでいいのだ…みたいなことを語っていた。

創業者ならではの信念を感じるし、この“伝統”には社員も誇りを持てるだろう。

万事につけ倹約を心がけ、それが心からの気持ちで、板についていること。

創業者じゃないと、この感覚は持てないのかもしれない。

我が子のように大切な事業。それを存続するための大切な資金。

この感覚が社員に伝わることもESだと思う。